毎日見ているモノ
「余興?」
勇者パーティーのメンバーが集まり、その中心に立つパンティーがアターシャに尋ねた。
これから何が起きるのか――、何も知らされていないメンバーはパンティーの問を聞いて、アターシャの回答を静かに待つ。
「はい。にわかには信じ難い話ですが、先のロックワームが消失した攻撃、そこの無礼者の仕業だとアナル様が仰いますので、もう一度やらせているところですわ」
それを聞いて周囲がザワついた。
続けてアナルが補足する。
「あれでもリンダナ家の人間。本人ができると言うのだから信じてあげたいのですが、出来なかったら笑ってしまいますねぇ。クスクス」
あの野郎、信じているとか調子のいいこと言って僕が出来なかったら、皆で笑い者にする積もりだったのか!
昔と何も変わっていない。相変わらず嫌なヤツだ。
アターシャやアナルの話しを聞いて勇者パーティーのメンバーも「できるわけがない」だとか「嘘を付くにも程がある」だとか言いながらクスクスと僕をバカにしたように笑っている。
だがノエルとティッシュだけは違った。
二人は僕の近くに来て――、
「ゼツ君、頑張って!」
「びっくりさせてやるニャンw」
ノエルは胸を張り、誇らしげに顔を上げ、僕に微笑みかけている。
ティッシュも自信に満ちた笑顔で親指を立てて僕にグッドサインを送っている。
パンティーは不安げな顔をしているな……。
「とっとと終わらせよう」
早くノエル達と冒険を再開したい。
「危険ですから僕の後ろには立たないように!
では、いきます!
――種、転送〈種強化Lv29〉ッッッ!!!」
僕が撃てる最強の”種”を転送した。
そして、大きな岩山に狙いを定め、撃つッ!
ドッピュンッッッッッ!!!!!
――ドゴゴゴゴゴゴンッ!!
物凄い発射エネルギー、反動で爆風が起こり僕の髪は激しく後ろに靡き、足場の岩にはピキッと小さなひびが入った。
ついでに爆風でノエルのミニスカートが捲れパンツが見えそうになるが、ノエルはスカートを必死に抑えなんとか隠した。
”種”が着弾した岩山は消失し、大地は抉れ、それがずっと先まで続いている。薄暗いダンジョンの中で、どこまで大地が削れたのか、先が見えない。
もう少し撃っとくか……。別方向に向けてと!
ドッピュンッッッッッ!!!!!
――ドゴゴゴゴゴゴンッ!!
ドッピュンッッッッッ!!!!!
――ドゴゴゴゴゴゴンッ!!
ドッピュンッッッッッ!!!!!
――ドゴゴゴゴゴゴンッ!!
ドッピュンッッッッッ!!!!!
――ドゴゴゴゴゴゴンッ!!
「ゼツ君ストップ!スカートがぁ〜」
「ん?」
ノエルのスカートが大変なことになっているとは知らず全部で5発撃った。
まぁこんなもんでいいか――。 僕は振り返りアターシャの方を見る。
アターシャとパンティーはあんぐり口を開け呆然としていた。
アナルはクスクスと笑っている。
そして他の男メンバーは僕に向かって……、
「あ、あの、も、もう少し、その、撃ってもらえませんかッ!?」
「あとちょっとで見えそうだったんですッ!!」
「できれば、あと10発、いや!20発!それだけ撃てば見えると思います!」
「ん?何が見えるんだ?」
「た、たぶん私のパンツだと思う……。それ凄い風が起きるからスカートが……」
ノエルが涙目で僕に言った。
僕は冷たい目で男達に〈ガンシャ〉を向ける。
「人にも試さないとなぁ」
「ひぃいいいい!ご、ごめんなさいいいいッ!」
「ど、どうかお許しください」
「こっ殺さないでぇ〜〜」
全く、ノエルのパンツを見ていいのは彼氏である僕だけだというのに。
まぁパンツだけじゃなくて、中身も毎日見ているが………。
僕は怯える男達に向かって「ドピューン」と言いながら〈ガンシャ〉を跳ね上げる。
そして〈ガンシャ〉を消した。




