帰還
初めてダンジョン探索を行った俺たちは特に厳しい戦いをすることもなかったが
窮地に陥ったナターシャさんを助けることができた。
ナターシャさんによると不足した資源を集めるためにダンジョンに潜ったみたいだ。
わざわざ受付嬢がしなくてもいいと思うが、何か深い理由があるのだろう。
ナターシャさんを喰おうとしていた狼ほどの強さを持っている魔物は出てこなかったためすぐにダンジョンから出ることができた。だが、家に帰るまでが遠足だ。
注意しておこう。
魔力探索を使い魔物の持つ微弱な魔力を探したが反応がなかった。
どうやら近いところにいないようだ。探索の範囲を広げれば見つかるかもしれないが
寄り道するつもりはないのでいいだろう。
「ご主人様、無事にダンジョンを冒険できましたね。さすがです」
エリアは嬉しそうに耳をぴょこぴょこさせている。
「ああ、今度はもっと深いところまで潜ろうな」
俺がそう言うとナターシャは
「すいません私のせいで攻略の邪魔をしてしまい」
と申し訳無さそうにいう。
「いや、助けられてよかった」
そういうと、ナターシャは嬉しそうにはにかんだ。
この笑顔を守れたと思うと急いで探した甲斐があった。
少し草原を歩いていると、街が見えてきた。
これで一安心だ。
◇◆◇
街の衛兵さんに挨拶をして町に入っていくと、賑やかで暖かい雰囲気に包まれる。
戦いの中の緊迫した空間も嫌いではないがやはりこちらの方が落ち着く。
「帰ってきたな」
「はい帰ってきましたね。それでは私はここで」
と言ってナターシャさんは名残惜しそうにギルドの方へ行った。
その後ろ姿を見た俺たちは、ゆっくりとした足取りで宿に帰った。
宿に帰った俺たちは夕飯を食べに宿の1階に降りていた。
今日のご飯は何かの肉のステーキと柔らかいパン、コーンスープのようだ。
美味しそうな匂いが鼻腔をくすぐる。
席に着くと、
「今日は大変だったな」
と言った。
「今度は私がんばります!」
と元気いっぱいな猫耳少女が言った。
すると負けじとアリスも
「私だって頑張るわ。」
と意気込んでいる。
こんな可愛い嫁と奴隷を守るためにも明日からは修行しないといけない。
「「「ごちそうさま」」」
大切なものを守りたいという思いを再確認し食事をとったら、
明日からに向けて早めに寝た。




