第九章 駆け巡る南北!③ 異端を除く
本章はやや地味だが、それでも読む価値のある情報はいくつかある。この本の話の進み方は前作よりずっと遅く、五十巻になる可能性もある。読者の皆様、どうぞご安心ください。打ち切りのリスクはありません。
「伭昭さん、バクロフ総領は明日あなたと会見します。次に、あなたはこの偽死軍集團との協力に関する契約に署名する必要があります。集團との協力の誠意を確保するために。ああ……形式的な言葉ですが、契約内容を確認して、疑問があれば言ってください。こちらで変更できます。」
偽死軍の戦車の中に座り、伭昭は両手を組み、光鎌はすでに柄を縮め、背中に背負っていた。期待とは違ったが、少なくとも今は偽死軍集團と協力できる。ブイには、伭昭は金を払った後、早く家に帰るように言った。
(数分前)
「家に帰れ、小僧。報酬はこのチップに打ち込んだ。受け取れ。」
「お——」ブイはチップを受け取り、隣の軍用輸送車に閉じ込められたジフェイシを一瞥した。「そういえば、㭉(カ)さん、本名は伭昭だったんですね。」
「本来は明かすつもりはなかった。このパンクという奴が口が軽い……」
「私はあなたの名前を明かすつもりはありませんでした、伭昭さん。しかし、あなたが不満を言っても、私は何の補償もしません。」
パンク・ヘンシは今、半人ほどの長さの加重型突撃イオンライフルを機械腕の挟層に置き、周囲の暗い環境をスキャンしていた。
「急ぐぞ……小僧、帰ったら母親とよく話せ。私が言うなら、約国から引っ越すのが最善だ。」
「伭昭さん……ありがとうございました!」
近くの公共電動バイクを借り、ブイは跨がり、振り返って伭昭をもう一度見た。彼は理解した。伭昭と偽死軍集團には何らかの関係があるに違いない。自分が関わるべきことではない。
「では、また会えるなら……」
「君は私と関わらない方がいい、子供。君の手配書については、偽死軍の関連部門が金を払って約国警察内部を買収した。だから安心して帰れ、そして——もう裏仕事はするな。」
伭昭は首を振り、彼を追い払う決心をした。こうして、ブイは電動バイクに乗って去った。伭昭はその少年が去る背中を見つめ、数歩前に歩いた。
「あなたたちは知り合って一日だけだろう?」
「そうだ……私は今、自分の砕けた面具の破片を集めたい。あれは私にとって重要な意味がある。」
「あなたの面具は、私の部下が清掃設備とともに回収して保管している。我々がその面具を修復する。」
「行こう、本題を話しに。」
(現在に戻る)
「私の目標は[零之切割]だ。」
「[零之切割]、あなたは彼の知人だ。」
「よく推測した。」
「直感だ。」全身に凝金製装甲をまとったパンクは伭昭の向かいに座り、その大柄な姿が戦車の外向き窓を完全に遮っていた。
「その通り、私はわざわざ[零之切割]のために来た。私は彼を解決する力はないし、解決したいとも思わない。」
「我々は思っている……しかし
「そう言うなら、彼に対して何か方法があるのか?」
「方法はある。」
伭昭は左腿を右腿に組み、三年以上前の截取記憶をパンク・ヘンシにアップロードした。
(「琳懺星でのこと……あなたはかつて『䬃(さつ)』組織のメンバーだった。それがここに来ることと何の関係が?」)
(「我々の中の一人のメンバーが、[零之切割]だ。」)
伭昭が「珒京玹」に関する情報をパンクに送ると、相手は深く考え込んだ。
(「珒京玹、この人物は時似對銘国の機密を盗んだ。あなたとあの『腸衣』の救出作戦から分析すると、珒京玹は特体の能力を手に入れた——ならば、彼が[零之切割]の前身だ。」)
