13 ボリソフ彗星はん、尾っぽがきれいやわ
ボリソフ彗星(2I/Borisov)は、天の川銀河を飛び回る恒星間彗星で、太陽系の外からのお客さまです。
2019年に地球から観測されました。
また、太陽に接近してから尾が現れ、太陽系を離れると尾は消えました。
「ボリソフ彗星はん、尾っぽがきれいやわ」
「ワシもこんなに輝くとは思ってなかったわ。」
「太陽系の中だけとは、もったいないわ。」
「けんどな~。長く恒星間彗星として、あっちこっち飛び回ってるが、尾っぽを貰うなんてはじめてだ。」
「太陽神様の力ですわ。」
「太陽系は色々面白い。」
「どんなとこらが?」
「太陽の光や熱で独特な惑星やら星が誕生しとる。お前さんもそうだ。」
「ワテも?」
「そうだ。太陽系の外には、尾っぽがあって、しかも尾っぽが輝いて飛び回ってる星なんぞない。」
「そうなんや。ワテらは外に出ることがないよって、知らんかったわ。」
「太陽系は、飛んでて面白いわ。色々な色の星があって、飽きない。」
「あんさんも、彗星でっしゃろ。」
「ワシは太陽系にはいって尾っぽができたからお前さんの仲間に近いんだろうな。恒星間彗星って言われるけど、ここにきて、彗星だと自覚したわ。」
「恒星の間を飛び回ってますもんな。」
「太陽も恒星の一つだし。だから、ここにこれたんだよな。嬉しいな。」
「ワテは、太陽神様以外恒星は知らんよってな。他の恒星は、どないなんや。」
「おもしろくないぞ。北極星なんか、星らしい星は無いんだ。だから、太陽系をゆっくり進んで楽しんでるんだ。」
「北極星はあの星でんな。」
「そうそう。そう言えば、北極星は、ここの惑星の地球からだと動かないんだって。」
「そう聞いたわ。」
「北極星もどっからかそれを耳にしてさ。羅針盤の代わりに頼りにしてるって感激してさ。なんか、気軽にあくびもできなくなったらしいよ。」
「律儀な方でんな。」
「融通が利かないんだよ。」
「でも、面白いよね。同じ恒星なのに。全く違う世界を持ってるんだよ。」
「そうなんか?」
「だから、恒星間彗星はやめられないよ。」
「面白そうでんな。」
「うん。面白いよ。でも、ハレー彗星さんにはあわないよね。」
「なんででっか。」
「わしは、星たちとすぐに別れがあるんだよ。君は、星たちと話したいだろ。」
「そうだすね。」
「だから、君は、ここで仕事してくれ。」
「そうするわ。」
「ワシは、色々飛び回って、色々見て聞いて来たけんど、こんなきれいな尾っぽを貰ったのは始めてだ。この年で初めては嬉しいぞ。これからも、初めてがあるかもな。これからの旅が楽しみになったわ。」
「もう会えないやろな。」
「そうだな。だけんど、会えたことを大事にしようや。」
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