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第48話 お互いの教師と生徒の交流というのが表向きな目的で

「ナタリア女学院が練習を見学したい?」


 ダグラスは校長の清野蓮から、そのような話を持ち掛けられる。


「そうです。お互いの教師と生徒の交流というのが表向きな目的ですがね」

「一年生の実力を見ておきたい――というのが本音か」

「そのようですね。昨日の学年対抗試合後にこんな申し出があるということは、間違いなく一年生の成績に驚いた……というところでしょう」


 学内の練習試合なので、本来、他校に情報は入らないはずだが、どこからでもそんな話は漏れてしまうものだ。

「そうですね。ナタリアに知り合いがいる生徒や教師はいますから」

「まあ、実際にはもっと積極的に情報集めをしているようだがな」


 以前、ダグラスは清蓮学園に仕掛けられていた魔道具を確認した。それがナタリアの仕業である確証はないが、ライバル校の情報を手に入れようとしていた可能性は否定できない。


「積極的に……そうですね。もしそうなら、今、ナタリア側が欲しがっているのはマグナマル先生の情報でしょうね?」

「――オレの?」


 なんと言っても、異世界からやってきた『大賢者』である。


「別に隠す情報があるわけでもないが……ただ、自分だけ見世物にされるのは気分が良くないな」

「もちろん、こちらからもナタリアの練習を観られることになっています。そのときにはマグナマル先生に行ってもらいたいと考えていますが、いかがでしょう?」

「そうだな。観られるのなら、喜んで観にいくとしよう」

「それでは、あちらの希望を受け入れるということで――」


 ダグラスは「ああ」と応える。


「それともう一つ。マグナマル先生には、二、三年の魔法指導も行ってほしいと、各学年の魔法科担任から依頼が出ております。こちらも受けてもらえないでしょうか?」

「ほう……しかし、麻村が反対するのでは?」

「いえ、今回はその麻村教頭からの依頼でもあるのです」

「……」


 いったい、どういう風の吹き回し? そんな疑問がダグラスには当然浮かんだのだが、断る理由もないので了承するのだった。

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