表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
救急車を呼ぶのは3回目だけど心臓バクバクしちゃった話  作者: 夏目 碧央


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

6/11

もう管が!

 面会時間は午後2時から7時までだった。夕べ、次男から「今日の検査結果を明日持って来てって」というメッセージが入っていて、今朝気づいたのだが、検査結果なんかもらっていなかった。一瞬、一年前にこの病院で検査をしたクローン病かどうかの結果の事かと思い、家探ししてしまったが、検査結果らしきものは見当たらず、もう一度次男からのメッセージを見たら「今日の」と書いてあるのでやっぱり一年前じゃない、と思い直した。

 次男に色々質問したが、全く既読にならず。夕べは何か言われて頑張って私にメッセージを送ったものの、やはり具合が悪くてスマホをいじる余裕がないのだろう。検査結果ではないが、昨日渡された書類の中に、検査の同意書があったので、その事かと思った。2部作成され、次男本人がサインしたもの。1部は病院保管、1部はうちにという事で渡された書類だった。何か不備があって書き直すのかもしれないと思った。

 しばらくして次男から返信があった。とにかく昨日もらった書類を全部持ってくればいいんじゃないか、と書いてきた。まあ、そうするけどね。そして入院に必要な物を一式持ち、午後2時頃に病院に着くように家を出た。出る時に次男に「2時頃着く」と送ったが、病院に着く頃に見ても未読のまま。まだ具合が悪いのか、などと思いながら病院の中へと入って行った。

 昨日、病室の部屋番号の写真を撮っておいたので、何号室かは分かる。が、面会申し込みの用紙に記入する際、西病棟か東病棟かに丸を付けるところがあって止まった。あれ、西だったか?東?うーん、どう言われたか忘れたな。撮った写真を見ても東西の事は書いていない。何となーく東のような気がするのでそちらに〇をつけた。

 そして昨日下りてきたエレベーターで6階へ。無事病室へたどり着いた。いつも端っこだな。去年も端っこだったのは間違いない。それ以外は微妙に違うから、病棟か階が違ったのだろう。

 次男に小さく声を掛け、カーテンを開けると、ベッドの上に置かれていたテーブルが横へと移動しており、ベッドの上には眠り姫よろしく次男が眠っていた。モコモコパジャマでは暑かろう。何も掛けずに寝ている。そしていやにスッキリとしている。

 あ!鼻から管が出ていない。右腕には点滴、左手の親指には血中酸素濃度を測る機器を装着しているが、胃管は取れている。早いじゃないか。3日はそのままだろうと思ったのに。ああ、でも結局病院に来たのが遅かったからか。やっぱり吐き始めて3日で治るという事なのか。だが、今回は病院に来て、癒着の事、手術の話が聞けたから、病院に来て良かったと思うが。

 それにしても、次男は声を掛けても全然起きない。周りでは割と話し声が聞こえていて、女性がお見舞いに来て男女で話しているベッドや、看護師さんが来てこれから検査に行きましょう、などと話しているベッドもある。大きな声が聞こえた時、次男がパチッと目を開けた。

「あ、起きた?管、取れたんだね。」

目が合ったのでそう話したら、次男は一瞬私が目の前にいるのに驚いた表情をし、それから少しニヤッと笑ったように見えたが、何も言わずにまた目を閉じてしまった。あらら。これは目を開けただけで目を覚ましてはいないな。

 とにかく荷物(でっかいバッグ。東京オリンピックのボランティアユニフォームをもらった時の袋)をテーブルの上に置いた。昨日はここに椅子があったのに、今はない。ベッドの反対側にはスペースがあるが、そっちに回るには一度カーテンから出て反対側のカーテンの端から入る必要がある。どちらにしても椅子がない。仕方がないので、ベッドの端っこにちょっと腰を掛けた。

 面会は30分程度にして、と入院の手引きに書いてある。まあ、大体一通りしゃべるとそのくらいの時間なのだ。しかし、今日はどうしよう。寝ているからと早々に帰ってしまうのも可哀そうか?

 とりあえず、もうすぐ目を覚ますかもしれないので腰かけてスマホなどを見ていた。45分くらい経ち、スマホでやる事も済んでしまったし、次男が眠り続けているので帰る事にした。まあ、小さい子供ではないし、お母さんが来なかった~と悲しむ事もなかろう。また明日も来るし。ただ、明日は東京マラソンのボランティアをするので、来るのは面会時間終了間際になるだろうが。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