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第40話 魔族の秘薬

「うーむ。恐らく魔族の秘薬の一種でしょうな。このような症状見たことありませんな」


「大丈夫なのでしょうか?」


「魔力も先日に比べると安定しています。確実にとは言えませんがしばらくすれば目を覚ますでしょう。じゃあ私はこれで失礼します」


「先生ありがとうございました」



ロキにより謎の薬を飲まされたリュカが目覚めないまま二日が経っていた。町一番の名医と噂される医者を呼んだがなぜ目覚めないのか原因が分からないでいた。

ロキが去ってからフランツはシグルスの案内によりすぐさまルーネ達と合流し、無事に町に帰還した。

リュカは想像以上に衰弱しており、一時危険な状態に陥った。シグルスによるとハイエルフとは繊細な存在であり、人間以上に毒物などに弱いらしかった。魔族は大雑把な性格が多いのでおそらくその辺を考慮してなかったのではないかと言っていた。



「俺がついていながら……クソッ!」


「落ち着くでござるフランツ。相手は拙者やルーネ殿でさえ勝てるか分からないのでござる。殺されなかっただけマシでござるよ」


「アースの言うとおりだよ。フランツ君の責任じゃないさ。」


「だけど!」


「フランツ様。落ち着いてください。」



エミリアがフランツを抱きしめた。



「落ち着きましたか?」


「ああ。悪かった」



フランツの興奮が少しさめた。



「フランツ君少し外で頭を冷やしてきなさい。リュカ君は私とアースで見てるからね。エミリア君頼んだよ」


「分かりました。フランツ様行きましょう」


「ああ」



フランツはエミリアに連れらて部屋を出て行った。



「さて、そろそろハイエルフについて拙者にも教えてもらえるのでござるよね?」


「そうだね。はじめに断っておくけど君たちが信頼できなかった訳じゃないよ。どこに目や耳があるか分かったものじゃないからね」


「分かっているでござるよ。」


「と言っても特に言うことがある訳じゃないんだけどね。事の発端は君たちが土龍と戦ったことだ。あの時リュカ君は自分の持っている魔力を全てつぎ込んで君たちを守ろうとした。そうだね?」


「情けないことに拙者は気絶していたでござるがエミリアに聞いた話ではそのようでござるな」


「実はあの時リュカ君は限界を超えたんだ。死を覚悟していたかどうかは知らないけど死んでもおかしくなかった。限界を超えたと簡単に言ったが誰にでも出来るわけじゃないんだ。どうやらリュカ君は祖先にハイエルフの血が混ざっているようだ。その高貴な血統が瀕死のリュカ君を死なせないために無理やり覚醒させたのだと思う。」


「なるほど。一つ気になったのでござるがハイエルフという割には魔力が低いと思うのでござる。事実ルーネ殿以下のようでござる。それはなぜでござるか?」


「無理に覚醒したから不完全だったのじゃないかな」


「強力な敵から身を守ることが出来ないハイエルフ。でも力が弱いなら必要とされないのではござらんか?」


「ハイエルフの魔力は私たちの魔力と違って質が違うんだ。具体的言うと威力が違う。操られでもしたら大変だよ」



その後もルーネとアースはハイエルフについて話し合い今後リュカを狙って襲ってくるであろう魔族の対応について話し合った。

そして夕方になってリュカは目を覚ました。



「ここは……僕の部屋か?なんだかボーッとするな」


「リュカ君!良かった。目が覚めたんだね」


「お師匠さま?」



リュカはルーネに突然抱きつかれて何が起こって理解できないでいた。



「何があったか思い出せるかい?」


「……魔族に薬を飲まされた所までは……」



リュカは徐々に何が起こったのか理解した。魔族に薬を飲まされて眠っていたのだろうと察した。



「まあ詳しい話は後だ。皆を呼んでくるよ」


「はい」



この後ルーネはアンダンテの面々を呼びに行き、リュカは腫らしたフランツとも対面したのであった。


誤字脱字、感想がある方はよろしくお願いします。

m(_ _)m


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