九十三話 約束
それは約束だった。
たった一つの口約束。
暁啓が交わした生涯守り続けた約束。
「ねぇ……暁啓」
柔らかな女性の声が耳に届く。
「ん?」
ゆっくりと瞳を開いた暁啓は、目の前のベッドに仰向けになっている女性の手を握る。
ベッド横の椅子に腰を下ろす。
「私達は人じゃないことになっているけど……そんなことはどうでもいいんだよ」
「……でも」
「この村でみんなで暮らしている。それだけで十分」
「ごめん」
「夢を見るのは自由だよ。でもね現実はやっぱり時に残酷なんだよね。【みんなが幸せ】……見てみたかったなぁ」
「……ごめん」
「暁啓は謝らなくていいんだよ? どうして暁啓の責任になるのさ? それこそC2がどうにかしなければならない事でしょ?」
「……」
「だからいいの。【理想郷】なんてモノは人間は手に入れられない。偽りの理想郷の裏側で私達が生きている…………それを暁啓が知ってくれているだけで十分」
「村のみんなと暁啓と……この子が幸せならそれで…………私も幸せだよ」
「……」
「だから恨んじゃダメ。それと……この子みたいな子供たちを救って」
「あぁ……」
「暁啓の手の届く範囲でいいから……約束だよ?」
「――あぁ……………………約束だ」
こんにちは、
下野枯葉です。
約束。
暁啓の約束は果たせるのでしょうか?
救いとは?
幸せとは?
誰か教えてください。
私自身も約束の果てに何かを得たことはありますが
救いと幸せについては模索中です。
では、
今回はこの辺で。
最後に、
金髪幼女は最強です。




