再会
同じ時代を生きても、
歩く道は、違う。
人生は、
誰かと競うものじゃない。
それぞれの道を歩く、
二人の物語です。
いつものように、
男は、畑にいた。
土を整える。
雑草を抜く。
野菜の様子を見る。
そこへ、
一人の男がやってきた。
昔から知っている男だった。
そして、
今は、
誰もがうらやむほど成功している。
男は、
畑を見回した。
「まだ、こんなことしてるのか」
「うん」
「いつまでやるつもり?」
男は、
答えなかった。
すると、
成功者した男は、笑った。
「そんな小さな畑で、何になるんだよ」
「もっと、大きくやればいいのに」
その言葉を聞いて、
男の手が止まった。
少しだけ、
悔しかった。
昔の男なら、
きっと焦っていた。
もっと広げよう。
もっと売ろう。
もっと成功しよう。
そう思ったかもしれない。
今の男は、違った。
小さな野菜。
整えた土。
毎日積み重ねてきた時間。
静かに言った。
「……そうかもしれない」
成功した男は、笑った。
「だろ?」
男は、
何も言わなかった。
もう一度、
土に手を入れた。
悔しかった。
だからこそ、
もっと、この畑を大切にしようと思った。
男は、まだ知らない。
この日、
心の中に生まれたくやしさが、
いつか男を動かす。
大きな力になることを。
人生は、
最後まで何が起こるかわからない。
二人の人生がどう交わり、
どこへ向かうのか。
最後まで読んでくださり、本当にありがとうございました。




