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ナナの魔法(ロック視点)

ロック視点です。

ナナは、自分が思ってるより強い。ナナの魔法は独特だ。


指の先からあんなに細く鋭く放たれて、魔物を貫く水魔法なんて初めて見た。しかも、抜け目なく固い体ではなく目を狙う。


おそらく、炎付与があるロックの剣を邪魔しないように、最小限でダメージを与えられるように動いてる。


正直ロックは、ナナの魔法制御が、あんなに上手くなってるとは思わなかった。



魔法使いは、魔法で攻撃して戦う戦闘職だ。魔法に関してのプライドが高い。より強い魔法使いになる事が目標だ。


だから、強い威力の魔法にこだわる。


討伐時は、大抵は魔物を大きな魔法で一撃で殺すか、弱らせるために大きな魔法を放って、虫の息の魔物を他の戦闘職に引き渡すかだ。


ロックは、氷魔法を使える程の魔法使いはナナしか知らないが、おそらく他の魔法使いは、苦労して習得した氷魔法を足止めや拘束には使わない。


魔物を盛大に凍らすか、大きな氷で攻撃するか、そういう戦い方になるだろう。



更には、ロックの剣への魔力付与だ。


ナナがくれたイヤーカフのおかげで、ロックの戦闘力は底上げされている。


他パーティの連中は、おそらく魔力付与で得た威力だと思っただろう。



剣士の戦いを支える魔法使い。そう見えていたはずだ。


他のパーティの剣士や拳闘士には、さぞかし魅力的に映ったことだろう。



案の定、他のパーティから引き抜きの声がかかった。


こうなる事は、わかっていた。


だから、ロックは隠したかった。



ロックが、一斉討伐に参加するリスクを話しても、ナナは逃げなかった。


あんなに面倒くさがりなのに、立ち向かう事を選んだ。


ロックが今まで積み上げた信用が大切だから。ずっとこの町で一緒に生きて行きたいから。


ナナは、ぶれない。


引き抜きも、迷いなく一刀両断で断っていた。



「ロック、ここでずっと一緒にがんばろう」



ナナの言葉が、ロックの胸に響いていた。


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