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彗星のお仕事  作者: 田舎娘


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41/47

41 土星はん、今回は大きいわ。

「土星はん、今回のスポークはいつもより、大きいわ。」


「そうみたいだね。」


「リングに模様が増えてええじゃあないですか。放射状のすじ模様が、これでもかって主張してますやんか。何か不満でも。」


「不満どころか、スポーク現象も、僕は全く関与してないからね。」


「これも衛星はんの仕業でっか?」


「そうなんじゃあない。僕が知らないんだから。」


「きっと、タイタンに聞けばわかりまっせ。」


「聞かないよ。」


「なんででっか。」


「せっかく、衛星たちが僕を驚かせたり感激させたり考えてくれてるからね。」


「誰だか知らなくっても構わないんでっか。」


「うん。下手に褒めると後が大変だからね。」


「でも、衛星はん達の頑張りは褒めてやらんと。」


「わかってるよ。だから、毎回、こうやって眺めて楽しんでるのさ。」


「言葉は要らんのでっか。」


「そう。主星は、無言で態度で示すんだよ。良きかな、良きかなってね。」


「衛星はんが多いと、大変やわ。」


「そうだけど、みんな仲良しだからね。どうにかなるもんだよ。」


「タイタンのおかげですやろ。」


「そうとも言うね。」


「タイタンを褒めたらどうや。」


「ヤダね。」


「なんでや。」


「彼奴は、僕が何も言わないから、好き勝手に僕の悪口を言えるんだ。その楽しみを潰せないだろ。」


「あんさんも、いろいろ考えてまんな。」


「僕は、気遣いの惑星だからね。」


「へいへい。」


「スポーク現象だって、すごいよね。」


「いつも、すごいやないですか。」


「違うよ。スポーク現象は、太陽の磁場を計算して、短時間でも現れるようにああやって作ってるんだよ。僕にはできないね。」


「良いんですか。そんなに褒めて。」


「誰に言ってるのか僕にはわかれないからね。それに、僕に出来ないことをしてるんだから、すごいって認めないとね。」


「まあ、ワテにもできまへんな。」


「そうだろ。僕の衛星たちは、みんな優秀なんだ。」


「土星はんの手柄やあらしまへん。」


「そんなことないね。衛星たちは、僕を楽しませるためにやってるんだから、僕のお手柄さ。」


「また、タイタンに怒られまっせ。」


「良いんだ。それがタイタンの楽しみだからね。」


「あんさんの話を聞いてると、物凄く良い主星に聞こえまっせ。」


「事実、そうだろう。」


「ワテには、衛星はんたちに丸投げして苦労を掛けてるように見えまっせ。」


「なんとでも好きに言ってよ。僕は、これで良いの。主星は黙って見守るのみ。」


「優秀な衛星はんたちでよかったわ。」


「僕も衛星たちも優秀なの。」


「へいへい。そうやな。」






読んでいただいて、ありがとうございます。

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