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世界が静かに分かれはじめた日ー先に高く積み上げた者と、静かに深く根を張った者ー  作者: suu369


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集まる人、離れる人

人が集まる理由も、

人が離れる理由も、

そのときになって初めてわかる。

「本当に、ここで働かせてもらっていいんですか?」


若い男が聞いた。


畑の男は、少し笑った。


「もちろん。

 一緒にやってくれるなら助かるよ」


その言葉に、

若い男は、頭を下げた。


まだ...

小さな畑。


給料だって…

大きな会社ほど出せるわけではない。


・・・・・。


「ここで働きたいです」


そう言ってくれる人がいた。


畑の男は、

胸の奥が少し熱くなった。


昔なら、

誰にも見向きもされなかった。


「そんなことして何になる」


そう言われたこともある。


・・・・・。


今...


少しずつ、

人が集まり始めていた。


一方。


成功していた男の会社では、

また一人、取引先が離れた。


「申し訳ありません」


そう言われても、

男は、何も言えなかった。


以前なら・・・。


「父に確認します」

その一言で済んだ。


でも、、、。

もうそれは...使えない。


一人で書類を見つめた。


・・・・・。


スマートフォンを見る。


SNSには、

以前と変わらない自分の写真。

高級な店。

仕事。

笑顔。


「順調そうですね」

そんなコメントが並んでいる。


画面を見ながら、

小さくつぶやいた。


「......何が順調なんだよ」


・・・・・。


スマートフォンを伏せた。


そのときだった......。


一通のメールが届いた。


「あなたの会社について、少しお聞きしたいことがあります」


画面を見つめた。


嫌な予感がした。


・・・・・。


同じ頃...  


畑の男にも、

一通のメールが届いていた。


件名は・・・。


「ぜひ、取材させてください」

だった。


二人の人生は、

また少しずつーー


違う方向へ動き始めていた。

集まる人がいれば、

離れていく人もいる。


・・・・・。


本当に大切なのはーー


誰が残るのか。


・・・・・。


誰とこれから歩いていくのか。


最後まで読んでくださり、本当にありがとうございました。

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