第22話:神殿の永久BANと、世界シャットダウンの宣告
ついに傲慢な大教皇を「規約違反で永久BAN」してしまったアレン。
神の奇跡すらもアレンの管理下ではただのサブスクリプション扱いですね。
「アレンの無慈悲なBAN、もっと見たい!」と思った方は、ぜひ評価(☆☆☆☆☆)での応援をお願いします!
次回、激怒した神界による「世界の強制シャットダウン」が始まります。
明日19:00、アレンの究極のデバッグ勝負をお見逃しなく!
第22話:神殿の永久BANと、世界シャットダウンの宣告
「……ありふれた『独占』の終焉だ」
「特権階級がシステムを私物化し、不具合を放置し続けた結果。ソースコードそのものが腐敗した」
「なら、やるべきことは一つ。……全ユーザーに権限を解放し、システムを『オープンソース化』してやることだ」
アセティアの空が見せた「満開の奇跡」は、大陸全土を驚愕へと叩き落とした。
アレンが仕掛けた、神罰の重力を肥料に変換する前代未聞のリファクタリング。
一夜にして不毛の大地を、花々が咲き誇る楽園へと変貌させていたのだ。
だが、その圧倒的な慈悲を「冒涜」と捉える者たちもいた。
ルミナス神教国の大教皇イノセントがその筆頭だ。
「……あり得ぬッ! 我ら以外の者が、これほど神の領域に近い奇跡を安売りするなど……!」
「あれは神を騙り、秩序を破壊する邪悪なバグの化身だッ!!」
大教皇は、アレンから突きつけられた「教典の捏造データ」への逆恨みから。
最後にして最大の禁忌コード――広域殲滅魔術を発動させようとしていた。
「全信徒よ、膝を折り、祈れ! 邪悪なる賢者を討つため、神の門を強制開放せん!」
だが、その暴挙は、アレンのネットワークを通じてリアルタイムで監視されていた。
「……セシリア。君を役立たずと罵って捨てた彼らが、昨夜の『お花見パッチ』に腹を立ててね」
「今度は自分たちのメンツ(権威)を守るために。大陸を焦土に変えようとしているよ」
アレンは空中に展開された、真っ赤なヒートマップを指し示した。
「……教皇様。……彼らはまだ、自分たちの『神聖な特権』が。ただの不当な独占だったことに気づいていないのですね……」
「ああ。……だから、少し『新しい利用規約』の適用を体験させてあげようか」
「無断での過度なアクセス(攻撃)は、即座に永久BANの対象だということをね」
アレンは空中で、見えない接続を次々と「切断」していった。
――[対象:ルミナス神教国・祈祷シーケンス = 強制拒絶(REJECTED)]
――[出力エラー・メッセージ = 'Your_Subscription_Has_Expired(契約切れ)']
――[全権限剥奪・アカウント凍結 = 個体名:教皇イノセント]
ルミナス神殿。
大教皇の身から放たれようとした眩い黄金の光の柱。
それが――パチン、という情けない火花の音と共に、一瞬で消え失せた。
「……な、なに……!? 魔力が……反応しない!? 祈りが届かぬ、だと……!?」
「バカな、我が魔力パスが……消えている……!?」
大教皇の脳内に、アレンからのシステム・メッセージが雷鳴のように響き渡った。
『――警告。貴殿のアクセス権限は、重大な規約違反により永久停止(BAN)されました』
『――今さら神の助けを求めても無駄だ。君というデータは、もうこの世界のデータベースには存在しない』
「ぎ、ぎゃああああああああかっ!!」
魔力を一方的に「物理切断」されたことによる反動で、教皇は惨めに転げ落ちた。
「……さて。神殿の『サービス終了』の最終告知は終わった」
「セシリア。彼らが独占していた魔力、君の管理ライブラリに結合しておいたよ」
「これからは、君の祈りが大陸の新しい標準だ」
だが、その平穏も束の間だった。
アレンの網膜の端に、見たこともない「漆黒の点滅アラート」が走り始めた。
――[緊急警告:外部(上位次元)サーバー管理者が、接続遮断に激怒しています]
――[最終Action:物理階層の強制破棄プロセス(世界消去)を10分後に開始します]
「……ッ、セシリア! お茶を飲んでいる暇は、一秒もなさそうだ」
「どうやら上の連中、自分の息のかかった教国を消された報復に」
「もう『世界という名のハードウェア』ごと叩き壊すことに決めたらしい」
天空の雲が割れ、そこには巨大な「灰色の数字」が浮かび上がった。
一人の翻訳家から始まった世界の最適化は。
神との「全面戦争」という、最終デバッグのフェーズへと突入した。




