Day1(3)
「いやそもそもさ〜〜!気づかないもん?あんなぴょこぴょこしたThe・理想の女の子!って感じの子なんてアニメか漫画にしかいないでしょ!!」
そう…あれから結構色々あって今、目の前にいるこの口が悪い癖に饒舌で偉そうな女の子こそ、琉張優月の「素」である。
「まじか……」
思わず呟く。
ファンでも推しでもなかったが、ここまでイメージと現実が違うとなかなかショックである。
ましてやこんなこと兄が知ったら…って、あれ?
「ちょっと待って、優月さん。」
「あぁ?優月さんだぁ?なんだその敬いと馴れ馴れしさの狭間みたいな呼び方!優月でいいよ優月で」
「あぁ、ありがとう、優月。」
ふと、思ったのである。
今は高校入学式の1日前。つまりはミアのデビューが3日後なのである。しかし明日から優月は、普通に高校に通うことになる。そうなるとミアの中での優月は、高校に行きながらの活動になるのか?それともミアはそもそもデビューしない…?
おとなしく持った疑問をそのままぶつけてみると優月は、
「あー、それね。この世界でのミアは、私抜きでの活動になるだけだよ。」
別になんでもないふうにそう言った。
「え…」
俺は思わず言葉を失った。
「優月は、それでいいの?」
問いかけると、優月は不思議そうに首を傾げた。
「いいもなにも…。別にしょうがないだろ。ここはパラレルワールドで、現実世界で生きるためには、この手段しかないんだし。」
本当に、それでいいのだろうか。デビューまでメンバー5人で頑張ってようやくこじつけたヒットであると、前に兄が見ていたなにかの配信で言っていた気がする。そんなふうに長い間頑張って、ようやくつかんだ成功なはずなのに自分抜きの4人が楽しそうに活動し、遠くなっていくのを眺める…
そこまで考えてやっと俺は思い至った。
そうだ、この成功をたった1年の夢物語として終わらせないためにも、今回の転生(?)は必要なんだ。そして俺も…!!
「優月、もう一回確認するが、今回はパラレルワールドあり、あくまで現実世界は別にあるんだよな?」
「うん、そうだけど…?」
急に熱を持った俺の声色に、優月は怪訝そうに顔をしかめた。
「そして今俺たちは高校1年生で入学前。」
「うん…てか急にどうした…??」
俺はようやく、このパラレルワールドがもはや俺のために作られたようなものであることに気づいた。
そうだ…これでやり直せる…
「青春を…やり直せる!!」
「いやまじでどうした!?」
俺の過去も、高校ライフも、青春も、全部やり直してみせる!!
作者のツッコミ
「あんなぴょこぴょこしたThe・理想の女の子!って感じの子なんてアニメか漫画にしかいないでしょ!!」
↑これは、あくまで!!優月の見解です!私じゃない!!それにこういう子普通にいると思います!!だから可愛い女の子みんながみんな優月みたいに作ってる訳じゃないだろ!!




