悪魔がウチにおりまして・1190
ウチには悪魔がいる。
スロットマシーンになってしまった悪魔が。
『ニンゲンー、元に戻してほしいですー』
ちゃんと電子音で悪魔の声が再現されている。
「どうせ悪魔が似せたもの作ったんでしょ?」
『違いますー、朝起きたらこうなってましたー』
んなアホな。
コイン投入口を見たらなんか丸い穴が開いている。
「コインじゃないの?」
『コンペイトウです』
食品をスロットに入れるの?
うぱを呼び、持っているであろうコンペイトウを1つ入れる。
手を模したレバーを下ろすとくるくるお腹の図柄が回転する。
ボタンも押さずに勝手に止まり、イチゴが揃った。
するとピンクのコンペイトウがざらざらと吐き出される。
『大当たりなのですー』
大量のコンペイトウに飛びつくうぱ。
嬉しそうにコリコリ食べ始めた。
「このままでいいか」
『良くないですー!』
良いじゃない、コンペイトウ量産できるんでしょう?
『当たらないと増えないのです!おおよそ当たり確率は1/4です!』
あ、ちゃんと当てたんだ。
「うぱ、もう1回やる?」
「うぱー!」
たくさんあったコンペイトウをひとつ入れて腕を下ろす。
くるくると回る図柄、今度は揃わずバラバラになってしまう。
『外れですー』
ちゃんと抽選してるんだ。
「うぱー!!」
せっかくのコンペイトウが無くなりご立腹のうぱ。
その前にたくさん出てきてるんだけどね。
ガンガンと悪魔を殴るうぱ。この子、ギャンブルやっちゃだめだ。
『うぱちゃん!揺らすと警報が鳴っちゃうです!』
付いてるの、警報。
『ほら、もう1回やれば当たるかもです!』
悪魔は手を伸ばしコンペイトウを拾う。
「うーぱぁ!」
力いっぱいレバーを下ろす。
くるくると回る図柄、バラバラに揃うイラスト。
『ハズレ、です』
悪魔、汗を流す。ぶるぶると震えるうぱ。
「うぱー!!」
うぱは本格的に悪魔を蹴り始めた。
『辞めるです、うぱちゃん!ボクのせいじゃないですー!」
「うぱぁぁ!」
うぱの連撃と言えど、外から見てたらじゃれ合いなんだけどなぁ。
「うっぱぁぁ!」
思い切り飛び蹴りを入れるうぱ。仰向けに倒れた悪魔。
『あれ、止まらない、止まらないですー!』
倒れた衝撃で悪魔のお腹からコンペイトウの噴水が吹き上げる。
その光景をうぱは嬉しそうに駆けまわっていた。
ウチには悪魔がいる。
『いつになったら止まるです?』
ていうかアンタ本当になんでスロットになってるのよ。




