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Numbers Monster  作者: 異龘ヒデヒト
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第2話 ふたつの力

レイは落ち着きを取り戻したが、驚きのあまりほとんどを忘れてしまったらしい。

聞けたことは、ニーフとニャニーフの消滅だった。


消滅、ナモが消滅すると同時に数字も消滅する。

この世から1つでも数字が消滅すると、世界が滅びてしまう。

今回、消滅した、ニーフはNo.22、ニャニーフはNo.222。

電話主であるフーがNo.2なので、22と222が消滅してもフーにより代用が効くことから、世界は滅ぶことはなかった。


これ以上、レイから詳しい話は聞けそうにないので、フー本人を呼び話を聞くことにした。

フーは幼い子どもで、さらに目の前で家族を殺されたも同然。本当はそんな子に聞くのは気が引けるが仕方がない。


フーが到着して間もなくのこと。

ピンポーン


「はーい」


フーが俺の膝の上から不思議そうに見上げる。

「お客さんだ」

そう言いながらフーの頭を撫でた。

嬉しそうに目を細める。


「ルート、お客様だよ」


目の笑っていない満面の笑みを浮かべたレイが入ってきた。

「久方ぶりだな。ルートくん」


後ろから霧島優子が現れた。

「何しに来たんすかー」


霧島優子が口を開こうとした瞬間

彼女の目に、ルートの膝の上にいる者が飛び込んだ。


「何だこの可愛いらしい子は!」


霧島優子はしゃがみこむと、フーを撫でた。

「お前はニャニーフに似ているな。」


「お前、ニャニーフを知っているのか」


「あぁ。あれは幼い頃の話だ。」


霧島優子の両親はナモの研究者だった。

しかし、その研究はナモに物凄い悪影響を及ぼすとわかった2人は組織に研究を中止するよう呼びかけた。

しかし、組織は聞く耳を持たぬどころか、反逆者として霧島優子の母親を殺したという。

そして、父親は濡れ衣を着せられた。


「そして、私は父と逃げることとなった。後一歩のところで私たちは囲まれた。父の腕の中で銃声が聞こえた。もうダメだと思った。」


そこにニャニーフが助けに来てくれたそうだ。

それから何度もニャニーフに世話になったという。


「私が育つまで。一緒にいてくれたんだ。だからこそ、本題ともなるんだが、、、ナモ調査団の手助けがしたい。」


「ダメだ。てめぇらの手を貸すは、殺(てをか)すだからな。」


霧島優子は勢いよく立ち上がる。

「だから!私は一人でここに来たのだ。ナモに助けられた。だから今度は私がナモを護りたい」


「はぁ……。わぁったよ。なら、フーの話を聞いてやれ。フーお願いできるか?」


「わかったですの。」

フーは話し始めた。


シシとの勝負により、ニーフとニャニーフが消滅。相打ちだったそうだ。

「消滅封印は成功出来なかったですの。」


霧島優子がハテナマークを浮かべていた。

「ニーフはNo.2のナモ、ニャニーフはNo.222、シシがNo.44。」


そしてルートは今後出てくる単語も含め説明した。


永久封印…

ナモを生かしたまま封印する。

永久封印で封印されたナモは、ルートのもつ剣の屋敷(つまり今みながいる所)ではなくナモワールドと呼ばれる場所に移動する。


固結封印…

こちらもナモを生かしたまま封印するが

永久封印とは違い、ホルマリン漬けのように一人一人がひとつのボックスにて封印される。


消滅封印…

ナモを消滅させるが、数字だけは封印する。

このことにより、数字を守りナモを消滅することが出来る。

消滅封印された数字はルートにより、ナモを産み出すことも可能。何が出るかはお楽しみ。


「固結封印と消滅封印をする必要性はなんだ?」


「まず、ナモの中には凶悪なものが存在する。仲間を喰い荒らすやつだ。そいつらは固結か消滅の封印をする。固結はそいつの能力などが必要な場合や、改善が見られる場合。それと能力値の高いもの。消滅封印は危険性の高いナモだ。固結でも破るほどの力を持つものもいるからな。」