(「その通りだ……珒京玹はSEUに利用された——今、私がしたいのは彼を『覚醒』させることだ。」)
(「伭昭さん、それは難しい。我々は彼の毛一本にも触れられない……」)
(「私はすでに考えがある。残りはバクロフにだけ話す。」)
(「理解した。」)
「そうだ、我々はまず一人を解決しなければならない。」
「誰だ?」
「君は以前その人物に会ったことがある。琳懺星から約氏星への麻薬密売人のボスの護衛——」
「崮際、か?」
「坴、この人物は以前[零之切割]に約氏星の麻薬基地を爆破された。彼のここでの残りの分部は奥平澤へ移転しようとしている。そこでは、我々はこれらの雑種を排除する余裕がなくなる。」
「それで、私に手を貸せと? それとも傍で座って、君たちが彼を排除するのを見ろと?」
「随意。」
戦車の後部ドアが開くと、パンクは車を降りた。今彼らは崮際の隠れ車隊の場所にいた。[零之切割]のおかげで、彼は現地に追跡チップを残していたが、どうやら彼はこれらの麻薬密売人を追撃するのを軽蔑しているようだった。
「よし、部下たち。これらの奴らで腕を試せ。どうせ後方で何もすることがない。」
パンクが戦車を離れると、腕の吸着モジュールでそのライフルを手元に引き寄せた。
「あの者、君たちは彼女をどうするつもりだ?」
「『疯犬帮』の連中は我々に随分と敵意を向けた。彼女はかつてあの義体の狂人たちを率いて我々に抵抗し略奪した。彼女はバクロフ総領が罪を定めるべきだ。」
「彼女はSEUの[機王]と関係がある。君たちには徹底的に調査してほしい。」
「我々は当然彼女を徹底的に調査する、伭昭さん。多くは言わないが、私は集團がこれらの雑魚を掃除するのを手伝わねばならない。」
戦車が発射した砲弾が遠くの麻薬密売人の臨時基地で爆発するのを見ながら、伭昭は一人で今後の行動を考えた。SEUの者はきっと彼の出現に気づいているだろう。特に歅涔。『䬃(さつ)』組織の残りのメンバーが生きていようと死んでいようと、彼はこの仇を必ず報いるつもりだった。
(「あの日以降、一体何が起きた……」)
珒京玹がどのように時似對銘国政府によって[零之切割]に改造されたか、それが彼が知るべき核心機密だった。彼は紳士幫と別れて以来、二度と琳懺星に戻っていない。
(「㭉(カ)、まだ生きているのか……」)
『䬃(さつ)』組織を剿滅した後、政府のニュースは死亡犯罪者のリストを公表しなかったため、彼はいつもこの非現実的な幻想を抱いていた。ほんの少しの期待、自分の仲間がまだ生きているという期待。しかし、それも結局は幻想に過ぎなかった。
………………
「一国の内部事情が良好に表れると、ある者たちはそれを国内の別の出来事と比較し、国外の『文明』と叫ぶ。しかし、その善行を行ったのはその国の人民であり、国内の悪事を行ったのもその国の人民である。自分がやった悪事、例えば犯罪や見殺しなどは、国に責任を負わせ、不服なら国を厳しく責める。実に笑止千万だ。」
——————約国の著名な政治学者:スグ・ヤクシ。
(ロウェイナン、ペステルガン武装公司)
「ペステルガンさん、今日護衛隊を召集したのは何のためですか?」
一台の兆型ドローンが会議庁内の環境をスキャンし、周辺環境が完全に安全だと確認するまで、その功成り名を遂げた社長に尋ねた。
(「今、情勢は動揺し、約国と私は明争暗闘している。[零之切割]という不安定な戦力だけでは、私は安んじていられない。あの護衛隊もそろそろ戻って私のために命を張り、公司に報いる時だ。」)
