七十六話 少し口角を上げて
「自分から突っ込んだ件だからこう言うのはおかしいかもしれんがまた巻き込まれたな」
槍は消滅していた。
いや違う一瞬だけ鉄の壁ができていたのだ。
「誰だ?!」
走が聞いてくる。
そんなことより夜乃のことで心配だ。
「give様がこんな姿になっているか、未だに扱えない能力を強く使用した結果か」
「なんで鉄冶はgiveだってわかるの?」
夜乃から聞かれる。
走はどうでもいいが夜乃なら別だ。
「まぁ、俺がエゴイストにスパイしていたし、知らないいけないだろう」
「「え」」
夜乃と走の声がかぶる。
グァアア!
梟は槍を推定でも百本出して攻撃してくる。
避けてしまえば夜乃が当たってしまう。
だからもう惜しまない。
こう言うのは恥ずかしいが調子を整えれるから言おう。
「ウミウシ、巻き込まれ担当深影鉄冶、いざ戦いに参る」
少し口角を上げて。
鉄の壁で夜乃の安全を絶対的なものにする。
そのあと飛んできた槍を鉄を液状化にさせて槍どうし固める。
そこで俺は行動をやめ、梟の方を見る。
あれは能力が暴走して成った姿。
暴走といっても大体の理由は元々持ってなくてあとで人工的に持たされたことにより上手いこと能力を使えずに体の限度を越えた時に起こるのだ。
その気になれば梟を殺せるがそれは六道さんを殺すことでもある。
なにせそうしてしまったら夜乃が悲しんでしまう。
鉄冶が最近夜にどこか行っているのってエゴイストとして活動するためなのね。
そう思っていた直後に梟からの槍が銀色のなにかによって槍どうし固まっていた。
どうしてそんなことがわかるかは簡単で、私と鉄冶の間には壁ができてるんだけどそれが透明なの。
どうした?
鉄冶は梟の方を見ていた。
ん?
鉄冶は手の甲を腰に当てていた。
その動作は考え事をするときの癖だ。
つまりなにかを考えている?
それにしてもウミウシってなに?
あの生き物の?
なんだと、スパイされていただと。
ショックを受ける。
今までスパイをしようとした者が多くてそのたびに見せしめをしていたのだ。
だからスパイはいなくなっていき今ではもういないと思っていた。
そして悔しい。
だって同じクラスメートだったから。
いつもはボッチでなにを考えているのか全くわからないようで感情はないように感じていた。
なにせそんなやつが頑張っているのだから。




