第35話 軍事演習1
空白を入れるのを忘れていたので修正しました。
見づらかった方が居たらすみません。
タイレン防衛戦から半年が経ち、ようやくソウケンによる騎士団の編成が終わった。
はじめ十数名だった騎士団は町の人口の増加により入団希望者が現れた。
前回の戦いで数の違いを見せつけられていたソウケンはこれ幸いと増強を決め今や騎士団は六百名に膨れ上がっていた。
王都の常備軍でさえ五千名なので一つの町にしては王国最大規模となった。
フランツを飾りとはいえ隊長の座につけたのもこれだけの増強を可能とした理由の一つだろう。
そして次にソウケンを悩ませたのは兵の質であった。
冒険者崩れも何人かはいるが如何せんタイレン周辺の生態がガラッと変わった魔物達を相手取るには少々厳しかった。
「というわけで君たちに大規模な軍事演習を頼みたいのだがどうだろう?」
「そんなこと急に言われましてもね。」
「そうだねえ。」
現在ソウケンはリュカとルーネに軍事演習の教官を頼み込みに来ていた。
リュカとルーネは非常に面倒だという表情をして断っていた。
「先生もそこを何とか!私と数人じゃ規模が多すぎて・・・」
「先生?」
「おや?リュカくん知らなかったのかいルーネ様ことルーネ・ジークスは八年前まで私の家庭教師をしていたのだよ。」
余計なことをとでも言いたそうな顔でルーネはソウケンを睨んでいた。
「へえ。そうだったんですか。というかファミリーネームがあるということはお師匠さまは貴族だったんですね。」
「やれやれリュカくんに余計な情報を与えないでくれないかな。ソウケン。」
「秘密だったんですか。これは申し訳ないことをしましたね。」
「あまり年増だと思われるのは好きではなくてね。複雑な乙女心なのだよ。」
「乙女ってそんな年じゃ・・・
「サンダー。」
「ヒィッ!?」
ソウケンは間一髪でルーネの魔法を避けきることに成功した。
その後渋るリュカとルーネに対してしばらく交渉していると依頼に出ていたフランツ、エミリア、ゼノビア王女が帰ってきた。
王女が依頼に出ることを何かあるといけないのでリュカは散々拒否していたのだが、今回の依頼で無理やりリュカを張り倒しフランツに付いて行ってしまったのである。
後になってルーネに話を聞いたところ、王族とは常に前線に立ち民を守らなければないらないと王は常日頃から考えているため、王族は幼少の頃から相当鍛えられているらしい。
「おおソウケンではないか。どうしたのじゃ。」
「これはゼノビア王女。ご機嫌麗しゅうございます。実はリュカ殿とルーネ殿に軍事演習の手伝いを頼み込んでいるのですが中々良い返事が貰えないのです。町の軍備も整い後は兵士を鍛錬して来るべき魔軍との戦いに備えるだけなんです。ゼノビア王女からも力無き民のためにも説得してもらえませんか?」
「ソウケンさん王女様に告げ口するなんてずるいぞ!」
「ふむ。何故引き受けてやらないのじゃ?」
「お師匠さまはともかく僕は大規模な人数を率いたことなどありません。それに訓練とは言え僕はBランクで弱いからお断りさせてもらっただけです。」
「あ、リュカくんずるいぞ!私だってそんな経験ないよ!」
リュカはルーネを生贄に自分だけ面倒ごとから逃げようとした。
「別に受けてやればいいじゃねーか。なあエミリアもそう思うだろ?」
「え?私は・・・」
「フランツくんは強制的に参加が決まっているけどね。」
「え?何でだ?ソウケンさん。」
「君は仮にも第7部隊の隊長だからね。今やその武力はこの町有数の実力だ。十分新兵を鍛えることができるだろう。」
「なるほど。仕方ないからやるか。じゃあ俺だけっていうのも何だから団長命令としてリュカとルーネさんも参加な。」
「え?」
「はい?」
「よし。言質は取ったよ。じゃあ私はこれで失礼するよ。」
「あ!?待ちなさいソウケン!」
ソウケンは逃げるように去って行った。
「フランツ!」
「フランツくん!」
「軍事演習か。わらわは楽しみじゃ!ハッハッハ!」
「リュカさんとルーネさん残念ですが引き受けるしかないみたいですね。毎度のことながらフランツ様の何も考えない行動には悩まされますが、諦めるしかないですね。」
その後ソウケンは屋敷に配りリュカとルーネが軍事演習に参加するという話が一瞬で広まってしまった。
逃げられないように外堀から埋めていこうという作戦のようだ。
その話を町に出ていたアイリから聞いたリュカとルーネは、フランツを捕まえ縛り、壮絶なO・SHI・O・KIが行われたのは言うまでもない。
数時間後木の枝に吊るされて燃え尽きた顔をしているフランツがラスクによって救出されることになる。
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