「各護衛隊のメンバーは現在、公司によって各地の子会社の安保部に安保隊長として派遣されています。本部に召還するとなれば、緊急会議を準備する必要がありますか?」
「準備しろ、45階の円卓オフィスで開催する。」
([護衛機動隊]を呼び出し中)
「一級安保モードを起動しますか?」
「いつも通りだ。この都市で私の命を狙う者は少なくない。」
その分公司の安保部で、公司周辺を巡回する安保隊長たちは緊急召還の情報を受けると、大半が手の仕事を止めた——侵入者を殺している最中であれ、巡回打刻の署名中であれ、今は本部に戻り、彼らの社長を守らねばならない。
(「[機王]と協力するために派遣した特遣官はどうなった、ステス。」)
(「申し訳ありません、ペステルガンさん。[機王]の部下と特専員の交渉は順調ではありませんでした。彼らはペステルガン武装公司と協力する必要性はないと言っています。」)
(「やはり失敗したか。」)
(「しかし、社長。奥平澤の警察が昨日、一名の異星犯罪者を逮捕しました。その身分は琳懺星と密接に関係しています。彼が約国の国土を離れたのは、おそらく偽死軍集團と協力するためです。」)
(「この人物の身分は非常に重要だ。琳懺星からの犯罪者である以上、琳懺星躍遷以前の逃走犯しかありえない。私の記憶では、琳懺星連合国の記録によれば、躍遷後は基本的に地元の犯罪者はほとんど存在しない。」)
(「はい、社長。私は調査しました。この犯罪者は次第にSEUに重視され、賞金が徐々に増加しています。もしあの尊敬する歅涔先生まで注目しているなら、彼が非常に重要な駒である証拠です。」)
(「そうか、ステス、彼の沿道の監視映像を調査しろ。国境を越えたものでも、高値で映像の原件を買うか、公司のハッカー技術組織を派遣して侵入しろ。彼の一挙一動は、私にとって非常に有利だ……そうだ、彼の名前は?」)
(「伭昭。」)
(「できれば、彼の背景を調べろ。もし琳懺星側にこの犯罪者の関連資料がなければ、彼に問題があることがさらに説明される。この件は必ず歅涔先生に通報しなければならない。私にとっては大きな筹码だ。」)
(「遵命、私はすぐに通知し、部下を組織して行動します。」)
(「それから、曼錠礦業公司が康德山で採掘する鉱産資源の供給量が減少している。公司の代表を派遣して話し合え。」)
(「では、ここはシルマンを派遣して話し合わせるのはいかがですか?」)
(「彼を派遣しろ。今は彼らに鉱鉄の供給量を増やさせねばならない。特遣官から連絡が戻るまで。」)
(「承知しました。」)
「もう着いたか? 適当に座れ。」
ペステルガンは手を曲げ、光学迷彩で窓際に隠れていた藍色の兜の者を静かに出現させた。
「私は[賴川]分公司の安保部の位置を部下に一時的に共同管理させました、ペステルガンさん。」
暗号化音声で話す護衛隊の隊員は円卓の一番端に座り、他の隊員の到着を待った。
「最近どうだ?」
「我々の分公司安保部は境界区域の流浪犯罪者群を殲滅し、同時に周囲の公司のハッキングによる資料盗難問題を解決しました。強制介入により、[賴川]分公司のある城区の他の公司の株を抛售状態に導き、分公司の債券資金を最優負債区間に置きました。」
「よくやった。お前の身体素質は隊で最強だ、C。しかしお前の身体改造の成分が多すぎる。お前の体内には空母一艘さえ収まるだろう。身体に異常があれば、すぐに公司14階の医療区域で診断を受けろ。」
