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灼熱の流星群

「上辺だけの謝罪をされても全く嬉しくないし、今更猫を被ったところでイラつくだけだからやめろ。虫唾が走る」


「……やっぱり振り払ってやろうかな」


「なんだ?」


「なんでもないで~す」


 まぁ、そのままでいいならそのままでいくからいいや。


 本人からの要望だもんね。それなら尊重しないと。


「ぎゃうぎゃい~」


「ん? どうしたの? オパール」


 首を傾げた瞬間。ぶわっと一気に空気が熱くなった。なんかいきなり真夏になったみたい。


 なんでと思って前を向いた私は、


「うわお!」


 思わず歓声の声を上げてしまった。


 目の前に現れたのは、めちゃくちゃ大きな山! 多分これが、テメラーなんとか山なんだろうな。


 なにこれ、富士山なんて非じゃなかった。


 けど、あったかいって事はきっと活火山なんだろうな。周りは森になってるけど、火山灰で全体が黒くなってるし。所々、大きな岩が木を潰してるへんな広場があったり、溶岩が流れたような形で焦げてる木の部分とかあるし……。


こんな悪環境で育ったら、それはモンスターも託しくなるよね。納得納得。


「しまった……」


 すごいなぁと辺りを見回してると、ぽつんとクレスが呟いた。


 なにがやばいんだろうと思った瞬間。


――どーん!


「へ?」


 空気が震えた。それはもう、思い切りはたかれたような振動が全身を包んだ。その後に私たちを襲ったのは肌が焼けるんじゃないかと思うような熱を含んだ疾風。


「逃げろ! 降ってくるぞ!」


「なにが?」


「灼熱の流星群だ‼」


 クレスが言い終わる前に、オパールが急旋回する。いきなりの事にしがみ付きながらさっきの場所を見たら、真っ赤な石が地面にめり込んでいた。


 一秒でもオパールの反応が遅れてたらと思うと……ぞっとする。


「ぎゃう~!」


「っ! クレス! 掴まって!」


「うお!」


 オパールが次々と飛んでくる岩を避けながら山から離れる。


 うわ、マグマが大量に噴き出してるし、飛んできた岩は火山弾ってやつだ。学生の頃、習ったのを思い出した。


「なにあれ!」


「毎回明け方に起きる噴火だ。ヤーヴァスでは目覚まし変わりになってるらしい」


「たくましいね。ヤーヴァスの人」


 私ならノイローゼになるわ絶対。


「そんなこと言ってる場合じゃない! マサさんを助けにいかないと」


 火山の噴火なんていくら勇者って言われてる人でも敵わないよね。自然災害だもの。黒焦げになっちゃう前に助けに行かないと……!


「けど、どこにいるの……?」


 やみくもに山を探したって、私たちが噴火に巻き込まれかねない。といっても、また噴火したし早く助けないと……。


「あいつなら、多分あそこだ」


「あそこって山頂じゃん! いくらなんでもないでしょ」


「いや、耳と目を澄ましてみろ」


 なんで今と思ったけど、言われた通りにしてみる。


 すると、


「ていやー! せいやー!」


――ドッガァン‼


「見えるか? あそこで岩を砕いてるのがマサだ」


「……」


 絶句。それしか私には出来なかった。


 え? ちょい待ち。勇者って確かに凄い人だよ。それは知ってる。物語でもドラゴンとか魔王とか倒してるくらいだし。


 けどさ、普通火口から出たばっかりの火山岩を拳で砕く?


 火傷じゃすまないでしょ。あれ。けど、見た感じ全く怪我をしてなさそう。


「規格外すぎるんだけど」


「……あいつは僕たちの中で一番おかしいやつだ」


 仲間に言われちゃもうアウトだね。


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