第4話 「方針決め」
この時くらいからPCのSSDが壊れました。
少しの間投稿頻度が下がりますが、引き続きよろしくお願いします。
それでは作者からの告知でした。本編へどうぞ。
──朝。
ゆっくりと瞳を開くと、目の前に白い毛並みがあった。
「……ん?」
腕の中で起きていた子犬が、私の顔をぺろぺろと舐めてくる。
「わっ。ふふっ、おはようございます?」
「ふぁんっ!」
幼いながらも元気よく鳴き、ぶんぶんと尻尾を振る子犬。
その声につられたのか、キナコたちも目を覚まして覗き込んでくる。子犬は皆の姿を見ると、ますます嬉しそうに尻尾を揺らした。
「元気そうですね。では、ご飯にしましょうね?」
「ふぁんっ!」
返事をするように鳴く姿に、思わず頬が緩む。
私はさっそく、朝ご飯の準備をしようと果実に手を伸ばした。
すると、見張りを終えたルイネさんがこちらを振り返る。
「おっ、わんこ元気になっとるやん?」
「はいっ。なので、ご飯をあげようと思いまして?」
「そーなると、他のみんなも起こしてくるわ。若干うとうとしとるエルマも呼んだって」
私はふとエルマさんの方を見ると、ルイネさんの言う通りフォレスに手を添えつつうとうとしているエルマさんが見える。
その様子を確認してからフラワに頼んでエルマさんを呼んできてもらっている間に朝食を用意していく。
飲料水で肉を煮込みながら、子狐の世話はキナコたちに任せる。皆が遊んでいる間に、私は急いで朝食を仕上げていった。
程なくするとみんなが目を擦ったりしながら集まる。
すっかり5時起きが定着したのか、あくびをしつつも皆さんは揃う。
「掃除をしなくとも良いというのは少し違和感がありますわね?」
「…最近朝はずっと掃除してたから」
「ふふっ、いつもしている日課でしたからね」
「こういう時はどうするとかは決まっとるん?」
「ん-。掃除をしない日は花の水やりとかですが…。あるとすれば散歩なので、今回だと散策になると思います」
「散策ねぇ。あんたの所の案内で結構奥に来たけれど、今回もそれに頼るの?」
私は少し考えて首を横に振る。
「安全圏の確保が目的でしたし、ここへの道はちゃんと覚えたうえで散策するのが良いかと?」
「え、えっと…という事は今回は様子見や引き続き食料の確保など…ですね?」
エルマさんがそう言いつつ鍋の匂いに気が付いて「美味しそう」と声を漏らす。
それに気が付いてか、子犬を含めてみんなが遊びから帰ってくる。
「ふぁんっ!」
子犬は鳴きつつ私の付近でお座りしながら尻尾をぶんぶんと振る。
「随分と元気になりましたわね。ミィさん、この子犬のことは何かわかりまして?」
ミィさんは子犬の遊んで少し汚れた様子を見たりしながら目を閉じて考えていく。
「…綺麗になって透き通るような白い毛並みになったら、たぶん…白焔の霊狐の幼体」
「はい?なんでそんなんがおるん?」
「…ダンジョン生成時に巻き込まれたか、外から迷い込んだか…そんなところ」
私は「どうぞ」と言いながら湯煎して木の実と一緒に子狐?に差し出すと、かぷっと一口食べてからは尻尾を振りながらぱくぱくと食べていく。
「白焔の霊狐?この子、狐なんですか?」
「…ん。目鼻的に狐。犬じゃない」
「ちょっと待ちなさいよ。それって確かだいぶ上位の危険度だったわよね。幼体でも引き渡せば一気にポイントになると思うんだけど」
「逃がしますよ?」
クローディアさんには「知ってた」と言いつつジト目で見られてしまう。
「セリアさんの逃がすのに反対は致しませんわ。ですが、ダンジョン内で放置しないならばこの演習のうちは一緒に行動、という事になりますわね」
「まぁ危険度Ⅱとかのがごろごろおるしなぁ。こんな小さいと太刀打ちとかできんやろうしな?」
話していると赤い林檎に似た果実を斬って細かくしてからお肉と一緒に軽く炒めて湯煎で煮込むと、味がほどよくまとまったスープが出来上がる。
ガツガツと子狐やみんなも食べる中、私たちもお皿によそって食べていく。
「…。うま。あんな簡易のでここまでよくできるわね」
「…。すご…セリアさんの料理…温まります」
エルマさんとクローディアさんは美味しそうに感想を伝えながら皆と一緒に完食する。
「──それでは散策に参りましょうか。道中シルヴァンやライボルなどの大型種は軽く狩りをしながら行きますわよ」
「質問やねんけどルーテリア?今回は危険度Ⅱクラスの敵対系のを集めるとかでええんよね。」
「えぇ。もし危険度Ⅲの個体が居た場合はそちらを優先的に討伐するという形に致しますわ」
「…ん。ならセリアは子狐のお世話をしつつで」
「わかりました。この子も懐いてくれてるみたいですしね」
子狐の方を見るとぺろぺろと顔を舐めてくる。
そうすると少しヒヤンがむすーっとするように「ぷー」と小さく鳴いてすりすりと私にくっついて来る。
私はそれぞれを相手しつつ片付けを終えて散策に向かう準備をする。
──その頃。
レオニダスは別の箇所で大きめのモンスターと対峙し、倒していた。
「ふいー。これで危険度Ⅲが2体か。どうだお前ら?」
「あはい。討伐の証は取れたんでなんとか!」
「とはいえ、食料が…」
「さすがにこの虫を食料にするのはちょっと…」
大地噛みの暴甲虫、確かに食料としては最悪の見た目をしている。あまり食べられたものじゃない。
「ってーなると流石に他を探すしかねぇか…。危険度を下げれば食料になりそうなのはいるか?」
「森なら、危険度Ⅲの魔物だと赤牙の狩人か森林の暴君熊。Ⅱなら簡単なのだと霧散の雨蛙が川沿いに行けばいるかと?」
「ほーカエルか。ならそっちの方が味的には申し分ない。川沿いに行くぞ?」
方針が決まると、私たちは歩き出した
しばらく歩いたところで、森の奥から爆発音が響いた。
「な、なんですか?!」
「戦闘音……?!」
レオニダスは一瞬だけ音のした方へ目を向ける。
「……落ち着け。上手くいけばポイントは搔っ攫えるが、今は腹が減ってる。迂回するぞ」
メンバーはそれぞれを見てから「はい!」と言って迂回路へと足を運んだ。




