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第18話:シャッフルという名の地獄

深夜。ランタンの灯が消えたキャンプ場は、異様な沈黙と、それ以上に濃密な「気配」に満ちていた。


佐藤のいる男子テントに、ジッパーを開ける小さな音が響く。


入ってきたのは、ワカハではなかった。サチだった。


「……佐藤くん、いた。……今夜は私がお相手だよ」


サチは、薄いジャージのジッパーを少し下げ、佐藤の横に滑り込んできた。


テントの中は、蒸し暑い。人の吐息と、防虫剤の匂い、そして少女特有の甘い汗の香りが混ざり合い、酸素が薄くなっていく。


「(……っ! ちょ、サチさん……)」


サチの指先が、佐藤のジャージのウエストに掛かる。


だが、佐藤の頭の中にあるのは、別の光景だった。


今頃、ワカハはどのテントにいる? 田中か? それとも他の男子か?


彼女のあの、吸い付くような肌の感触。あの驚くほど瑞々しく、かつ強靭な「締まり」が、今この瞬間、別の男によって上書きされているのではないか。


(……嫌だ。想像しただけで気が狂いそうだ。あいつに触られているワカハさんを、あいつに短歌を詠む彼女を……!)


サチの熱い奉仕を受けながら、佐藤は絶望的な嫉妬の中で悶えていた。自分の体が快楽に反応すればするほど、ワカハという存在が自分から遠ざかっていくような、底なしの恐怖に襲われていた。


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