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追放先は辺境の廃塔でした   作者: 星海凡夫


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第81章 ― 眠れる者の目覚め

第81章 ― 眠れる者の目覚め


聖域からの帰還の翌朝は、違う夜明けを迎えた。


霧も、寒さも、これまでの遠征の重い静けさもなかった。空中に電気的な期待があった。まるで塔そのものが息を詰めているかのように。壁の中のマナの脈は普段より速く打ち、中庭の林檎の樹は俺が今まで見たことのない光で輝いていた――いつもの銀色ではなく、もっと金色に近い何かで。


「塔が待ちきれずにいる」と、泉のそばで彼女を見つけたとき、マリスは言った。水の髪は、滝の前の川のように普段より速く流れていた。


「君はそれを感じるのか?」


「みんなが感じている。マナの脈が加速している。エネルギーが第五階層に集中している」彼女は一拍置いた。「眠れるものが呼んでいる」


「どのように?」


「言葉ではない。脈拍で。まるで長い眠りのあとで速く打ち始めた心臓みたいに」彼女は俺を見た。白い目は計り知れなかった。「鍵が揃ったことを知っている。時が近づいていることを知っている」


「まだ全部は揃っていない。彼のが足りない」


「でも彼が鍵だ。そして目覚める準備ができている」


俺は深く息を吸った。五つの鍵が書庫の緩衝材入りの小箱に安置されていた。六つ目――眠れるもののもの――はまだ彼のところにあり、彼自身の眠れる身体に封じられていた。そして七つ目は……まあ、七つ目はある意味でエリオンだった。あるいは俺たち皆なのかもしれない。


「第一の守護者に話をしよう」と俺は決めた。「その先に何が来るのか理解しないと」


「私も行く」マリスは俺の腕に触れた。「水は必要とされる場所へ流れる。そして今、水は第五階層で必要とされている」


俺たちは一緒に上った。螺旋階段はかつてなく照らし出され、発光する苔はほとんど目映いほどの強さで輝いていた。途中で、診断の杖を持って上ってくるアルテアを見つけた。


「君も感じたのか?」と俺は訊いた。


「塔全体が感じたわ」彼女は青ざめていたが、緑の目は決然としていた。「もし眠れるものが目覚めるなら、そこにいたい。治癒術師が必要になるかもしれない」


「戦いになるわけじゃない」


「五百年の眠りからの目覚めは、戦いと同じくらい衝撃になりうるわ」彼女は俺を見た。「私を信じて。私は治癒術師よ」


「信じる」


レナが三階の踊り場で俺たちに追いついた。星の刃を腰に帯びていたが、手はリラックスしていた。戦う準備というより――目撃する準備のようだった。


「君もか?」と俺は訊いた。


「誰かがあんたがまた気絶しないようにしないと」


「あれは一度だけだ」


「二度」


「一度は部分的な気絶だった」


「そんなものはない」


リサンドラがその後に来た。エルフの剣は鞘に収まっていたが、銀色の目は油断なく見張っていた。ヴァエリスはその横に浮かび、核はマナの脈と同調して鼓動していた。ライラは手帳と羽ペンを持ち、すべてを記録する準備ができていた。シルフィは翼を半ば開き、いつでも飛び立てるかのようだった。ミリが最後に上がってきた。帳簿は持たず――手には星のペンダントだけ。


「皆が来たんだな」と俺は言った。


「もちろん」とミリは答えた。「一つの時代の終わりよ。あるいは別の時代の始まり。これを逃す商人はいないわ」


「千年の守護者の目覚めを、商業イベントとして扱ってるのか?」


「歴史的出来事にも市場価値はあるの」彼女は微笑んだが、栗色の目は真剣だった。「それに、ここにいたいの。あなたのために」


最後の数段を、俺が認めたいよりもずっと速く打つ心臓とともに上った。第五階層の扉は、エリオンが解錠してからずっと、開いたままだった。円形の広間は金色の光に包まれ、中央では、石の台座の上で、眠れるものがまだ浮かんでいた。けれど何かが違っていた。


彼の目が開いていた。


「目が覚めたんだな」と俺は、ばかみたいに言った。


「覚めた」と第一の守護者は答え、その声は遠い鐘のようにこだました。「鍵たちが戻るのを感じた。聖域が開かれるのを感じた。問いが聞かれるのを感じた。そして今、収束が近いと感じる」


「どのくらい近い?」


「数日。数時間かもしれない」彼は台座から降りた。その足が床に触れるのは五百年ぶりだった。背が高く、銀の髪に金色の目をし、簡素な長衣が自らの光で輝いていた。「七つの鍵を集めねばならない。最後のものは私とともにある」


「俺たちは何をする必要がある?」


「それを受け入れること」彼が手を差し伸べると、掌の上で光の球が形作られ始めた。青でも、緑でも、金色でもなかった――白だった。純粋。すべての色を組み合わせた光のように。「これは第一の守護者の鍵。この塔が建てられるときに神が私に託したもの。他のものとは違い、これは試練を求めない。選択を求める」


「どんな選択だ?」


「塔の目的を受け入れるという選択。管理者としてでも、守護者としてでもなく。残ることを選んだ者として」彼は俺を見た。金色の目が貫くようだった。「イチカワ・シン。あなたはこの鍵を受け入れますか? 重荷としてではなく。義務としてではなく。あなたがここに築いたものの一部として?」


