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『裏社会の番人「シティー・クリーナー」 ~裏社会の掃除人「ターゲットは綺麗にお掃除致します」~』  作者: サッサン
第2章:猪突猛進娘『アイリス』

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第2章 第3話:アイリスVS里崎

「ピィーーーーー」審判が笛を吹いた。

第3クウォーター終了のホイッスルだった。

試合は58:58の同点。

里崎が試合に入ってきたことで18点あった点差は一気に縮められ、同点に追いつかれたのであった。

第3クウォーターの終わりごろにはあえて点差が開かないように里崎は動きをセーブしているようにすら見えた。

ベンチに戻ってきたキャプテンが、アイリスに声をかけた。


「アイリスちゃん、第4クウォーターはよろしくね」


闘志を燃やすアイリスはキャプテンに静かに頷いて、立ち上がったのであった。


ーーー


「ピィーーーーーー」第4クウォーター開始の笛が吹かれた。

相手ボールからのスタート。

ディフェンスはマンツーマンで守備を行う志能便学園チーム。

アイリスは当然のごとく里崎にマッチアップする。

アイリスが傍まで来ると、里崎が声をかけた。


「ちゃんと舞台は整えておいたぜ。そのために途中手を抜いて同点になるようにしたんだからな」


これにアイリスが答える。


「その油断が命取りにならないといいけどね」


アイリスはそう言うと、里崎のドリブルしているボールにスーッと手を伸ばす。

里崎はそれをくるりとターンしながらかわした。

アイリスもすぐさま体勢を立て直し、再度里崎の前に立ちはだかる。

今度は里崎がフェイントを入れてから、「キュキュッ!」とシューズが床を強く擦る音を響かせ、アイリスを一気に抜き去ろうとする。しかし、アイリスもその動きにしっかりついて行き抜かせない。

一進一退の攻防が続いていた。

その様子を二階席から見ていた漣。


(あの選手、完全にアイリスの動きについて行っている。おそらくジャンプした後の「ドスンッ」という音を聞く限り、腕や足につけているリストバンドもアイリスと同じく重りの役目を持っているのだろう……)


里崎はアイリスが一瞬彼女の動きに遅れた隙をついて一気に抜き去り、そのままジャンプシュートを放った。

ボールは綺麗に弧を描いてリングに吸い込まれていった。

「パッシュッ」と音をさせてボールはコートへと落ちていく。

悔しがるアイリスに里崎が指をさす。


「まずは俺の2点リードだ!」


「なら今度はこっちの反撃だ!」


そう言うと、味方からボールを受け取ったアイリスは一直線に相手ゴールへと突き進んでいく。

ハーフラインを越えたあたりでアイリスが前に進むのを止めたのは里崎であった。

ここでアイリスがぐっと腰を落とし、シュート体勢に入る。

里崎は打たせまいとシュートコースをふさぐように腕を伸ばした。

それにより体の伸び切った里崎の脇を、ノールックパスで味方にボールを渡し、アイリス自身は里崎の脇を抜けてゴール下へ走り込むと、味方がリングに向かってボールを投げた。

それに合わせてアイリスが高くジャンプすると、空中でボールを受け取りそのままダンクを決めたのだった。

敵チームはアイリスの決めたアリウープに呆然としていた。

ただ一人里崎を除いて。


「おもしれえ!そっちがその気なら俺も遠慮はしないぜ」


その後、里崎はアイリスに対抗するかのようにワンハンドダンクを決めて見せたのであった。

お互いにシュートを決めて行き、点差の開かないまま時間が10秒を切る。

ここで周りで観戦をしていた生徒たちによるカウントダウンが始まる。


「9、8、7、6」


ここで里崎がダンクシュートを決めて2点差をつけた。

残り時間はあと5秒。

ここでアイリスが右手のリストバンドを外し、その外したリストバンドを2階席にいる漣に的確に放り投げた。それを受け取った漣はズッシリとした重さに苦笑いを見せる。

アイリスは味方からボールを受け取る。

カウントダウンは進んで行く。


「5、4、3……」


アイリスはハーフラインの手前からボールを振りかぶると一気にゴールめがけて放り投げたのであった。

ボールは一直線にゴールリングへと飛んでいく。

そして、カウントが「0」となった瞬間、終了の合図とともにリングへと吸い込まれていった。

アイリスは最後にブザービーターを決めたのであった。

試合結果は1点差で志能便学園の勝利に終わった。

試合後のアイリスのもとへ里崎がやって来る。


「今日は楽しかったぜ。だが、次は俺が必ず勝つから覚悟しておくんだな」


「あんたもなかなかやるじゃない。でも次もちゃんと返り討ちにしてあげるから覚悟することね」


そう言うとどちらともなく右手を差し出し、ギュッと握手を交わすのであった。


「俺は『里崎(さとざき) 紅葉(くれは)』だ。あんたの名前は?」


「私は『日向 アイリス(ひゅうが あいりす)』よ」


握手を終え、アイリスが味方のベンチへ戻ると周りの観客からアイリスコールがわき起こった。


「アーイリス、アーイリス、……」


アイリスは嬉しそうに観客に手を挙げて答えていた。

この時、アイリスは里崎と違う舞台で再度戦うことになろうとは露ほども思っていなかった。


第2章第3話をお読みいただきありがとうございます。


今回は第2話に続きバスケットの試合について書かせてもらいました。

書いてみて実際に感じた事は、めっちゃ難しい!でしたね。

もっと上手な書き方があるんだろうなと思いながら書いてました(-_-;)

「ここの部分とかこんな風に書くとよかったと思うよ」みたいな意見がありましたら是非教えて下さい!

そしてブックマーク&評価☆で頑張って書いた私にご褒美をください(笑)

また次回の投稿をお楽しみに!


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