「そろそろいいか?話を戻すが、シシ相手だろうとニャニーフ様が負けるなんてこと有り得んのか?2桁ナモに3桁が負けるとは思えねぇ。」

ハジメは珈琲飲みながら呟いた。


ナモは桁が大きいほど強いのが一般的だが

ナモによっては、相性とかにより覆ることも稀にある。


「みんな気づいてないのかね。フー、デスもいたんでしょ?」

エイトはお茶を出しながら尋ねた。


「うんですの。」


「ん?なんでNo.4のデスが…」


「ルート。頭弱いの…いい?シシ自体がまず消滅されてた、、、と言うより君がしたでしょ?復活するとしたら何者かによるもの。死を操れて、消滅してないのはデスだけ」


「でも、なんのために。」


「いいかい?デスが消滅後、シシが復活。進化したんじゃない?」


「そうですの!」


「なら話は簡単。デスもシシも消滅したなら、世界が消えるはず。だけど消えない。なら。」


エイトの問いかけにハジメが答えた。

「デススロットの復活…」


No.444、デススロット


「だが、、、デススロットの復活がなんだ…」


「いいかいルート。ニャニーフの存在とデススロットの復活。3桁のナモは例外を除いて、固結又は消滅封印した。それがどんどん解かれようとしてる。それを意味するのは…」


「ビンゴーズの復活…」


エイトが口を開くよりも先にルートが言った。


ビンゴーズ…

No.111、222、333、444、555、666、777、888、999のナモの通り名。世代のようなものだ。


エイトは紅茶を飲み込むと喋り始めた。

「それだけじゃないよ。ビンゴーズが復活するということは、ナンバーズゾロの復活も意味する」


ナンバーズゾロ…

ビンゴーズが集まった時、復活されると言わている化け物。

ナモのいた世界を滅ぼしたと言われている。


「早く止めねぇと!」


「そうだね。ビンゴーズが揃う前に止めないと。きっと、今頃デススロットが封印解除しようとしてるはずだよ。」

エイトが微笑んでいるように見える…が気のせいだろう。


俺は直ぐに支度した。

「私たちがいたのはナンバーズワールドですの!」


「行くぞ!」


ルートはフーを連れて鏡の前に立つ。


「後は頼んだわよ?」


「いつでも俺を呼べよ?」


「ご飯作って待っとくねぇ」


「幸運を祈る」


ルートは頷くとフーを連れて鏡の中へと消えてった。

「待て!すんなりと受け入れてしまったが、どうゆう事だ?」


霧島優子は、ルートが鏡の中へと消えたことに驚いた。

「この鏡はルートの能力でナンバーズワールドへと繋がってるのよ。」







ルートとフーはナンバーズワールドへと到着した。


この屋敷を出ればナンバーズワールドの外へと出れる。

違う世界からナンバーズワールドへと来てすぐに出るのがこの屋敷。

この屋敷はニャニーフたちの住処でもある…

ニャニーフに門番を頼んでいた場所だ。


門番していた時の屋敷とは違い、瓦礫などで狭くなり、薄暗い部屋を垂れ下がったシャンデリが光ったり消えたりして、当たりを照らした。

その先に人影が見える。

このおぞましいまでの殺意…デススロットだ。



鏡にはこの映像が映っている。

この殺意は外にいる4人も感じ取れる程のものだった。


「やぁ。邪魔者のルート君。久しぶりだね。」


頭からマントを被り、顔であろう部分にはピエロのお面。

マントの途中を破り穴から腕を出し、片手にでかい鎌…デスサイズを構えている。

マント先から靴だけが見えている。魔女のようにとんがった靴が。

そして、彼は宙に浮いている。

180センチのマントが宙に浮いている。


「デススロット。てめぇを消滅封印する。覚悟はいいか?」


それを聞きデススロットは笑った

「あははは!いいよ。できるならね。される前に君を消滅させるからさ。」


そう言うとデススロットは鎌を投げてきた。


「危ねぇ!」

ルートはフーを抱き抱え緊急回避をした。

地面を前転しをえて落ち着くと物陰にフーを降ろした。


「ここにいろ。危なくなったら鏡で逃げろ」


そう言うとルートはデススロットの前と出た。

鎌はブーメランのようにデススロットの手に戻った。


「No.0ーゼロー レイ!」

ぱん!剣を出したルートはデススロットに飛びかかる。


ドン!

