表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役令嬢の前に魔王の娘ですが?  作者: runa
ザイラス王国編
11/23

魔国に行った二人のお馬鹿さんの末路

魔国の広い森の中に二人の男女が侵入していた。



無断入国したアホォルは薄暗く湿った森にびくびくしながらミリーに話しかけた。



「本当にここが魔国なのか?」



「そうよ!だってここでイベントがあるもの!ゲームの後編で確か魔族の青年が出てくるはずよ!!」



自信満々で話すミリーにアホォルは安心して歩いていく。森を抜けた二人がたどり着いたのは小さな町だ。

人間が作る町と変わらないそこには不思議なことに誰もいなかった。



「こっちで確か会うのよね、あの人に」




ぶつぶついいながら先に進んでいくミリーにアホォルは慌ててついていく。


ミリーとアホォルがたどり着いた場所に一人の青年が立っていた。

明るい金髪に真っ赤な双眸、人間とは思えない美貌の青年だ。



「やだ!ホントにジャスパーじゃない!アホォルよりカッコいいわ!」



「俺の前でそれ言うか?ミリー」



騒ぎだした二人に青年、ジャスパーは微笑んだ。ただし目は笑っていない。



「こんにちは」


目が笑っていないむしろ瞳孔が開いているジャスパーに気づかないミリーは

そのまま走ってジャスパーに抱きついた。



「助けて下さい!私そこの男に騙されて酷い目にあってるんです!」



「なっ!ミリーどういうことだ!?」



アホォルをゆびさしながら上目遣いでミリーはジャスパーに媚びを売るように抱きついていた。

アホォルは絶望したように固まっているがミリーは目もくれなかった。

そっとジャスパーを見上げたミリーはその表情に凍りついた。



「で?」



目をガン開きにして口元を上げたジャスパーはミリーを引き剥がすとそのまま首を締め上げた。笑っているジャスパーとは反対にミリーは悲鳴を上げる。



「酷い目ってこう言うことだろ?」



「あぐっ、し、ぬ、放、しっ!」



「放す?いいけど?」



放して言われた通りにジャスパーはそのまま地面を叩きつけた。

アホォルはその光景に固まっている。

叩きつけられたミリーはジャスパーに衝動のまま叫んだ。


「なんすのよ!!怪我しちゃうじゃない!!」



「あ?誰に向かって口きいてんの?」



「ひっ!」



瞳孔をガン開きにしたジャスパーは真顔でミリーを見ていた。捕食者のようにぎらつく瞳で見ているジャスパーに

恐怖に二人は固まった。

そんな二人にジャスパーは微笑んだ。



「いやー、よくのこのこやってきたね?俺の幼なじみ虐めといてさ」



「幼なじみ?あの女が?」



あの女とアホォルが言った瞬間、ジャスパーはアホォルを蹴り飛ばした。



「え?何か言った?」



蹴り飛ばされたアホォルは恐怖のままに首をふった。

だがそれを見てもめげないもう一人の馬鹿は思うまま口に出した。



「あの体だけの女のなにがいいの!ジャスパーも騙されているんでしょ!?」



ミリーが叫んだ言葉にジャスパーは固まった。それを肯定と勘違いしたミリーはなおも口走る。



「あの女はね誰でもいいの!それに私はヒロインであの女は悪役よ!」



下を向いたままのジャスパーに語りかけるミリーは勝利を確信した。だが次の瞬間ミリーの体は地面に沈んだ。



「ごふっ」



「やっぱ一回死んでくんない?あ、間違った百回。」



ミリーを地面に沈めたジャスパーの表情はもはや笑ってなどいない。

馬鹿二人は見事にジャスパーのストッパーを外したのだ。





「大丈夫、すぐには殺さないから。魔国へようこそ馬鹿共、俺がたっぷり可愛がって上げるから安心して?」








魔国のはずれの町で二人の絶叫が響き渡った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