37.超悪い子軍団と中華街
丁京都フリーヶ丘。
住みたい街ランキング常連・スイーツの聖地として知られるこの街には──
今日も恐ろしい(?)悪の組織が存在していた。
そして、会合を行うために縦浜に訪れていた。
まともに進むとは思えない会合だが、果たして。
お楽しみください。
「ここが縦浜中華街ね!」
縦浜の中華街に降り立った超悪い子軍団の四人はテンションが上がっていた。
「美食会との会合は14時から。あと2時間ほどありますがどうします?」
「決まってるでしょ──食べ歩きよ!」
そうして超悪い子軍団の中華街食べ歩きは始まった。
肉まん、あんまんをはじめとした中華まんの食べ比べ、揚げたての胡麻団子。
甘栗を押し付けてくるおばちゃんを掻い潜り怪しい中華茶の店で一服。
フォーチュンクッキーを買い運勢を占う。
そんなこんなで時間は巡り──
「そういえばなんで今日ここにきたんだっけ?」
「なんでもいいわ!次は北京ダックよ!」
待ち合わせ時刻を過ぎていた。
「……」
縦浜の悪の組織、美食会会長李劉本はわかりやすくイラついていた。
「……超悪い子軍団はどうなっている?」
「は、はい。現在西エリアにて食べ歩きを行なっている模様です」
「……もういい、これだからガキは嫌いなんだ……目先の欲に囚われる……」
煙管を吸い、息を吐く。李の長い髪がそれに合わせて揺れる。
「──強制連行だ、本当の縦浜中華街の美食を堪能させてやろう」
美食会のメンツに連れてこられた超悪い子軍団は悪びれもせず座っていた。
「悪いわね!ここの中華が美味しいのが悪いのよ!」
「そうか、ここの中華、そんなに気に入ったか──ならば心行くまで食べるがいい」
そう言って李が持ってこさせたのは中華料理のフルコース。
だが──
「わ、悪いけどお腹いっぱいなのよ」
「わかってる。──遅刻した罰だ、食うまで帰さん」
「な、なによ!悪かったって言ってるじゃない!大人気ないのよあんた!」
「恨むなら──中華マフィアを敵に回した自分たちを恨むんだな」
超悪い子軍団が解放されたのは一日後。
四人ともしばらく中華料理を見かけると怯える体質になっていた。
約束というのは忘れてはいけないものですね。
忘れた場合どうなるかは、今回よく分かると思います。
そもそも会合は成立していたのでしょうか。
それは本人たちのみぞ知る、ということで。
次回もお楽しみに!