デススロットは鎌で受け止めるも、衝撃で吹っ飛ばされた。


「No.8ーハチー エイト!2√2!」


衝撃波が出てすぐに、剣を振り2つの衝撃波がデススロットを襲う。


ドドーン!

壁にめり込んでいたデススロットはさらにめり込んだ。

それでもなお微笑むピエロのお面がおぞましい。


「バージョン変化(チェンジ)!No.1ーワンー ハジメ!」


赤い字で【Ø】と書かれていた部分が回転し

【1】が現れた。

そして、剣が変化した。

長さ約2mのバージョンØとは異なり、1mにも満たない短剣が産まれた。


ハジメの、犬の能力が備わっているのか…

物凄いスピードでデススロット目掛け走り始める。


「犬歯(ケイナイン)の一撃(・ショット)」


ドゴーン!!!

壁にめり込んだままのデススロットの腹に剣をぶち込む。


ボフン!

破壊による煙の中から何かが飛びだし、壁にめり込んだ。

それは、、、ルートだった。


「イテテ…結構効いたけど」

体を動かしバキバキと骨を鳴らす


「まだまだだね。ルート君。」


もはや、無傷とも言えるデススロットがそこにいた。

「おいで。No.4ーヨンー デス。」

デススロットが声かけると無数の数の小さな物体が現れた。


見た目はデススロットと変わらない。

大きさは15cmほど。顔は可愛らしい骸骨。


「行きたまえ。死(デス)の行進(マーチ)」


無数のデスはルート目掛け飛んでいく。

そして、ルートにぶつかった瞬間大爆発を起こす。

ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!


めり込んだままのルートは爆発によりどんどんめり込んで行く。

瓦礫が沢山落ちてくる。


「まだまだだよ。ルートくん。ふふふ」

死の行進は終わらない。

指揮官のデススロットが命令するまで。



「ルート!」

鏡の前の皆が声を上げた。ルートには届かない。

フーは恐さの余り泣いたまま動けない。


「やめ。」

デススロットの命令で行進が止まり、待機していたデスが消えていく


爆発による支えのなくなったルートが高さ5m程から落下した。

ルートは爆発により火傷をしており、凄い血で濡れていた。


「まだだ。」

ルートが立ち上がり剣を構える。


「2√2」


短剣から出される衝撃波。

デススロットは片手で跳ね返した。


「くそ…」

ルートは体力の限界から膝を着いた。


「さてトドメと行こうかな」

デススロットは鎌を構える。


「やめてですの!」

デススロットと、ルートの間にフーが立ちふさがった。


「なんだてめぇ?」


「に、逃げろ!フー!!」


「私も戦うですの!!力はなくても戦えるですの!!!」


「死ね。」

デススロットはその場でデコピンをした。

デコピンで生まれた衝撃波でフーは吹き飛ばされた。


「フー!!!」

フーの返事がない。


「てんめぇ!!!」

ルートは立ち上がり剣を構える。


「いいね!さっきよりも殺気があるよ!」


「2√…」


「同じ技は良くない!」


ルートが技を出す前にデススロットは拳を突き出した。

その衝撃波で飛ばされるルート。


「護る力が…欲しい……ですの」


フーが泣きながら呟いた。


「護る力?笑わせるな。君は逃げたじゃないか。仲間が目の前で死ぬ瞬間。シシに喰われた瞬間。君には何も…」


「黙りやがれ!!」


「あ?」


「てめぇに何がわかんだよ。」


「わかるさ。そいつは雑魚だ」


「なんもわかっちゃいねぇ。雑魚はてめぇだ!」


「ならなんで逃がそうとした。足でまといなんだろ」


「そうですの?…ルート様……」


「ちげぇよ。フー…おまえを護りたいだけだ」

ルートは傷ついたフーに近づき抱きしめた。


「フー。逃げてくれ。必ず勝つから。待っててくれ」


ルートはフーから手を離すと、歩き出した。


「やはり足でまといだろ?逃げろ嬢ちゃん」


「ちげぇって言ってんじゃねぇか。黙れよ」


「ふーん。まぁいいけど…死(デス)報(サイン)せ」


デススロットが人差し指でルートを指を指す。

そして、ルートの胸に赤い点が現れた。

まるでレーザーサイトのように。


ドキュン!

