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25/28

25.バグ攻略法

 

  現在地。2階層天井。


 ―――――――――――――――――

  ステータス

 名前:未設定

 年齢:0

 種族:スペクター

 Lv.1

 ―――

  パラメーター

 HP:6000

  MP:1000

  筋力:0 瞬発力:600

  防力:0 魔攻力:500

 ―――

  スキル

  侵攻

 ―――

  称号

 なし

 ―――――――――――――――――


 ―――――――――――――――――

  ステータス

 名前:未設定

 年齢:0

 種族:レイス

 Lv.1

 ―――

  パラメーター

 HP:200

  MP:500

  筋力:0 瞬発力:1000

  防力:0 魔攻力:800

 ―――

  スキル

 侵攻

 ―――

  称号

 なし

 ―――――――――――――――――


 ―――――――――――――――――

  ステータス

 名前:未設定

 年齢:0

 種族:エディンム

 Lv.1

 ―――

  パラメーター

 HP:100

  MP:1000

  筋力:0 瞬発力:100

  防力:0 魔攻力:0

 ―――

  スキル

  呪詛 侵攻

 ―――

  称号

 なし

 ―――――――――――――――――


 ポーションを消費することでなんとか情報の奪取に成功した。

 そこで判明したが、エディンム以外は大して脅威ではないらしい。

 侵攻のスキルは体験した通り。接触さえしなければ発動しない。

 当初の努力虚しく、隠蔽のスキルで回避可能だ。

 初歩的なミス。

 うだつの上がらない自分に思わずにっこり。

 やってくれたね私。

 防げる攻撃に悩まされていたなんてな。

 しかし、エディンムの呪詛はそうもいかない。

 常に垂れ流しているそれは、聞いただけで呪いの値を減少させる。

 本音を言えば、こんな無理ゲーやってられない。

 私には倒す手段がないのに敵は余裕綽々で待ち構えている。

 唯一物理が効きそうな見た目のワイトは中心に引きこもってるし、どうしろと言うんだ。と。

 だから、考えました。

 私のスキルで何が出来るか必死に考えました。

 そんで、突き当たりにようやく着いたところでぴーんと閃いたの。

 そうだ、バレないんだから爪でも牙でも使って壁に張り付いて上から攻めよう、ってね。

 もう一度言うよ?私の現在地は2階層天井。

 正確には、にっくきワイトさんの真上です。はい。

 何をしたいのかお分かりいただけただろうか。

 どんな陣形を組もうと上を取ってしまえばやりたい放題だ。

 歴史にも、海から攻めてきた相手を壁で塞いで石を投げたりしたらしいからね。

 僭越ながら私も真似させてもらおうかと。

 壁から剥ぎ取った石を上から落としワイトにぶつける。

 もちろん今度は隠蔽してだよ。

 遠距離攻撃がないのはお互い様だしね。

 バレないバレない。

 意外にも石は1発で命中した。

 よっし、鑑定鑑定。


 ――――――――――――

 種族:ワイト

 Lv1(上限)

 HP:998/1k

 ――――――――――――


 よしきた!

 これでワイトに物理攻撃が有効だと判明した。

 あとはもう簡単なお仕事。

 天井から手を離し、自由落下に任せてワイトの肩に着地。

 そして気づかれる前に首チョンパして任務完了!

 周りの死霊達が消えていくのを見て確かな達成感に浸った。


 ◆◇◆◇


「ん?おかしいな」

「どうしたの?」


 首を傾げて唸る我に、ベットから動かない修道女が問うてくる。


「いや、ここの2層は本来クリアさせる目的で作っていないんだ。なのに攻略された」


 確かにワイトのHPは低く設定したが、魔法禁止エリアで物理攻撃無効の下僕を無限湧きさせれるようにしたはず。

 更に呪いのデバフで制限までかけた初見殺しだったのに。

 気づけばあの猫に突破されていた。

 おかしい。

 下僕を召喚しきるまではワイトも無敵にしていたし、勝てる要素に見当もつかない。


「我はいったい何を間違ったのだろうか」

「全てじゃない?」


 ドスの効いた声。ハイライトの消えた眼で睨まれる。

 怖い怖い怖い!


「謝る!謝るから!そんな目で見ないでくれ!」

「謝って済む話じゃないし、そもそも二階層に到達してたんならなんで迎えに行ってないのさロリマスター!」

「今更!?…………えぇーと何も言わないからうっかりヤってしまってもいいのかなと」

「良いわけがないでしょうが」

「……ぅぅ、分かった、猫にはクリア報酬として何か送っておく」

「僕には?」

「え?」

「勇者の情報を届けた僕の苦労に対して何もなしってのはないでしょ?」


 子供か!いや、見た目は幼女なんだが。


「な、何を望むと」

「そうだなぁ」


 ゴクリッ


「じゃぁ、借りにしといて」


 言葉の真意を掴みきれずに黙りこくる我に、煮えを切らしたのか、修道女は先を続けた。


「もうすぐ勇者が来るんでしょ?それまでにロリマスターが嫌がりそうな事たっぷり考えとくから」

「そ、そんな横暴な!あとその呼び方はやめろ!」

「知ったこっちゃないし、これはお願いじゃなくて要求だから拒否権あると思わないでね」

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