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十五話 ファースト

「鉄冶、ごめんね、急にこんな話をして」


「気にするなよ夜乃」


 と今は車で送ってもらっている。


「でも鉄冶はお父さんから言われた時、困っていたよね」


「あの時は混乱していたからだよ、本当は嬉しいよ」


「本当?」


 と言ったので俺は夜乃に抱きつく。


「えっえっ、鉄冶?」


「本当だよ」


 と言う。


お互いとも顔を赤くしている。


「これなら社長の言った通りになりそうですね」


 と運転している家政婦さんが言ってくる。


夜乃は?としている。


「そんなことはないですよ」


「へぇ、そうですか」


 と素っ気なく答えてくる。


「それより、鉄冶はどうして手を出してこないの?」


 と似たようなことを言ってくる夜乃。


「まだ迷っているから」


 と自然と言う。


「え?」


「でもここまではできるよ」


 と俺は夜乃の唇にキスをする。


だがすぐに離す。


「え!」


 とトマトの赤さよりも真っ赤になる夜乃。


やばい、ものすごく可愛いわ。


ファーストキスだな、俺も夜乃も。


 として、両方が惚けていると、


「では、つきました」


 と気を戻してくれるように家政婦さんが言う。


「じゃあ、また明日」


まだ惚けている夜乃を一瞬見て降りる。


「ありがとうございます」


 と家政婦さんにお礼をして帰った。







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