ルートは胸から血を流しながら倒れる。


「ルー…ト??」

フーは混乱する目の前の景色に。


「どうした?フー?」

ルートが聞く。


「彼女は今幻覚を見ている。僕の技、死(デス・)の夢(ナイトメア)によってね。」


「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


フーの甲高い叫び声が当たりを震わせる。

鏡で見ている屋敷すらも揺れる。


そして。フーは倒れた。

「フー!!!」


倒れたフーを抱き抱えるルート。

フーの肩に何かついている。だが今は関係の無いことだ。

どんなに呼びかけても反応がない。


「さて。次はルート君だけかな?」


「許さねぇ。ぜってぇ許さねぇ!」


ルートがデススロットに飛びかかる。

しかし、片腕だけで弾き返される。


そのとき。

デススロットの指先に赤い点があるのに気がついた。

「あれか!犬歯(ケイナイン)の一撃(・ショット)」


今度は短剣を投げた。

「なんの真似だ。」


先程同様、片腕で弾き返そうとする。

しかし、予想だにしない光景がデススロットの前にはあった。

投げた短剣に追いつき、短剣を握りしめるルートの姿。

そして、その短剣をデススロットの指めがけぶっ刺した。


パリンッ!

「なに!」


フーの肩の赤い点も消える。

「ルート…」


「フー!」


「くそぉ!」

デススロットはルートの腹を蹴った。

「ぐぉ!」


ルートは壁にぶち当たる。

「私…ルート様護るですの!!」


ルートの前に立つフー。

「フー退け…」


「おーけー。フーちゃん。死ね。死(デス)報(サイン)せ」


ドキュン!

フーは肩を撃たれた。


「フー!」

しかし、その瞬間。

フーを光が包み、2という数字がフーを包み込む。


パン!光が弾ける。眩しさに皆が目をそらす。

光が消えた。

フーがいるはずの場所に最長した少女がいた。


「ニーフ…?」


「進化した…ですの。これで…戦えるですの。ニーフお姉様と一緒ですの!!」


幼稚園児のような幼女は中学生くらいの少女になっていた。


「行くですの!ルート様!」


「お、おう!」


ハジメの能力で走り回るルートと、ニーフの猫の能力で走り回るニーフ。


「最高(ベスト・)の一撃(ショット)の舞(・ワルツ)」


2人はデススロットに交互に攻撃し、最後の一撃を2人で腹に決める。


「ぐぉ!!」


デススロットは壁へと吹っ飛ばされた。


「ふふふ。いいねぇ。死(デス)の行進(マーチ)」


ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!

デスがルートとニーフに襲いかかる。


2人とも避けれずモロにあたり、壁にめり込まされた。

「ま、負けない…ですの!」


また、ニーフが光始めた。


ボゴン!


ニーフはニャニーフへと進化した。


ニャニーフはルートの元へ飛び、全てのデスをはじき飛ばした。


そしてデススロットの周りにいるデスに目掛けて技を放つ。


「爪飛(エッジ・ショット)ばし」


「ぐぉぉぉぉ!!!」


ニャニーフの鋭い爪が腕を振る事に飛んでいく。


「ふざけやがって!死(デス)の覚醒(エピファニー)」


マントが取れ、怪物のような姿が現れる。

濃い紫色の毛におおわれた大男。

顔にはピエロのお面を付けたままだ。


ふたつの鎌を腕へとぶっ刺す。

まるで腕から鎌が出ているように見える。


「こっちも本気で行くですの。ルート様行けますか?」


「え?何するの?」


「合体(リンク)ですの!」

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