シンデレラになってみました 46話
「信じて下さい。悠人さんは私の最初で最後の人です」
今まで見たことのない怒った顔で手を引かれ、こうしてベッドで組み敷かれている。
逆らってこの状況を脱しようと思ってはみたが、身体に力が入らなかった。
花梨の唇の感触を感じながら、悠人はこれ以上ない幸福感に包まれていた。
黙って花梨の重みを感じていると、力いっぱい押し付けられていた唇が突然離れた。
目を開けると、真っ赤な顔をした花梨と目が合う。
「この後は・・・どうすればいいのでしょう」
消え入りそうなその声と涙を浮かべた真っ赤な顔は、悠人から理性を奪うのに十分だった。
悠人は花梨の身体を抱えると、体勢を横に向けた。
抱きしめながら花梨を見つめる。
「私の言ったこと本当ですから。信じてくれますよね?」
頷くとキスをする。
花梨、君の言ったことを信じている。
君の気持ちも。
すごく愛されていると、今、はっきりと解る。
悠人は花梨を抱えて半回転する。
身体をずらして上から花梨を見つめた。
花梨の目が薄っすらと開く。
おでこにキスを落とす。
花梨がくすぐったそうに笑った。
瞼にキスを落とす。
鼻先、頬とキスをする。
唇にキスをすると、ぎこちなく花梨がそれに応える。
花梨、私が君に出会ったように、君も本当の愛に出会うかもしれない。
こんなに君を近くに感じていても、こんなに君の温もりで満たされていても、この不安は消えていない。
でも、こうして君を抱きしめていれば、忘れることは出来るみたいだ。
「花梨、君が好きだよ。ずっと一緒にいようね」
悠人の声に花梨は辛うじて頷いた。




