表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
彗星のお仕事  作者: 田舎娘


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
26/34

26 冥王星はん、少しは落ち着いたか

ここからは、太陽神の太陽系の世界です。姫星の世界は、まだまだ先です。

「冥王星はん、少しは落ち着いたか。」


「ハーレーさん、少しはね。だいたいさあ、騒いだって、今更だしね。」


「ようやく分かったか。」


「最初から分かってたよ。だけどさ、騒ぐとみんながなぐさめてくれるんだ。」


「お前はん、かまって欲しくて騒いでたんか。」


「えへへへ。」


「手のかかるやっちゃな。カリンはんの苦労が偲ばれるわ。」


「そのカリンがね。言うんだ。」


「なんて言われて、慰められたんや。」


「オレって彗星さん達と、星の構成物がほぼ同じなんだってね。」


「そうやな。なんや彗星になりたいんか。」


「違うよ。茶化さないで、オレの話を聞いて。」


「へいへい。」


「彗星と同じでもオレは流れない。」


「そうやな。」


「それがオレの誇りになったんだ。」


「どういうこっちゃ?」


「この辺は、彗星見習いが多いよね。」


「ああ。養成所もあるくらいや。」


「でもオレは入れない。」


「入れへんな。」


「彗星さんたちは、尾っぽをたなびかせて飛び回るのが誇り。」


「そうやな。」


「そんな彗星さんたちの中にあって、オレはここが定位置だよ。それで、ここの定位置の星の中でも、オレが一番大きい王様みたいな存在なんだって。」


「はあ、そうきたか。」


「だから子供みたいに、過ぎた事を嘆くより先を見なさい、ってさ。先は長いんだからって。言われちゃった。」


「確かに先は長いな。」


「うん。いつまで嘆かないといけないんだろうとは思ってたんだ。」


「引っ込みがつかなくなったんやな。」


「一言で言うとそうで~す。」


「まるで子どもやな。何年、生きてるんや。」


「年齢なんてわかんないくらい長いよね。でも、この間のハレーさんの説明でよく分かったんだ。オレは勉強不足だ。」


「そりゃよかった。で、勉強する気になったか?」


「これからは、ここのキングらしく、ドンとみんなを見守るよ。」


「ああ~。そっちかよ。」


「ハーレーさん。そのため息は何どうして。ため息なんて、なんでこぼすの?」


「おまはんの、そういうところや。」


「なんでだよ。」


「じゃあな。」


「教えろよ~。」


     *  *  *  *  *


「相変わらずでしょう。」


「カリンはんか。ほんまにおとなしゅうなったが、あれでいいんか。」


「冥王星はあれでいいの。」


「カリンはんが、大変だ。」


「そんなことないわよ。逆に面白くって、ついつい遊んじゃうの。」


「あんさん、結構、根性悪かったんでんな。」


「そお。知らなかった。あれに付き合うのは、これぐらいな方がいいの。」


「そうかも。」


「私もいろいろ学んだの。あれが、あの子のいいところなのよ。」


「私は疲れますわ。」


「あの子は、根が単純なのよ。だから、惑星だと言われて信じ込んで、それを自慢にしてたの。」


「うん分かりますわ。」


「でも、それが覆って、自分のプライドや価値観が崩されちゃったの。」


「そうでんな。」


「ハレーさんは、今からあなたは彗星ではありません。尾っぽもなくなります。って言われたらどうする」。


「怒りますな。絶望しますわ。」


「そうでしょ。あの子はやっとそれから立ち直りかけたの。」


「カリンはんの例えは、すっごく理解しましたわ。ワテだったら、何しますかねえ。」


「きっとハレーさんは、動けるうちに気に入ったところへ行くんでしょうね。」


「分からへんで。動けるうちに、欠片やチリやら燃えカスやらをいっぱい落としまくって、ほかの星々はんにヤツ当りするかもや。」


「動けるのっていいわよねえ。ちょっとうらやましいわ。私たちは動けないから、周りにの誰かに八つ当たりするだけ。」


「そうか。星にもいろいろ悩みが違うんやな。」


「当たり前よね。生まれた経緯も違うし、育った環境も違う。そんな中で精一杯生きてるの。そんな環境に、正直にまっすぐ向き合っているのが、冥王星なんだと思うの。」


「確かになぁ。あいつも結構苦労してるんやな。カリンはんに、おんぶされてますけどな。」


「ふふふ。いつか一緒に手をつないで歩きたいはね。」


「大丈夫でっしゃろ。お二人なら。」

 

「ありがとう。」


「そうや、カリンはんに謝んないと」


「何を」


「前に、カリンはんに先に声かける言いましたや。」


「そんなこと、気にしないで。それより、また来てくださいね。冥王星は、ハレーさんのこと待ってるのよ。」


「嬉しいやら、困るやら。」


「彼は、唯一、ハレーさんだけに本音を言えるみたいよ。」


「それ聞いたら、嬉しいでんな。」


「だから、待っているわ。」


「へい、またきまっせ。」

読んで頂いてありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