第28話 恋愛戦争勃発
マリーとラスクが加わってからリュカの負担は大幅に下がっていた。
特にマリーは今までリュカが行っていた作業をリュカの二倍近いスピードで終わらしていた。
事務仕事に関しては問題が解決していたが新たな問題が浮上していた。
アンダンテの名声を利用し良い男を探すと豪語していたマリーであったがその標的にフランツを選んだのである。
そこでフランツに元々惚れていたエミリアと一発触発の険悪なムードになっていたのであった。
「お師匠さま。どうにかしてもらえませんかこれ。」
「無茶を言うんじゃないよリュカくん。女の争いごとは特に恋愛絡みほどめんどくさいものはないのさ。」
目の前でエミリアとマリーが向かいあって睨んでいた。
「フランツ殿はいないのか?」
ラスクはリュカに問いかけた。
「なんでも王都から使いが来たとかでソウケンさんに呼ばれて領主の屋敷に向かったよ。」
「そうか。」
「マリーさん!フランツ様に色目を使わないでもらいたいんですが!」
「何をおっしゃるやら・・・英雄の嫁に筋肉バカは務まりませんわ。フランツ様には私のような頭もよく優秀な人間が必要ですわ。」
「だまらっしゃい!誰が筋肉バカですか!フランツ様の横に並びたつことも出来ない女が何を言うのですか!それにハッ。そんな乳で殿方を満足出来るとでも・・・」
「なっ!?言うにことかいてこのピンクは!」
「何ですか?やるんですか?」
エミリアはグラマーな容姿でマリーは金髪で背も高くスレンダーな容姿だった。
「まあまあ二人とも落ち着きたまえ。それに女は容姿ではないよ?」
流石にルーネもこれ以上喧嘩するのはマズイかと思ったのか仲裁に入った。
「ですがルーネさ・・・」
「部外者は黙って・・・」
「ん?どうしたんだい?」
「ルーネさんが一番の敵です。」
「ですわね。」
「あれえ?」
ルーネの容姿は道を通る時に百人いれば百人が振り返るほどの魅力的な容姿をしていた。
それに加え、その職業は賢者であり知力でも魔物と相対した時の実力でもアンダンテのメンバーでは頭一つ抜けていた。
容姿端麗でSランク冒険者と知勇兼備な温厚な才女という世界中を探しても稀な存在である。
「まぁでもフランツさんに興味がないルーネさんよりも気になるのは・・・」
「リュカさんですわ。」
「はい!?ちょっと待ってよ!僕は男だよ!」
「まずそれが信じられませんわ!こんな容姿で男なんてよく言えますわね!」
「え!?でも、あの・・・その・・・」
「正直私もそれは疑っていました。男にしてはフランツ様との距離が近すぎると思います。幼馴染みというのを考慮に入れても。この間なんて二人で仲良く買い物してましたし・・・」
「実はワケありで女だというのを隠しているんじゃありませんの?ちょっと脱いでみなさいよ!ついてるか確認してあげますわ!」
「そうです!この際ハッキリさせましょう!」
「お師匠さま!」
ルーネはサッとめをそらした。
「ラスク!」
ラスクも思うところがあったのか少し考えるそぶりを見せたが目をそらした。
「さあ!」
「早く!」
「嫌だぁあ!!」
あわや脱がされそうになった時フランツが帰ってきた。
「お前ら何やってるんだ?」
「いいえ。何もありませんよ。」
「そうですよ。」
エミリアとマリーはフランツのそばに駆け寄って行った。
「女って怖い。二人の裏切り者!」
リュカはキッとルーネとフランツを睨んだ。
「申し訳ない。」
「ごめんね。それにしてもなんか服が乱れたリュカくんはそそるね。」
リュカは慌てて服を整えた。
「ところでフランツくん。一体何のようで呼ばれていたんだい?」
「ああ、俺とルーネさんに王が直々に会いたいと王都から手紙が届いたらしい。」
後日フランツとルーネはエミリアとマリー、王都で情報収集をしたいと買って出たユーリを連れて王都に向けて出発した。
リュカは王都に行きハイエルフとバレるとまずいのでタイレンで留守番をすることとなった。
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