「最近は私の身体問題を心配する必要はありません。ただ能池の貯蓄が多すぎるだけです。ペステルガンさん、もしあなたが私の蓄能脉冲手砲の能池貯蓄容量を向上させてくれるなら、私にとってあなたの安全を守るのにさらに役立ちます。」
「前提はそれがお前の[過負荷モード]に耐えられることだ、C。武器開発部がお前のシステムをアップグレードできれば、この問題は小事だ。」
二人が話す間、他の護衛隊の隊員たちも続々と現場に到着し、さらに四名は軍用浮遊車に乗って来た。いずれにせよ、ペステルガンの棋局は整然と進んでいる。
「そうだ、お前たちが私を護衛する間、公司内部の従業員を厳しく検査しろ。私はお前たちに次高検察権を与える。[夏隱子]と約国のスパイが公司の機密を引き出すかもしれない。もっとも、[零之切割]はそんなことをするのを軽蔑していると思うが。」
「やはり、一群の烏合の衆だ。」
[肩盒ミサイル準備完了]
人煙の少ない古びた倉庫内で、パンク・ヘンシは部下を率いて麻薬密売人の隠れ家を掃討した。シグレマ透視儀で廃倉庫の全景をスキャンした後、彼らは二手に分かれ、まだ工場内で麻薬を生産している敵に不意打ちを食らわせた。
(「一人も残すな、全員撃ち殺せ。」)
隊員たちは脚部に装着した気体突進推進器で、すぐに倉庫の屋上に跳び上がった。戦車群にいるハッカーたちは麻薬密売人が放ったドローンの視点を改竄し、パンクが率いる偽死軍兵士たちを忍者のように階層間を穿梭させた。
([光学融合迷彩を起動])
(「狙撃手、直ちに施設外の敵を狙撃しろ。」)
屋上に到達し、長頸イオン狙撃銃を握る兵士たちは命令を受けると、倉庫の外に守る武装分子の脳機部位を正確に射撃した。
([電磁波隔絶装置を起動])
射殺された麻薬密売人の脳機の情報伝播を抑制することで、偽死軍は十分な時間を利用して倉庫内部に潜入できた。閘門の下に到達すると、突破を担当する突破手が右腕を上げ、四枚の扇風機の羽根のような接続回転軸を広げ、それを閘門に貼り付けると、その回転軸が羽根を回転させ、旋回するレーザーで厚い閘門を切り開いた。
回転軸を収め、その突破手は右腕の動力外骨格[鉄拳]で、それらの鉄塊を一撃で锤き開けた。
(「突撃!!」)
奇襲側として、兵士たちの動作は明らかに一歩速かった。過負荷モードを起動する必要もなく、彼らは銃を挙げて敵の頭蓋を射抜いた。
「偽死軍だ! 早く撤退しろ!」
パンクは先頭に立ち、腰側に吸着した熱動能消磁チェーンソー剣を抜き、腕で数発の弾丸を弾き飛ばし、続いてこの大剣を一人の麻薬密売人の胸に狠狠と突き刺した。その剣は人ごと鎧ごと、バターのように切り裂いた。
「ショクシン、そこの重機関銃手をハッキングしろ。」
重型迫撃砲の把手を握る麻薬密売人が射撃しようとしたが、両手は意に反して回転ボタンを押し込んだ。彼は銃に張り付き、銃尾に沿って空中で回転し、下の偽死軍兵士たちは銃を挙げて照準し、その男を回転標的にして射撃し、機関銃の下で息絶えた。
「崮際さん、早く撤退しましょう! 坴さんのロケットが奥平澤に着陸します。その時金袋を持って行けば、兄弟たちはまだ安定して損をしません!」
「お前たちは先に撤退しろ、俺が殿を務める。」
倉庫の奥深くで、多くの麻薬密売人が麻薬製造設備と生物資源を片付けていた。崮際は残存麻薬密売集團の代表として、すでに時間を稼ぐ方法を考えていた。
「俺の双頭刃を持って来い!」
二人の小弟がそれぞれ長い箱を担ぎ、自動的に開くと、中から弹出した双頭刃を彼はしっかりと握った。
([背部砲弾システム起動])
戦車の中で待つ伭昭はまだバクロフとの会話をシミュレートしていた。彼の足元の鋼板が猛然と震動した。ちょうど今、偽死軍が二発の震爆高圧弾を射撃し、廃コンテナが積み上げられた区域を粉々に爆破した。
