2017年 バレンタイン
ララ家。
外出していたスレイ。リビングに入ると、甘い匂いが充満していた。
スレイ 「旨そうな匂いだな。何してるんだ?」
キッチンには麻美花。テーブルの方には美代とミーリャが座っている。
ミーリャ 「バレンタインの準備です。」
ス 「バレンタイン??」
ミ 「ええ。私達の故郷にある風習でして、その日は女性から男性へチョコレートのお菓子を渡します。」
ス 「おぉ!すげぇ最高な日じゃねーか。」
ミ 「スレイさんは、甘いものが好きですか?」
ス 「おう!大好きだぞ。」
ミ 「……そうですか。残念です。」
ス 「ん?何かあったのか?」
ミ 「……いえ、別に。大した事ではありません。」
ス 「な、何だ?やけに気になる言い方だな。」
ミ 「別に、貴方の分が無い事に気付き、慌てて誤魔化している訳ではありません。」
ス 「無いんだな?オレの分、無いんだな!!」
ミ 「いいえ。ちゃんと用意してあります。普段の存在が薄いからって、忘れていた訳ではありません。」
ス 「忘れてたんだな。忘れられていたんだな!」
ミ 「……仕方ありません。では、こうしましょう。私の分のチョコレートを上げます。その代わり、」
ス 「お?」
ミ 「着衣をすべて脱ぎ、街中を1周して来てください。」
ス 「脱がねぇぞ!?お前、どれだけオレを裸にしたら気が済むんだ!?」
ミ 「誤解の無いよう敢えて言わせて戴きますが、私は一度も貴方を裸にしたことはありません。……しかし強いて言うなら、可愛い可愛い美代ちゃんに貴方の汚い汚物を見せつけ、視界に入ることさえ嫌がられれば良いなと思います。」
美代 「ちょ、ミーりん!」
ス 「悪魔だ!このウサギ、悪魔だ!」
ミ 「……。(俯く)」
麻美花 「あ、あのぉ……。」
ス 「ん?何だ?」
麻 「えっと、ちゃんとスレイさんの分のチョコはあるっていうか……。」←あゎあゎ
ス 「は?」
ミ 「……用意してあります。忘れてません。そう、言ったはずですが?」 顔を上げると涙目。
ス 「す、すまん!オレが悪かった。だから泣かないでくれ!」
ミ 「……泣いていません。」
ス 「い、いや……、でも……。」
ミ 「……あぁ、これはあくびです。」 目尻の涙をぬぐう。
ス 「クッソ!また騙された!!」
ミ 「それはそれは、良かったですね。」
ス 「良くねぇ!!」
ミ 「バレンタインのお菓子、美味しかったですか?」
優馬 「……あぁ。美味かったぞ。」
ミ 「良かったですね!雛菊ちゃん。」
麻 「えへへ♪」
(ちなみに。麻美花は調理全般担当、美代はラッピング係、ミーリャはレシピの読み上げ担当。)




