念願のミニスカート
念願のミニスカートと、消されたトップシークレット
神聖国の主神アトラスまでもが俺のツンデレ翻訳に脳を焼かれてローリング土下座を決め、俺の下半身のトップシークレット(特大バズーカ)を自由自在にコントロールできる機能について、親バカたちとアトラス神ががっちりコラボして同時尊死した、あの歴史的トップ会談から翌日。
……本当に、本当に消えてやがる……!
俺の下半身が、完璧に平らな美少女仕様になってるぞォォォッ!!
神聖国の大聖堂の奥に用意された、ステラ様専用の超豪華客室。
俺――ステラ(中身30歳元自衛官)は、鏡の前で自分の下半身を何度も確認し、ベールのない素顔で大粒の涙を流して感動に震えていた。
四人の神々の共同魔改造システムにより、
俺の喉の新型チョーカーには『下半身のモノの出し入れ(完全オンオフ)機能』の術式がバッチリと組み込まれていた。
俺が頭の中で「消えろ!」と強く念じるだけで、あの人間業とは思えないサイズを誇っていた特大のモノが一瞬にして分子レベルで消失し、どこからどう見ても、世界のどのシステムから検証しても、完璧な「生粋の絶世の美少女」の肉体へと書き換わるのだ。
これなら……
これなら、あの異世界に来た初日にシャルロット姉さまとよろずに『きゃあきゃあ』と悲鳴を上げられ、
物理的に着用を永遠に禁止されていた『あの衣装』が、ついに穿けるじゃないか……!!
俺はアイテムボックスの奥底から、二年間のあいだずっと封印され、
埃を被っていた、あのピンクを基調とした【超ミニスカート仕様の魔法少女ドレス】を引っ張り出した。
鏡の前で、おそるおそるドレスに袖を通し、ジッパーを上げる。
フリフリのレース。短い裾。
そして、これまでは穿いた瞬間に短いスカートの裾から自己主張激しくコンニチハしていた『特大のブツ』が、今は影も形もない。
完璧な、
どこから見ても世界の美を結集したような、
非の打ち所がない奇跡のミニスカ魔法少女がそこに佇んでいた。
だ、大満足だ……!
俺、ついに普通の、まっとうな魔法少女のビジュアルを手に入れたんだ……っ!
俺は嬉しさのあまり、リビングへと飛び出した。
そこには、昨夜の尊死失神からどうにか復活し、お茶を飲んでいた混沌神、始祖ママ、エルミナ先生、そしてアトラス神の四人がいた。
俺は嬉しさのあまり脳のブレーキが完全にぶっ壊れ、
チョーカーの翻訳バグ(素直に甘えてしまう仕様)が最大出力で発動するのも構わずに、四人に向かって涙目で両手を広げた。
――も、もうっ!
四人とも、
私のためにそんなに大騒ぎして術式作ってバカみたいっ……!
べ、別にアンタたちに感謝なんてしてないんだからねっ!
でも……でも、これでやっと普通のミニスカートが穿けたのは……
ちょっとだけ、ちょっとだけ嬉しいっていうか……。
私のために世界をバグらせてまで頑張ってくれて……
本当にありがと……っ!
四人とも、
だ、大好きなんだからねっ……♡
(※顔を真っ赤にして涙目で上目遣いでミニスカートの裾をぎゅっと握りしめて小さくジャンプする)」
「「「「――ッッッッ(世界の神々トップ4、本日二度目の完全大崩壊・同時尊死)!!!???」」」」
俺の破壊力:400オーバーの「ミニスカツンデレ大感謝ホールド」を脳天に直撃された混沌神、始祖ママ、エルミナ先生、アリス……ならぬアトラス神の四人は、興奮と尊さのあまり揃って白目を剥き、ダラダラと鼻血を噴き出しながら、リビングの大理石の床の上へ同時にバタリと倒れ込んで完全失神(強制ログアウト)した。
ハハ……。まぁ、これくらいのお礼は言ってやるさ。
……よし、
このまま念願のミニスカート姿で、大聖堂の広場へ行ってやるぞ!
俺は上機嫌で、フリフリのミニスカートを軽やかに翻しながら、部屋を飛び出すのだった。
------------------------------
神聖国公式フェスティバルと、まさかの偽物疑惑
同じ頃、大聖堂の広大な前庭では、アトラス神の全肯定と法王の国家事業化により、前代未聞の超大規模イベント【第一回・神聖国公式ステラ様聖女フェスティバル(同人誌即売会)】が盛大に開幕していた。
広場を埋め尽くすのは、何万人もの聖職者、信者、そして各国の腐った令嬢たちの大蛇のような大行列。
さあさあ、神聖国の国営印刷ラインをフル駆動させた、よろず先生の最新刊『聖なる乱交編』、今なら聖女ステラ様の限定アクスタ付きでーす!
