29 エリスはん、かわらんな~。
「エリスはん、かわらんな~。」
「あら、ハレーさん、遠いところを、ご苦労様。」
「さっき、冥王星はんのとこに行ったついでや。」
「あら、ついでなの。」
「イヤ、冥王星がついでや。あんさんが遠くにいるよって、後になったんや。悪いな。」
「フフフ。いいわよ。私って、ほんとに太陽系の端の端だもの。」
「そやかて、存在感ありますやんか。」
「それは、冥王星を惑星から引きずり降ろしたのが、私だからでしょう。」
「それもありまんな。」
「でも、冥王星のせいで、私は、惑星になれなかったのよ。いい迷惑よ。」
「ああ。一時は、第10の惑星って、呼ばれてましたわなあ。」
「そうよ。それが、どうしてなのか、私が惑星にならずに、彼奴が準惑星になってたわよ。」
「そうやな。」
「それを、彼奴、私のせいにしたのよ。」
「八つ当たりや。」
「私が、当たりたいわよ。大人だから、当たらないけど。」
「確かに、冥王星はんは、子供っぽいわ。」
「カリンが居なかったら赤ちゃんよ。」
「少しは成長したようや。」
「それならいいけど。同じような性質を持つ星として恥ずかしいわ。」
「そこまで、言わんでも。」
「言ったって、堪えてないんだから平気よ。」
「そうやなあ。」
「そう言えば、ハレーさんともちょっと似てるのよね。」
「そういわれてまんな。」
「でも、ふしぎよね。」
「なにが?」
「似てるけど、私は太陽神様のそばに行っても、尾っぽはできないわよ。」
「エリスはん。そうそう彗星と同じ星が現れんでも、いいやろ。」
「そうだけど、氷の天体でしょ。軌道だって似てるわよ。」
「大きさがまるっきり違いますや。ワテは、ずっと小さいで。」
「どうせ、私はでかいですよ。」
「それに、ワテは、尾っぽ以外はくらいで。」
「私は、色白よ。美肌なの。」
「へいへい。」
「返事は一回よ。」
「へい。」
「私の得意技教えましょうか。」
「言いたいんやろ。聞きまっせ。」
「美肌で、太陽神様の光を反射できるのよ。」
「それは、おもろいな。」
「そうでしょ。だから、反射する的が自由に特定できないか練習中なのよ。」
「エリスはん。何するつもりや。」
「彼奴にね、目つぶししようかと。内緒よ。」
「仲、悪いんでっか?」
「そんなこと……あるかも。」
「どっちなんや。」
「カリンとは仲いいわよ。うちの衛星のディスノミアとも親しいし。冥王星だけね。仲間外れなの。」
「仲悪いんだ。」
「悪くないわよ。ただね。彼奴を見てるとむかむかするのよ。」
「どないしてや。」
「多分、私を、助けてくれなかったからかなあ?」
「何からでっか。」
「私って、元はこんな端っこじゃなくて、もっと冥王星の近くにいたはずよね。」
「そうとも、言われてまんな。」
「なぜ、私だけ、こんな端っこにいるのよ。彼奴が助けてくれなかったからよ。絶対、そうよ。」
「エリスはん。あんさんも、冥王星はんとおなじや。」
「どういう意味よ。」
「ワテ、疲れましたから、行きますわ。」
「ハレーさん!!」
「おたっしゃでや。」
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