↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Underworld  作者: 獺八御
第二章 「エリダヌス国編」

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
39/70

第三十八話 「宴会」

 成人式は無事に終了して、次に宴会の時間がやってくる。

 宴会は昼の部と夜の部があって夜の部は舞踏会になっているが、アレクシアは舞踏会が始まって暫くは城下町で住民に挨拶をするので遅れて参加する予定だ。


 宴会の開会をファーテルが宣言して、アレクシアが挨拶をする。

「アレクシア・エリダヌスです。皆さま、本日はお忙しい中、我がエリダヌス国へお集まり頂き心より感謝申し上げます。本日成人の儀を終え、小国の女王となりました。これもひとえにこれまで私達を支え、導いてくださった皆さまのおかげでございます。まだまだ未熟で至らぬ点がありますがこれからは一人の大人として、そしてこの国に生きる者として自らの責務の重さを受け止めて、小国を豊かにし世界に貢献して参ります。妹のドレシア共々、どうぞ今後も変わらぬご指導と温かい見守りを賜りますようよろしくお願い申し上げます。本日は私がこれまでお世話になった多くの方々にご来賓頂いておりますので、短い時間ではございますがどうぞ奮ってお楽しみください。では、乾杯!」

 その言葉を皮切りに宴会がスタートした。


「アリー姉さん、おめでとう」

 降壇したアレクシアに話しかけてきたのは、弟のグランシアだ。

 エリダヌス国では性別よりも出生順が王位継承権に影響するので、彼は現在継承権一位のドレシアに次ぐ継承権二位に当たる。


「ありがとう。これから挨拶回りに行ってくるから、あとでまた話しましょう」

 そう言ってアレクシアは会場を回り始める。


 会場には《黄道十二王国(ゾディアーク)》の各国首脳達数名や、エリダヌス王国も所属している大陸連合 《天空の管理者(スカイオーグ)》の幹部や最高隊長らが出席していた。


 早速挨拶をしてきたのは黄道十二王国(ゾディアーク)の一国、ピスケス王国のフィシーズ大統領だ。魚のような顔だが、気品のある男性でアレクシアとは面識があった。

「この度はおめでとうございます。最後にお会いしたのは二年前の銀河会議《ギャラクシア》でしたかな?」

「えぇ、その節は大変お世話になりました。ピスケスから仕入れる魚はいつも美味しくって食べ過ぎてしまいます」

「今日は、今朝小国で獲れたビガーの目玉の刺身をお持ちしております、全長八十二メートルの記録的大魚です。これからも隣国同士手を取り合って頑張りましょう」

 互いに握手を交わして二人は別れる。


 次に挨拶してきたのはこれまた黄道十二王国(ゾディアーク)の一国、ヘルクレス王国のオリヴァ総理大臣。ヘルクレス王国の王国兵長も務め上げる屈強な肉体に鍛え上げられた体は、凄腕実力者の風格を感じさせる。

「これはこれはアレクシア女王、おめでとうございます。久々にお邪魔しましたが、やはりエリダヌスは良い国ですな」

「いえいえ、これも日頃ご指導いただいている賜物です」

「とんでもない!女王のお父様には本当に頭が下がります。連合に所属している七十一カ国の中でも特に優れた十二カ国にしか与えられない黄道十二王国(ゾディアーク)の称号。元はこの圏外だったエリダヌスがお父様の指揮により漁業や狩猟技術を確立、それに留まらず観光名所を多く設ける事で国益を上げ国家序列第六位にまで登り詰めたんですから!」


「あはは、オリヴァ総理には敵いませんよ」

「いえいえ、私たちは国家序列第五位ですのでまだまだ油断なりませぬ!この度は本当におめでとう!」

 軽く会釈をしてその場を離れる。

 アレクシアは正直、すぐ国家序列の話をするオリヴァが苦手だった。そもそも国家に序列順位をつけるという考えが彼女の好みに合わないのだ。


 関係者への挨拶回りも一通り終え、次が最後の一人。

 これが今回最大にして最高の重鎮、東の大陸に存在する八十八カ国のうち七十一カ国が所属する大陸連合・天空の管理者(スカイオーグ)。

 その最高隊長を務めるレベルエイト・ブライトだ。濁りのある金髪が特徴的で男性にしては低身長の見た目、肉体もそこまで鍛え上げているように見えず最高隊長には程遠い風貌だがその実力は折り紙付き。

 あくまで噂だが、反乱国をたった一人でいくつも潰した経歴があるそうだ。


「レベルエイト最高隊長、ご無沙汰しております」

「ひっさしぶりだな、アレクシア女王。今日はおめでとう」

 キメ顔だろうか、レベルエイトは格好をつけるのが好きなようで話すときはいつもこのようにキメながら話をしてくる。


「今日はお越し頂きありがとうございます。公務は大丈夫なんですか?いつもお忙しいと耳にしておりますが」

「もっちろんだとも、俺も心より祝いの気持ちを伝えたかったし、副元帥もぜひ行ってこいとな」

「そうでしたか。カイン副元帥は今日はお見えではないのですね、個人的に連合の中では一番お世話になった方ですのでご挨拶できればと思っておりましたが」

「っ!そういえば!」

 と言ってレベルエイトは懐からある封筒を出した。

「こっれを副元帥から預かってきたぞ。アレクシア女王に、とね」


 アレクシアはとても喜んで封筒を開けた。するとそこにはこう書いてあった。


『近いうちに天空の管理者(スカイオーグ)本部へ来なさい、元気な姿を見せておくれ。カイン』

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。