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追放先は辺境の廃塔でした   作者: 星海凡夫


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第108章 〜静かなる成長〜


数週間が過ぎ、数ヶ月が過ぎた。塔の時計はマナの脈動であり、リンゴの木に実る果実の数であり、ヒカリとカイの体重の増加であった。遠征の興奮も、未完の者の涙も、カエレンの登録も、今はもう日常の層の下に静かに沈んでいた。しかしそれは消えたのではなく、塔の土台の一部となり、記憶の堆積として積み重なっていた。


夜が更けると、塔の中は二つの小さな命のリズムに合わせて動いていた。ヒカリが泣けばレナが起き、カイがぐずればマリスが泉のそばで子守歌を口ずさむ。時には二人同時に泣き出すこともあり、そんな夜は俺も起き出して、どちらかの子を抱きながら廊下を歩いた。


「眠い」と、ある夜、俺は欠伸をかみ殺しながら言った。


「当然だ」とレナが隣でヒカリをあやしながら答えた。「二児の父親だ。睡眠不足は勲章だと思え」


「勲章ならもっと輝いていてほしい」


「欲張るな」


ヒカリが最初の言葉を発したのは、そんな眠気と疲労が日常になりかけた朝だった。居間で皆が朝食を取っているとき、彼女は突然、よだれで光る両手を俺に向かって伸ばし、琥珀色の目をまっすぐに見開いて言った。


「だっこ」


レナは茶碗を取り落としそうになり、俺は手に持っていたパンを危うく床に落とすところだった。


「しゃべった」とレナはかすれた声で言った。


「しゃべったな」


「今、しゃべったよな」


「ああ。『だっこ』だ。最初の言葉が『だっこ』だ」


「当然だ」とレナは茶碗を置き、口元がわずかに緩んだ。「この子は私の娘だ。最初から要求する」


俺はヒカリを抱き上げ、彼女の銀色の髪に顔を埋めた。彼女は満足そうに喉を鳴らし、小さなしっぽを左右に振った。最初の言葉。セラが言っていた「最初の笑顔で全部吹き飛ぶ」というのは本当だった。笑顔もそうだが、言葉はまた格別だった。


カイが最初に言った言葉は「水」だった。それから数日後、マリスが泉のそばで彼を抱いているとき、彼は水面をじっと見つめ、静かにはっきりと言った。


「水」


マリスは泣いた。水の精はあまり泣かない。涙は水そのものだから、区別がつきにくいだけかもしれない。でもその朝、彼女の頬を伝った滴は、泉の水より少しだけ塩辛かったと、あとで彼女自身がそう言った。


「彼は水を感じている」とマリスは俺に言った。「私と同じように。流れを、冷たさを、生命を」


「それで悲しかったのか」


「違う。嬉しかった。そして少し、怖い。彼は私の息子であり、水の子でもある。水の子はいつか、海に還りたがる。私はそれを止められない」


「海は遠い。まだ何年もある」


「水の時間は人間とは違う。でも今は、まだここにいる。それで十分」


秋が深まり、冬が近づくと、塔の生活はまた別の種類のリズムを見つけた。外での作業は少なくなり、炉の火は絶やさず、毛布が足され、保存食の在庫が確認され、セラは新しい厚手の外套を全員分縫い、ヴェラスは窓の隙間風を塞ぐ木枠をこしらえた。ゴルンは炉の火を絶やさず、カエレンは図書館でライラと共に古い記録の整理を続け、エリオンは雪が降っても巡回の手を緩めなかった。


そんな冬の夜、俺はアルテアと温室で話をしていた。子供たちが眠り、塔が静まり返った時間だった。彼女は診断杖を手に、何かを考えている顔で鉢植えの前にしゃがみ込んでいた。


「シン、私、検査をしたの。自分で」


「何の?」


「妊娠の」


心臓が跳ねた。


「結果は」


「まだ」彼女は微笑み、でも少し不安そうだった。「でも、兆候がある。朝の吐き気はないけど、体温が少し高い。それに――」彼女は自分の腹に手を当てた。「なんとなく、わかるの。治癒師として、女として」


「確かめなくていいのか」


「ええ。あと数日待てば、杖が確実に教えてくれる。でも、もしそうだったら――」


「嬉しいか」


「嬉しい。でも怖い。私は治癒師だから、何が起こり得るか知ってる。でも、レナとマリスを見てきた。二人とも無事に産んだ。私もきっと大丈夫。ただ、言いたかったの。あなたに」


俺は彼女の手を握った。


「一緒にいよう。結果がどうであれ」


「ありがとう」彼女は俺の胸に顔を埋めた。「結果が出たら、また来る」

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