「どうやら大きな花火が見られそうだ。」
戦車を出て、伭昭はその盛大な煙火の宴を見下ろした。赤紫色の光条が互いに交織し、遞進して天へと奔騰する。斜めに一瞥し、彼は戦況の激しい地面を見たが、偽死軍は圧倒的な優勢を持っていた。
「殺せ!」
双頭刃を握る鋼鉄の戦士が包囲を突破し、両手で二人の偽死軍兵士の腹部鋼板を切り開き、麻薬密売人の車隊の撤退を掩護した。砲火連天の中、数輛の装甲車が戦車に撃破され、残存車隊は迷彩を起動し、木よりも高い雑草の中に隠れた。
(「親分、あなたはどうする?」)
(「俺のことは構うな! 俺には逃げる方法がある。」)
「あれは『罟』組織に寄せていた奴だ……」
伭昭は崮際の動向を观望し、右手で光鎌を握り締めた。
(「おい、異星の小僧。どうやらお前は彼と因縁があるようだな。」)
(「君は誰だ?」)
(「お前が乗っているこの車の運転手、エリック・ヤクシだ。」)
(「私は傍観するだけだ。彼が直接逃げ出せない限り。」)
数発の高射砲が崮際の身体を轟撃したが、彼をよろめかせただけだった。体勢を立て直し、崮際は背部の砲盒を開き、そこから一連の追跡ミサイルを射出した。
(「長官、人員中傷あり!」)
「全員目標をロック、車隊を優先的に迎撃。」
パンクは爆能銃で数名の麻薬密売人を撃ち殺した後、再び長刀を抜き、崮際に向かって斬りかかった。
([過負荷モード起動])
「この野郎!」
一囲みし、崮際の装甲は相手に斬り破られた。しかし崮際の双刀はその下、パンクのチェーンソー剣に斬りつけた。
「お前はもう逃げ道はない、抵抗を諦めろ!」
「偽死軍の犬!」
([過負荷モード起動])
刀刃が相交わり、崮際は身体に銃弾を受けながらも、パンクと互角に打ち合った。凝金装甲を装備した彼は銃林弾雨を耐え、しかもパンクのチェーンソー刀を双刃で挟み込んだ。
「一緒に道連れだ、犬!」
([自爆モード起動])
「間に合わない!!」
崮際は死死的にパンクを鉗制し、パンクはチェーンソー剣を放し、後方へ飛んだ。しかし、彼はこの瞬間に起こる爆発から離脱できない可能性が高い。
「『罟』組織に寄せていた奴、お前の目論見は空振りだ。」
(「いつ?!」)
隐身を解いた伭昭は鎌を提げ、崮際の背部の神経系統を切断した。この一撃は相手の自爆の念を断ち、同時にこの衝突の勝敗を決めた。
「お前か、伭昭……」
「そうだ。」
伭昭は光鎌を振り、鎌の上の血痕を草地に撒いた。彼は崮際を回ってパンクの前に歩いた。全く何の表情もなかった。
「俺は最初、お前と正々堂々の決闘を申し込んだんだ。奇襲など、お前は本当に惨めだな~」
「私はお前の決闘の約束を履行すると約束したことはない、崮際。お前はこの数年外を彷徨い、亡命者の道を歩んだ。」
「お前もそうじゃないか——」
崮際は両膝をつき、二本の双頭刃はパンクに一脚で蹴り開けられた。背部の砲塔システムはすでに損壊し、逃げようとしても奇跡でも起きない限り無理だった。
「俺は大きなことをしに行く。少なくともお前のように、麻薬を売り、人の心を麻痺させることだけを知っているわけではない。」
「黙れ、くそったれ。お前は絶対にできっこない、できっこない、その大事を——」
言葉が終わる前に、パンクは先ほどの加重型突撃銃で崮際を頭部を撃ち抜いた。
「先に進める、伭昭さん。」
こうして、偽死軍兵士と伭昭は旅を続けた。この小さな挿話は本当に何でもなかった。少なくとも今の伭昭の目にはそう映った。




