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世界1のサッカー選手と落ちこぼれ高校生が入れ替わった話  作者: おばれ
第四章 序列を超えろ!二軍対三軍、試合 (前半戦)
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第66話 一年生キャプテン、三軍を率いる

大神は、その微妙な空気を気にする様子もなく、片手をひらひらと振った。


「はい。大神様の名スピーチはここまで」


 三軍の何人かが、微妙な表情のまま息を吐く。


 大神は赤城へ視線を向けた。


「じゃ、新キャプテンさん。あとは頼むわ」


 その言葉で、全員の視線が赤城に集まった。


 赤城は、腕に巻かれたキャプテンマークを見た。


 キソマルから託されたもの。


 三軍の思い。


 前半、全員がつないだ時間。


 赤城は、ゆっくりと顔を上げた。


「前半、俺たちは勝って終われた」


 三軍の選手たちが、静かに聞く。


 赤城は続ける。


「でも、それは俺一人の力じゃない。みんなが怖がりながらも前に出て、キソマルさんがチームを支え続けてくれたからだ」


 キソマルが、少しだけ目を伏せる。


 赤城は、キャプテンマークに触れた。


「俺は、キソマルさんの分も、このキャプテンマークを背負って戦う」


 その声は、静かだった。


 だが、確かな力があった。


「俺は、チームのために戦う」


 赤城は、三軍全員を見た。


「どんな時も、前を向く。どんな相手でも、逃げない。そして、必ずゴールを目指す」


 鶴見が、息を呑む。


 赤城は、最後に言った。


「後半、全員で戦おう。守って耐えるんじゃない。勝つために、戦おう」


 その言葉に、三軍の空気が締まった。


 大神が、にやりと笑う。


「ええやん、新キャプテン」


 キソマルも、足を引きずりながら輪に近づいてきた。


「俺も、円陣くらいは入れてよ」


 三軍の選手たちが笑う。


「もちろんです!」


「キソマル先輩も入ってください!」


 赤城は頷いた。


 キソマルは、照れくさそうに笑いながら、輪に入った。


 三軍の選手たちが肩を組む。


 さっきまでの不安は、完全には消えていない。


 二軍は強い。


 それでも――誰も、逃げようとはしなかった。


 赤城が声を出す。


「後半、勝ちに行くぞ!」


 三軍全員が叫んだ。


「おお!」


 その声が、グラウンドに響いた。


 ――後半戦。


 三軍の下剋上は、まだ終わっていない。



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