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世界が静かに分かれはじめた日ー先に高く積み上げた者と、静かに深く根を張った者ー  作者: suu369


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知らないところ

人の目に触れると、

応援する人もいれば、

否定する人もいる。

「取材......ですか?


畑の男は・・・。

届いたメールを何度も読み返した。


「俺なんかが......?」

そう思った。


一緒に働く仲間が言った。


「いいじゃないですか。

 今までやってきたことを話せば」


男は...少し考えた。


「......やってみようか?」

そう答えた。


・・・・・。


数日後。


畑の写真と、

男の作った野菜がSNSに載った。


・・・・・。


「おいしそう」

「こんな農家さん知らなかった」

「一度、食べてみたい」


少しずつ...

注文が増えていった。


…驚いた。


自分が何年もかけて育ててきたものが、

知らない人たちにも届いている。


嬉しかった。


その中に、

こんなコメントもあった。


「普通の野菜じゃない?」

「そんなに騒ぐほど?」


・・・・・。


画面を閉じた。


昔なら、

その言葉に傷ついていた。


今は、違った。


「......まあ...そう思う人もいるよな」


そう言って、

また、畑に戻った。


その頃・・・。


成功した男は...

ある会社との打ち合わせに向かっていた。


席についた相手が、

突然こう言った。


「最近、面白い農家さんがいるんですよ」


・・・・・。


何気なく聞いていた。


「名前は...?」


その瞬間・・・。


表情が止まった。


聞き覚えのある名前だった。


「......あいつ?」


相手は、続けた。


「知ってるんですか?」


・・・・・。


答えなかった。


ただ...


昔、自分が言った言葉を思い出していた。


ーー「その小さな畑で満足してるなら、

   それでいいんじゃないか」


・・・・・。


今、


その小さな畑の名前が、

自分のいる場所まで届いていた。


ゆっくりスマートフォンを取り出した。


画面には・・・。


畑の男の写真。


その下には、


「今、注目の農家」

という文字があった。


・・・・・。


しばらく、、、

何も言わなかった。

遠くにいたはずの二人が、

少しずつ、近づいている。


・・・・・。


次に会ったとき、

二人の関係は、

今までとは、違うものになる。

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