会場のブースでは、よろず先生が、新入りの戦闘軍服メイドであるリリィ(妹枠)やスライムを指揮し、出来立ての新刊を爆速で売り捌いていた。
そこへ、
「我が主、ステラ様の御成りにございます! 皆の者、道をあけよ!」
パシリとしての才能を極限まで開花させた変態王子ルシアンが、先頭に立って拡声器(魔道具)で大声を張り上げながら、
俺をブースへと案内してきた。
俺は頭の王冠を光らせ、
黒ベールも外し、念願の【ピンクの超ミニスカートドレス】を身に纏い、完璧に平らな下半身(トップシークレット完全オフ状態)で、優雅にブースの前へと歩み出た。
「よろず、アリス、リリィ。国営即売会の調子はどうだ?」
俺がベールのない絶世の美少女の素顔で、上機嫌に声をかける。
だが、
俺の姿を見た瞬間、よろず先生、ピノ、リリィ、そして並んでいたガチ勢の女官たちの動きが、一斉にピタリと静まり返った。
彼女たちは、俺の顔、胸、そして何よりも【フリフリのミニスカートの足元】を、凄まじく冷ややかな、品定めをするような鋭い視線でジッと凝視し始めたのだ。
……あの、お客様。どちら様でしょうか?
よろず先生が、冷淡な声で眼鏡をクイッと上げた。
は?
何言ってるんだよ、
よろず。
俺だろ、ステラだ。二杯縛りのウォッカをいつも飲んでる長谷川聡だろ!
「いいえ、騙されませんよ」
リリィが、ガチ軍服の腰の手榴弾に手をかけながら、キッと目を血走らせて俺を睨みつけた。
「ステラお姉ちゃんは、その世にも美しいお顔と可憐なビジュアルをしていながら、スカートの裾からは『人間じゃ拝めないサイズの見事なバズーカ(特大のモノ)』が、
常に自己主張激しく存在感を示しているはずですにゃ!
なのに、
貴方のそのミニスカートの下……
何ですか、その生粋の、完璧な平らな美少女の足元は!?
どこにもバズーカの膨らみ(ふくらみ)が見当たらないじゃないですか!!
「「「そうだわ!! 本物のステラ様は、もっとこう、下半身に特大のロマンをぶら下げたハイブリッド生物のはずよ!!」」」
観客席の腐女子メイド軍団や女官たちから、
一斉に「偽物だ!」「偽物のコスプレイヤーよ!」「よろず先生の新刊への冒涜だわ、捕まえなさい!」と、怒号の嵐が巻き起こった。
「な、何言いやがるお前らはァァァッ!? 本物だろ! 俺が本物のステラだろォォォッ!!」
「いいえ! 我がサークル(よろず先生)の薄い本を舐めないでください!」
よろずがノートをバシッと叩いて叫ぶ。
「本物のステラ様であれば、そのミニスカートドレスを穿いた瞬間、物理的に収まりきらないアレがコンニチハして、お色気シーンのはずが地獄絵図になるはずなのです!
それが我が公式サークルの鉄の歴史事実!
どこにもアレの気配がない貴方は、
ただの顔が似ているだけの『偽物の生粋の美少女(ハズレ個体)』です!
出直してきなさい!
「偽物扱いされてる理由の尊厳破壊度が限界突破してんじゃねえかァァァァッ!!」
俺が本物の美少女(下半身オフ)になったせいで、
逆に「ハイブリッドじゃないから偽物」という、
前代未聞の最悪な偽物疑惑をかけられてしまった。
周囲の聖職者たちや冒険者たちまでが「なんだ、本物の神と魔王の子供じゃないのか……」と解散しかけている。
ク、クソっ……!
これだけの国家事業になった即売会だぞ。俺が偽物扱いされてイベントが中止になったり、よろずの薄い本の信用が落ちたら、アララットの国王や学園の面目が丸潰れになる……!
元自衛官として、この戦術的敗北は絶対に認められん!