俺は広間を見渡した。入口に立つレナを。手は刃の柄にあるが、目は柔らかだった。胸に診断の杖を押し付けるように握るアルテアを。剣を鞘に収め、歩哨の姿勢のリサンドラを。塔と同調して核を脈打たせるヴァエリスを。手帳の上に止まった羽ペンを持つライラを。翼を輝かせるシルフィを。指のあいだに星のペンダントを握りしめるミリを。深みに満ちた白い目のマリスを。第一の守護者の隣に立ち、一人の守護者が別の守護者の前に立つエリオンを。


そして塔を見渡した。最初の日に水と林檎をくれた塔。俺に家をくれた塔。


「受け入れます」と俺は答えた。「臨時の管理者としてではなく。残ることを選んだ者として」


第一の守護者は微笑んだ。広間全体を、塔全体を、多分、世界全体を照らし出す微笑みだった。


「では、最後の鍵はあなたのものです」


白い球体は俺のところへ浮かび、掌に着地した。温かかったが、火傷はしなかった。震えたが、不快ではなかった。まるで心臓を掴んでいるかのようだった。塔の心臓。それを建てた神の心臓。


「七つの鍵が揃った」と第一の守護者は宣言した。「収束に立ち向かえる」


「どうやって?」とライラが震える声で訊いた。


「鍵は武器ではない。記憶だ。神が塔となるときに散らばった欠片。一つに集められれば、原初の障壁を修復できる。封じるだけではない――癒すのだ。永久的に」


「俺たちは何をすればいい?」と俺は訊いた。


「鍵を塔の最上部へ運ぶこと。第六階層へ」守護者は天井を指さした。そこでは光の階段が形を成し始めていた。「第六階層は常にここにあった。すべての鍵が揃ったときにだけ到達できた。そこで、収束に立ち向かう。そして障壁が癒される」


「そのあとは?」レナの声が普段よりざらついていた。「障壁が癒されたら、何が起こる?」


「そのあとは……」守護者は微笑んだ。「そのあとは、あなたたちは生きる。もはや脅威はない。狩るべき欠片もない。ただ、あなたたちが築くことを選んだ人生だけ」


「それはいい響きね」とシルフィがつぶやいた。


「いい響きだ」と俺は同意した。


光の階段を見た。書庫の小箱にある五つの色とりどりの球体と、俺の手の中の一つの白い球体を。周りの人々を見た――俺のハーレム、俺の家族、俺の塔。


「明日、上る」と俺は決めた。「今日は休もう。食べよう。一緒にいよう。そして明日、収束に立ち向かう」


「先延ばしにしてるの?」とレナが訊いた。


「準備をしている」俺は彼女の手を握った。「そして、何が来ようと、その前に平和な夜がほしい」


彼女は俺の指を握った。何も言わなかった。しかし尻尾は左に揺れた。


その夜の夕食は静かだった。悲しみの静寂ではなく、熟考のそれ。明日が決定的な日になると皆が知っていた。双子は、多分何かを予感して、普段よりセラのそばにぴったりとくっついていた。ゴーンは遅くまで槌を打ち、誰にも見せない何かを鍛えていた。ヴェラスは小さな木の像を彫り上げた――塔を中心に、七つの星が周りを囲んでいる。


「幸運を祈る」と彼はそれを俺に手渡しながら言った。


「ありがとう」


「礼には及ばん。ただ、戻ってこい」


「戻ってくる」


中庭の林檎の樹の下でレナを見つけた。月は満ち、樹は俺が朝に気づいたあの金色の光で輝いていた。彼女は枝を見上げ、両手をポケットに入れ、尻尾を動かさなかった。


「緊張してるのか?」と俺は隣に立ちながら訊いた。


「いいえ」彼女は一拍置いた。「多分、少し」


「認めるのは初めてだな」


「たくさんのことが初めて」彼女は俺を見た。「あんたは明日、上る。第六階層へ。収束へ」


「ああ。君は?」


「私も行く。誰かがあんたが馬鹿なことをしないようにしないと」


「それは信頼の票か?」


「兵站よ」


俺は微笑んだ。彼女は微笑み返さなかったが、手が俺の手を見つけた。


「シン」と彼女はより低い声で言った。「もし明日が終わりなら……」


「終わりじゃない」


「わかってる。でも、もしそうなら」彼女は深く息を吸った。「知っててほしい。あなたは私に起きた一番いいことだった。私を救ったからじゃない。残らせてくれたから」


「君に許可なんて要らなかった」


「要った。誰だって『残れ』と言ってくれる誰かが要る」彼女は俺の手を握った。「あんたは私に言った。最初の日に。『残れ』。私は決して忘れなかった」


「俺もだ」


彼女は身を乗り出し、俺に口づけた。最初のように短くも、前回のように激しくもなかった。その二つのあいだの何かだった――語る必要のないことすべてを帯びた口づけ。


「明日」と彼女は身を離しながらつぶやいた。「収束のあと。あんたの部屋。私のルール」


「俺たちのルール」


「俺たちの」彼女は笑みに近いものを浮かべた。「それ、気に入った」


その夜、俺は深く眠った。夢もなく。不安もなく。ただ準備のできた者の眠りだけ。そして朝が訪れたとき、塔はかつてなく輝いていた。第六階層が俺たちを待っていた。そして俺たちは準備ができていた。

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