43.超悪い子軍団とパイナップル
丁京都フリーヶ丘。
住みたい街ランキング常連・スイーツの聖地として知られるこの街には──
今日も恐ろしい(?)悪の組織が存在していた。
そんな中、アレプトはパイナップルピザを許せないでいた。
食べ物論争回です。
「ピザのパイナップルって許せないわよね」
今日の昼はピザにしよう、という提案。
全員でチェーン店のピザのチラシを見ている時にアレプトが言う。
「あー、アレプト様、酢豚のパイナップルや冷麺の林檎も許せないタイプでしたよね」
「デザートはデザートとして楽しみたいじゃない!ノイズなのよ、あれ」
「同意。美意識に反する」
オティスが頷く。
「えー、でも口の中がさっぱりするじゃん。俺は好きだよ」
「アンタ、クビよクビ」
「なんでぇ?!」
「果物の美意識も持てないやつが世界征服なんてできるわけないでしょ!」
「理不尽だ!」
「ちょっと待ってください、アレプト様といえど、それには反論させていただきます!」
グシオンが言う。
そう、何を隠そうこの回はしょっぱいものに果物が入ることが嫌いな作者が書いた食に対する話のため、偏見がひどい回だ。
「冷麺の林檎とかいい例じゃない。あれ入ってるのって大体ご当地じゃない。焼肉屋の冷麺で入ってるところ見たことないわよ」
「わかってないですね、林檎の甘味で口の中の辛さをリセットするんですよ」
「正直それに関しては私は辛いもの好きじゃないから理解できないわ」
「ふふん、これは僕の勝ちのようですね」
「問題はピザのパイナップルよ。いくらなんでもパイナップルをピザに乗せるなんてイタリア人も大激怒でしょ」
「そんなこと言ったらカルフォルニアロールだって日本じゃ寿司と認められてないじゃん!」
「知らないわよ、置縄県とか行ったらあるんじゃないの?」
「わざわざ置縄県まで行って寿司食べようとか思わないからなあ……」
「それなら置縄そばを食べたほうがいいだろう」
話が逸れる。
「置縄そばと言ったらあれにデフォルトで紅ショウガが入ってるの許せないわよね」
「それってアレプト様の舌が子供なだけじゃないの?」
「コラ!」
「お前、それは言っては──」
「誰が子供舌ですって?!」
アレプトは激高する。
「そもそもパイナップルピザ食べるような味音痴に言われたくないわよ!」
「その発言はパイナップルピザが好きな読者を敵に回すからやめようよ!」
「知らないわよ!私が法よ!私が世界を征服した暁にはパイナップルピザを法律違反にするわ!」
「待ってくださいアレプト様、焼きパイナップルというものをご存じですか?」
グシオンがタブレットを見せる。
「パイナップルを焼くことによって酸味が抑えられ、甘味が増すんです」
「なんであんたそんなこと知ってるの?」
「ゼミのバーベキューでやりました」
「グシオンって意外とアウトドア派なところあるよね……」
「ふむ、焼くだけなら他と味が混ざらないしいいな」
「というわけでこれは許してもらえないでしょうか」
「……仕方ないわね、パイナップルを買いに行くわよ!総員準備!」
「……お昼、結局どうするの?」
ブエルの呟きだけがその場に残された。
ちなみに焼きパイナップルをアレプトは大層気に召したようで食卓に頻繁に上がるようになった。
焼きパイナップル、めちゃくちゃ美味しいのでオススメです。
パイナップルピザや酢豚のパイナップル、論争の中心ですよね。白洲は許せません。
でも、美味しく食べられればオッケーだと思います。
次回もお楽しみに!