俺は血の涙を流しながら、ベールのない素顔を真っ赤に染めて、自身の喉のチョーカー(デバイス)に意識を集中させた。
「分かったよお前ら……! だったら、今ここで証明してやるよォォォォォッ!!」
俺は脳内で、涙を流しながら、あの禁断のスイッチを強く【オン】へと念じ切り替えた。
「出ろッ!! 俺のトップシークレットォォォォォッ!!」
------------------------------
ミニスカートの悲劇と、大聖堂の阿鼻叫喚(神回オチ)
ポチッ、と脳内でシステムが起動した、次の瞬間だった。
四人の神々の魔改造術式が全開になり、俺の下半身のオンオフ機能が強制的に『オン』へと切り替わった。
一瞬にして、
俺の下半身の、
あの女の子の衣服の限界を完全に突破した【人間じゃ拝めないサイズの特大バズーカ(ハイブリッド仕様)】が、分子レベルの超スピードで再構築され、元通りの圧倒的な質量を持って大復活を遂げたのだ。
……だが、忘れてはならない。
今の俺が穿いているのは、あのこれまでのロングドレスではなく、念願の【フリフリの超ミニスカート魔法少女ドレス】だったということを。
バサァァァァァァッ!!!
「――ぶふぉぉぉっ!?」
復活した特大のブツは、あまりの規格外のサイズと圧倒的な自己主張のせいで、短いミニスカートの裾を盛大に跳ね上げ、遮るもののなくなった大聖堂の広場のど真ん中で、何万人もの観客の目の前に向かって【完全なるコンニチハ(大露出)】を果たしてしまった。
キャァァァァァッ!!
ほ、本物よォォォォォッ!!
あの見事なハイブリッドバズーカ、
間違いなく本物のステラ様だわァァァァッ(大興奮の集団鼻血)!!
よろず先生が「神回キターーーーッ!!」と叫んでカメラのシャッターを切り、リリィとスライムも「お姉ちゃんのアレが復活したにゃ!」と大喜び。
だが、ミニスカートの裾からは、どう足掻いてもその特大のモノを隠しきれるわけがなかった。
歩くたびに、風が吹くたびに、俺のトップシークレットが周囲の何万人もの全校生徒や王族たちの目の前で、フリフリのレースの隙間から「こんにちは、こんにちは」と大暴走して完全露出を続けている。
うわあああああああああああっっっ!!!!
隠れない!
ミニスカートだと物理的に一ミリも隠れないぃぃぃぃっっっっ!!!!
俺は顔面をこれ以上ないほど真っ赤に染め、
羞恥心と絶望のあまり、何万人もの観客の前で股間を必死に両手で押さえながら、大聖堂の床の上をゴロゴロと、涙を流して【羞恥でのたうち回って転げ回る】のだった。
ステラ様ァァァッ!!
なんというハレンチで気高きお姿!
僕は一生貴方様のミニスカの奴隷ですぅぅぅ!
ルシアンが床に這いつくばって拝み、周囲の聖職者たちも
「おお……やはり神と魔王の子供の依り代は、ミニスカートでも収まりきらない規格外の奇跡……!」と、さらに良い方向(?)へ大誤解を深めて涙を流して拝み倒していた。
ひゃはははは!
傑作!
やっぱりミニスカートを穿くと地獄絵図になるって言ったじゃない! ステラちゃん、最高にマヌケで可愛いねぇ!
ええ、本当に素晴らしいわ!
よろず先生、今の『ミニスカから大露出して羞恥でのたうち回るステラ』の構図、次回の合同誌の巻頭見開きカラーに決定よ!!
わしも、愛弟子のあのキレのあるのたうち回りステップが見られて、教育者として鼻が高いわ
いつの間にか目を覚まして特等席で観戦していた混沌神、始祖ママ、エルミナ先生、そしてアトラス神の四人の親バカ(ヤンデレ)たちが、お腹を抱えて涙を流して大爆笑しながら、次なる公式グッズ(ミニスカバズーカ仕様の等身大お人形バージョン3)の量産をその場で決定。
中身は30歳の元陸上自衛官。
念願のミニスカートを穿き、下半身を便利にしたはずの俺は、その便利すぎる機能のせいで、自身の社会的尊厳をこれまでの何百倍もの規模で、神聖国の歴史に深く刻み込まれるレベルで完全に木っ端微塵に粉砕され尽くすのだった。
俺の涙ながらの絶叫
(※口から出ると『もうっ! みんなして私のそこばっかり見ないでよバカバカ、大嫌いぃっ……!///』になる)が響き渡る中、世界を同人の渦に巻き込む、魔導学園の覇王としての過酷すぎるハプニング日常は、これからも永久に続いていくのだった。




