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追放先は辺境の廃塔でした   作者: 星海凡夫


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第85章 ― 今の痕跡


誰かの体の重みで目を覚ました。


レナではなかった――重みはもっと確かで、もっと筋肉質で、匂いは森と革ではなく、金属と霜だった。リサンドラ。銀色の髪が枕の上に広がり、呼吸はあまりに制御されていて、まだ起きていると断言してもいいほどだった。


「俺を観察してるな」と彼女は目を開けずに言った。


「してる」


「どのくらい?」


「数分。起こしたくなかった」


「もう起きてた」彼女は目を開け、銀色の虹彩が私の虹彩を見つけた。「ただ動きたくなかっただけ」


「なぜ?」


「温かいから」彼女は一拍置いた。「それに、この瞬間を壊したくなかったから」


「エルフの歩哨リサンドラが、瞬間を壊すのを怖がってるのか?」


「怖がってるんじゃない。……享受してるの」彼女は寝返りを打ち、手に頭をのせた。「八十年、瞬間というものがなかった。今、やっとできたから、長持ちさせたい」


私は彼女の顔に触れた。彼女は一瞬息を閉じ、再び目を開けたとき、そこには新しい何かがあった――以前にはなかった脆さが。


「昨日は」と私は言いかけた。


「よかった」と彼女は遮った。「よかった以上だった。……予想外だった」


「どんなふうに予想外?」


「ぎこちなくて、変な感じになると思ってた。何をしていいかわからないだろうと」彼女は目を逸らした。「でも自然だった。まるで私の体が、私の心が学んだことのないことを知っていたみたいに」


「それは褒め言葉か?」


「確認よ」彼女はようやく微笑んだ。小さな、しかし本物の微笑みだった。「そして褒め言葉。あなたは忍耐強かった」


「君は勇敢だった」


「勇気と親密さは別」彼女はシーツを肩までかけて座り直した。「勇気は何世紀も前から持っている。親密さは……新しい」


「もう一度したいか?」


「今?」


「いや。今夜。それとも明日。あるいは望むときに」


「望む」彼女は私を見た。目は普段より輝いていた。「でも今日はレナの夜」


「どうして知ってる?」


「レナが教えてくれた。昨日、夕食の前に。彼女、私の部屋に来て言ったの。『明日はあいつは私のもの。遅れないで』って」


「脅しみたいだな」


「愛情を込めて言ってた」リサンドラは笑いかけた。「彼女なりのやり方で」


私は起きて服を着た。出ていく前に、彼女の額に口づけた。彼女は何も言わなかったが、一瞬息を握り、それがすべてだった。


中庭で、ゴーンと鍛錬をしているレナを見つけた。半巨人が木の大槌を振り回し、彼女はリサンドラに鍛えられた狼人族だけが持てる敏捷さで身をかわしていた。私を見ると、動きを止めた。


