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POL 終末のロボット警察官  作者: 如月いさみ


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30/37

終末のガディス 7

「マスターに未来を決めてもらう。それが私たちPOL系の本来の役割なのです」


 POL035こと和久津雪は狭間周次を見つめ

「私は貴方をそこへ導き人類のその先を選んでもらう。その為に貴方に付けられたのです」

 と告げた。

「2年、もしくは3年後に生き残った人々が地上で暮らし始められるようになった時にこの山口だけでなく、鳥取、島根、広島、岡山のマスターを一堂に介して運命の場所へ連れていく。それが私たちの役割です」


 周次は驚いて目を見開き

「? いや、俺はただお前を押し付けられただけで面倒見る奴がいなかっただけじゃないのか?」

 と告げた。


 和久津雪は笑むと

「いえ、マスターは山口県の全警察関係者のデータからAIで選定されて決められたのです」

 と告げた。

「その人々に人類の今後を決める選択をしてもらうように」


 ……狭間周次、マスター……

「貴方は選ばれたのです」


 和久津雪は小さく笑って

「ただそこへ導くかどうか迷っていました、様々な事件を見て人類は滅亡した方が良いかと、救う必要があるのかと思いました」

 と言い

「けれど貴方が言うように人には善も悪もあり自ら以外に何かを助けようとする力もあると……それの確率に未来を掛けようと思います」

 と告げた。

「あの生まれた命は悪でも善でもなかったので」


 周次は腕を組むと

「待て! 和久津」

 と言うと

「お前は警察官ロボットだ。未来をそんな確率に賭けるんじゃない! そうなる未来を創るんだ。罪を犯そうとするやつを食い止める。どんな理由があっても命を害したり、善良な人々を苦しめる奴を許さない。そして善良な人々を守る。そうして生きていくんだ」

 と笑むと

「だからそういう予兆を読み取るために巡回をしたり、対処する」

 と隣に立って聞いていた本条燕を見て

「俺たちはそう山口県警の人々の思いを受け継いで生き残ったんだ。三人で力を合わせてそういう警察を守っていこうってことだ」

 受け身でなく、攻めの姿勢でだ、と告げた。


 ……理想となる未来を俺たちは作っていくんだ……

「それが県警本部長や他の全警察官の思いを引き継ぐことになると俺は信じている」


 和久津雪は目を見開き、本条燕も笑みを深めた。


 本条燕は胸元に収めている一冊の本と鶴にそっと手を乗せ心の中で

「俺の貴方はいなくなったけれど……俺は貴方に、そして、俺を導いてくれた人々に託された最期の選択の鍵の役目をちゃんと果たしますよ」

 と心で呟き、和久津雪と共に敬礼をした。


 こうして終末の一歩が踏み出されたのである。


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