十八話 保健室にて
「うぅん」
と小声言いながら上半身を起こす。
どうやらここは保健室みたいだ。
「鉄冶、大丈夫?!」
とベットの横にある椅子に座っている夜乃。
「ああ、倒れてときより大丈夫」
「安静にしといてよね」
「わかった」
「で、今昼休みなんだけど、昼食いける?」
「少しだけなら」
「わかったわ」
と弁当を開き、箸を上手いこと掴み、
「あーん」
としている夜乃。
夜乃の可愛さが倦怠感などを吹き飛ばしてくれるように感じた。
「あーん」
と俺はあーんされる。
少し食べると、
「もうお腹一杯だ」
「そうなのね」
少し残念そうにしないで、
「で、もうそろそろで昼休み終わるけど戻らなくていいの?」
壁にかかっている時計を見ると昼休みが終わろうとしていた。
「戻らなくていい、だって鉄冶が起きるまで授業特別に免除されてるから」
「あ、なるほど」
サボりたいのね、俺が起きてないと嘘をついとけば。
俺も夜乃と一緒にいたいから嬉しいけど。
「ちょっと、少し寝るわ」
「わかった」
と俺は目を瞑る。
夜乃は椅子に座ったままだ。
俺は目を開けずに、
「今の俺じゃあ説得性に欠けるがもし困ったことがあったら言ってくれ絶対に力になる」
という。
「困ったことがあったら絶対に鉄冶に話すね」
と俺はその言葉を聞いて眠る。
………
彼は寝てしまった。
彼はどうしてあんなことを今言ったのか、
多分だけど普段には言えないことだからかな?
彼は滅多に体調を崩さない。
彼は少しおかしな行動をすることがある。
けれど彼は強い。
彼が強いことなんて知っている。
だって私の父の会社を上手いこと右肩上がりにしたのは彼なんだから。
私の父も彼に恩がある。
だからもし困ったことがあれば彼に話そう、そして彼が困ったことがあれば私が助けようと決めるのだった。




