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悪の組織はままならない!【第三部開始】  作者: 白洲晶
デカ井町線はままならない編
31/46

28.天使セラとみえるもの

丁京都フリーヶ丘。

住みたい街ランキング常連・スイーツの聖地として知られるこの街には──

今日も恐ろしい(?)悪の組織が存在していた。


そして不穏は、一刻一刻と迫っていた。

「はい、マジカル⭐︎パレット。言われた通りの強化が完了したよ」

そう言いセラはマジカル⭐︎パレットにパレットと筆を渡す。

「ありがとうございます、博士。……あの、博士。マジカル⭐︎パレットの星は必須なんでしょうか?」

「当たり前だろう。魔法少女のお約束だ。ちゃんと星もつけて名乗るんだよ。……そんなの口実で、私に聞きたいことがあるんだろう」

セラはそう言うと椅子に腰掛け、珈琲を飲む。

ちらり、とマジカル⭐︎パレットに座るように促す。

「……はい。上模毛(かみもげ)の動きが、気になるんです」

マジカル⭐︎パレットは座りながら続ける。

「絵心は、『まちをほぐす』と言っていました。でも、その意図が読めなくて。芸術品を置く悪事の頻度が下がってきていて、なにか気になるんです」

「……そうだね、これをご覧」

そう言うとセラはモニターにフリーヶ丘のロータリーに置かれている天使像を出す。

「……これは、本来のものと若干違いますね」

「流石私のパレットに選ばれただけある。愚妹とは見る目が違うね。この像は偽物。一ヶ月前にすり替えられている」

「絵心が、やったと?」

「ご名答」

再びセラは珈琲を飲むと、他の地域に置かれている像を映し出す。

「まさか、これら全部━━」

「その通り。絵心依怗(えこ)は、不可侵条約を破り双子玉川からフリーヶ丘全域を『ほぐす』つもりだ」

「そ、そんなのダメです!今すぐ止めないと━━」

「無理だよ。これには仕掛けがあってね。私ですら解けなかった、と言えばわかるだろう?」

「……そんな」

「タイムリミットは近づいている。でもね、マジカル⭐︎パレット。君にはその時がくるまで、動かないでほしいんだ」

「ど、どうしてですか!こんなの、テロですよ!」

「だから、だよ」

セラは冷たい目線をマジカル⭐︎パレットへ向ける。

「ここのところの悪の組織たちの悪事にがっかりしているんだ、私は。私はもっと、人の可能性を見たい。これが実行された時、どうするのか━━研究したいんだ」

━━狂ってる。マジカル⭐︎パレットは息を呑んだ。

この人は、自分の研究のためなら人を犠牲にすることを厭わない。恐怖を感じた。

「だからね、このことは君と私だけの秘密だ。━━わかったね?」

有無を言わさぬ声。圧がそこにはあった。

「……はい、わかりました」

マジカル⭐︎パレットは静かに去っていく。

「セラ博士、なんで防護壁を張って住民の安全は確保していることを話さなかったんですか?」

ホログラムからアイちゃんが出てくる。

「追い詰められた人間の行動こそ、研究するに相応しいからね。アイ、マジカル⭐︎パレットをしばらく監視していてくれ」

「りょーかいですっ!アイちゃん、監視モード!」

そう言うとホログラムは消える。

「さて、この地域が危機に陥った時、君はどうするのかな。……期待しているよ、アレプト」

その声は、空間へ溶けていった。


ここから物語は一気に加速します。

超悪い子軍団が迎える“変化”を、ぜひ見届けてください。


第二部完結まで、毎日更新予定です。


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