転生聖女、婚約する
最初の告白から、約一ヶ月半。
私は誤魔化せない程にコータス様に惹かれていた。
話し掛けられない時も、目で追ってしまう。これが…「好き」って事…。
「コータス様、私…コータス様に話し掛けられると、フワフワするのです。あの、それで…その…コータス様の事が…。」
意を決して、しどろもどろながらにその言葉を口にすると、激しいキスが降ってきた。
何度もキスをされるため、経験値が無い私は、息継ぎが出来ずに息が絶え絶えになった。
「はぁっ…はぁっ。コータスさま…。」
「…あんな可愛い顔で可愛い事を言われると我慢出来なくなります。ハルノス嬢、僕は貴女を愛しています。僕と、婚約してくれませんか?」
「…はい。私もコータス様をお慕いしています。」
コータス様…いや、コータスと婚約すると家族に報告すると、案の定兄上と父上が荒れて家族会議は一時中断になったものの、母上は応援して下さり、正式な婚約の手順をお願いする事になった。
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「ハルノス様、コータス様と婚約されたと聞きましたが本当ですか?」
「えぇ、一昨日…婚約の申し込みがあって、書面で正式に婚約者となりました。」
「おめでとうございます、アーテ様。婚約発表パーティーはいつ頃になさるの?」
「ありがとうございます。パーティーは、今月の22日に行う予定です。」
「私、絶対に参加致しますわ!」
「ありがとうございます。」
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「ハルノス?今ならまだ間に合う。公爵家の権力で無かった事に出来るぞ?」
「あ・な・た?しつこいですよ?ハルノスに嫌われても良いのですか?」
「だめだ!嫌わないでくれ、ハルノスッ。」
「婚約を認めていただければもっと大好きになりますわ。」
「いや〜コータス君もハルノスをつがいに選ぶとは流石次期侯爵だ。ハルノスに一目惚れとは見る目がある。ミミストリー侯爵家も安泰だな。」
「父上、大好きです!」
「あぁ、今なら死んでもいい…。」
「だめ!父上に花嫁姿を見て欲しいですわ。」
「そうだ、曾孫を見るまで死ねぬ!」
ヴェルナー公爵領って良く回ってるな…部下が優秀だからか。
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「母上、お話とはなんですか?」
「貴女に寿命の話をしたのは覚えてる?」
「勿論覚えていますわ。」
コトッ
「これ…。」
「世界樹の薬よ。婚約中に飲むと、相手の寿命に寄り添う薬。他種族よりも長寿のエルフ族の助け舟とも言われているわ。婚約発表パーティーの後に飲みなさい。」
「はい。ありがとうございます、母上。」
「良いのよ、彼と幸せにね。」
「はい。…そういえば、コータスとの子供の種族はどうなるのでしょう?」
「どうなるのかしら?前例が無いから分からないわね。」
「そうですか…。」
「二人共人族の血が薄いから、獣人かエルフ、どちらかの特徴を継いでると思うけれど。」
「…産まれるまでのお楽しみ、ですかね。」
「そうね。楽しみね。」