「遅かったわね」と彼女は言った。


「何に?」


「私に会うのに」


「今ここにいる」


「いる」彼女は木剣をゴーンに渡し、私のところへ来た。鍛錬で汗をかいていたが、黄色い目は生気にあふれていた。「今日は私の夜」


「リサンドラから警告を受けた」


「警告したのは、彼女が知る必要があったから」レナは腕を組んだ。「誰とも競わない。でも忘れられるのもごめん」


「君は決して忘れられない」


「知ってる」彼女は腕を解き、星のペンダントがかかっている私の胸に触れた。「でも確認するのは好き」


「縄張りを示すのが好きなんだな」


「私は狼女。そういうもの」彼女は目を上げた。「今夜、私の部屋に戻ってきて。訪問者としてじゃなく。……」


「何として?」


「私のものとして」彼女はほんのり赤くなったが、目は逸らさなかった。「たとえ共有でも。私のもの」


「承知した」


彼女は頷き、鍛錬に戻った。しかし尻尾は左に揺れ、その次のゴーンへの打撃は特に強かった。


その日の午後、四階の庭でヴァエリスを見つけた。彼女は銀の樹の下に座り、両手を膝に、核を普段より速い律動で脈打たせていた。


「落ち着かないんだな」と私は隣に座りながら言った。


「考えてるの」彼女は花から目を離さなかった。「あなたとアルテアがしたこと。あなたとリサンドラがしたこと。それから、あなたとレナが今夜すること」


「それは君を悩ませるか?」


「悩ませない。興味をそそるの」彼女はようやく私を見た。「私はマナの精霊。彼女たちみたいな体は持っていない。彼女たちが感じることを私が感じられるかわからない」


「君は感じてる。核は脈打ってる。手は触れてる。口づけもしてる」


「あなたの頬に口づけた。唇じゃない」


「試してみるか?」


彼女はためらった。それから、ゆっくりと、身を乗り出し、彼女の唇を私の唇に触れさせた。触れ方は冷たかった――誰よりも冷たかった――しかし不快ではなかった。夜風に口づけるようだった。


「今のは口づけ?」と彼女は身を離しながら訊いた。


「口づけだ。ヴァエリスの口づけ」


「……違う感じ」彼女は自分の唇に触れた。感覚を記憶に刻もうとするかのように。「不快じゃなかった。でも、……」


「君が期待してたものじゃなかった?」


「何を期待してたのかわからない」彼女はかよわい微笑みを浮かべた。「多分、アルテアが感じたことや、リサンドラが感じたことを感じるって期待してた。でも私は彼女たちとは違う」


「君は違う。それでいい」


「あなたは気にならない?」


「冷たい誰かに口づけることが? ならない」私は彼女の手を握った。「君はヴァエリスだ。他の子たちと同じである必要はない」


「でも十分でありたい」声はほとんどため息だった。「あなたにとって十分でありたい」


「君は十分だ」私は彼女の額に口づけた。「ずっとそうだった」


彼女は頭を私の肩に預け、私たちはそこにいた。樹の銀色の光の下で。星々が現れ始めるまで。


その夜、夕食のあと、レナの部屋へ階段を上った。扉はいつものように少し開いていた。彼女は寝台に座り、星の刃は卓の上に、両手は膝の上にあった。


「来たわね」と彼女は言った。


「来ると言った」


「知ってる」彼女は立ち上がり、私のところへ来た。黄色い目がマナの脈の灯りで輝いていた。「考えてた」


「考えるのは危険だ」


「あんたにとっては、かもね」彼女は微笑みに近いものを浮かべた。「最初の者でいることの意味について考えてた。それはただの到着順じゃない。……責任なんだ」


「責任?」


「そう。他の子たちは私を見てる。アルテア、リサンドラ、ヴァエリス、ミリ、それに新人のマリスも。あなたが私をどう扱うかを見てる。もしあなたが私を大切にするなら、皆を大切にする。もし私に対してしくじったら、皆に対しても」


「ずいぶんな重圧だな」


「あんたなら耐えられる」彼女は私の顔に触れた。「私はあんたが完璧だなんて期待してなかった。ただ、あんたであってほしいと期待してた」


「で、俺はそうか?」


「そう」彼女は身を乗り出して私に口づけた。挨拶の口づけではなかった。歓迎の口づけだった。帰属の。


「今夜は」と彼女は身を離しながらつぶやいた。「他の子たちとのときと同じである必要はない。何かである必要もない」


「何であってほしい?」


「私たちのものであってほしい」彼女は私を中へ引き入れ、扉を閉めた。「私たちだけのもの。数時間だけ」


「明日は?」


「明日は、あんたはまた皆のもの」彼女は微笑んだ。私だけのための微笑みだった。「でも今夜は、私のもの」


そして彼女は正しかった。この夜、私は彼女のものだった。


外では、林檎の樹が星の下で輝いていた。リース・アエテルナが脈打っていた。塔が息をしていた。そして三つの異なる部屋で、三人の女性が眠っていた――一人は愛に疲れ果て、もう一人は自分の明日を待ちながら、そして三人目の、最初の女性は、残ることを選んだ男を抱きしめて。


それは長い夜だった。そして良い夜だった。

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