第43話 興奮しすぎて、バテても気づかないと思う
第二試合はメグミたちの登場である。
「ついに出番だね! なんかドキドキしてきた!」
マナミが待ちきれんとばかりに言う。
「あんまりハリキリすぎると、バテるよ」とメグミは皮肉を言ってみる。
「大丈夫。興奮しすぎて、バテても気づかないと思う」
それってどうよ――と苦笑いするのだが、まあ、そんなジョークが出るくらい余裕があるんだろうと考えることにした。
「それで? なにかアドバイスはないの?」
メグミがダグラスに振ると――
「そうだな……恥ずかしくないくらいには、やってこい」
「――アンタらしいアドバイスね」
聞いて損した……そんな顔を見せるメグミ。
「それじゃ、頑張ろう!」
三人、手を重ね、「おーっ!」と気合を入れてコートに入った。
今度はメグミたちの先攻で始まる。メグミがアタッカーの位置で試合が開始された。ゆっくりと前進して、相手との距離が十メートルほどになると、先に相手が動く。三人が一斉に前進してきたのだ。
(よし、今だ)
メグミはゴールボードを見て、杖を上げた。ゴールを狙ってくる――そう考え、中央の相手はゴールボード前にシールドを展開して、左右の二人が、メグミを狙う。
「ファイアボール!」
「――えっ?」
メグミはゴールボードを見ながら、自分から見て左の相手へ杖を向けた。炎の塊が向かう。
「きゃあ!」
ボンッ! という音とともに、ヒットしたことを知らせるブザーが鳴った。
「二年生の右サイド、ヒットアウト!」
「マナミ!」
メグミはすかさず魔法杖をマナミへ投げる。守備側がヒットアウトになっても、プレイは止まらないのだ。
「おっけい!」
前がガラ空きになったマナミが杖を受け取ると、すぐにゴールボードに目掛け魔法を放つ!
残った二人の敵がマナミを攻撃しようとするが、メグミとリナがそれぞれシールドを展開して防御した。
ピーッ!
「一年生チーム、ポイント!」
「オオーッ!」
一年生とは思えない、見事な連携プレイで観客は驚きの声をあげる。
「やった!」
マナミがガッツポーズすると、メグミとリナが寄ってきて「ナイスシュート!」と声をかけるのだった。




