↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
世界が静かに分かれはじめた日ー先に高く積み上げた者と、静かに深く根を張った者ー  作者: suu369


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
21/31

「その条件」

チャンスは、

いつも簡単な形では、やってこない。

「条件って、なんですか?」


電話の向こうから、

相手が答える。


「今までより、多い量を納品していただきたいんです」


男は...黙った。


「今の畑だけでは、難しいと思います」


それは...当然だった。


今でも、

毎日の仕事で精一杯だ。


「それなら......」


男は...言葉を止めた。


受ければ、

大きなチャンスになる。


無理をすれば仲間にも負担がかかる。


「少し、考えさせてください」


電話を切った。


成功した男が聞いた。


「断るのか?」

「まだ決めていない」

「ああ」

「だったら、やればいい」


畑の男は、首を振った。


「簡単には、決められないよ」

「どうして?」

「俺、一人の夢じゃないから」


その言葉に・・・。

成功した男は、黙った。


自分なら・・・。


昔の自分なら。

チャンスを見つけたら迷わず飛びついていた。


周りがどうなるかより・・・。

成功することを考えていた。


今は・・・。

少し違って見えた。


その夜。


畑の男は、

仲間たちを集めた。


「大きな仕事の話が来た」


みんなが顔を上げる。


「今のままでは、厳しい」


しばらく・・・。

沈黙した...。


・・・・・。


若いスタッフが言った。


「......やってみませんか?」

「大丈夫か?」

「大変だと思います。」


でもーー。


スタッフは、畑を見た。


「ここまで来たのに・・・。

 最初から無理だって決めるのは、もったいないです」


別の仲間も笑った。


「みんなで考えれば、できるかもしれません」


男は、

一人ずつの顔を見た。


・・・・・。


「......分かった」


静かに笑った。


「やってみよう」


翌朝。


畑の男は、

取引先へ電話をかけた。


「その条件で、お願いします」


・・・・・。


電話を切る。


成功した男が驚いた。


「本当にやるんだな」

「ああ」


そして...


男は、言った。


「ただし・・・。」

「?」

「俺たちだけでは無理だ」


成功した男を見る。


「力を貸してくれるか?」


・・・・・。


少し驚いた...。


・・・・・。


もちろん。


二人は、初めて、

同じ方向を向いて立った。


・・・・・。


その頃。


畑の外では・・・。


二人の名前を知る人物が、

静かに動き初めていた。


「あの二人を、一緒にしたら面白いことになる」


そう言った人物とは・・・。


二人がまだ、知らない。


新しい人物だった。


大きな仕事を、

二人で受けることになった。


ここから先は、

二人だけの物語ではなくなっていく。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。