初めての仲間
一人では・・・
届かない場所も、
誰かとなら届くことがある。
「まず、何から始める?」
成功した男が聞いた。
畑の男は、
畑を見ながら答えた…。
「今までより...ずっと多く作らないといけない」
「なら、畑を増やすか?」
「簡単には、増やせない」
二人は、地図を広げた。
どこから...仕入れるか?
どう運ぶか?
誰に届けるか?
今まで考えたことのない問題ばかりだった。
成功した男は、
取引先に電話をかけた。
以前なら...
名前を出すだけで話が進んだ。
・・・・・。
今は...違う。
「申し訳ありませんが、今回は......」
断られることもあった。
男は、電話を切った。
「……簡単じゃないな」
畑の男が笑った。
「だろ?」
「お前、よく続けてきたな」
「だから...言っただろ。
まだ途中だって」
二人は、顔を見合わせた。
・・・・・。
少し笑った。
その日の夕方。
一人の女性が畑を訪れた。
「こんにちは」
「どちらさまですか?」
女性は、名刺を差し出した。
そこにはーー
食品企画会社
と書かれていた。
「実は...以前からこちらの野菜を見ていました」
畑の男は、驚いた。
「今日の話を聞いて、
一つ提案があります」
成功した男も、
女性を見る。
「あなたたち二人で、
新しい商品を作って見ませんか?」
二人は...黙った。
「二人で……?」
女性は、笑った。
「はい」
「でも...俺たちは・・・」
成功した男が言いかける。
女性は、首を横に振った。
「だからこそ...です」
・・・・・。
最後に、、、
こう言った。
「あなたたちには、
それぞれ違うものがあるから」
二人は、
顔を見合わせた。
まだ...誰も知らない。
この出会いが・・・。
二人の人生を、
大きく変えることになるとは・・・。
違う道を歩いてきた二人が、
今、同じ仕事に向かおうとしている。
けれど・・・。
「二人だから...できること」が、
これから見つかっていく。




