次男の入寮 −2
「僕、学寮に入りたいんだ。」
いやいやいや、何言っちゃてんのこの子は。
「学寮で申請出してないし、もう締め切ってるじゃん。」
「よく見て、ママ。学寮で大学側が色々案内してるのは5つだけ。一番古い1号寮(仮名)に関しては大学側が運営に関知してないみたい。寮に問い合わせろって書いてあるでしょ。」
そう言って差し出すパンフレットを手に取り指差す辺りをざっと見ると、各寮を紹介する表の欄外に※注で『1号寮は大学による入寮審査を受け入れていないので色々よく分かりませ〜ん』的な事が。また別に『1号寮については直接寮に問い合わせてね。Eメールはこちら』というような記載もある。
そういえば、と思い出して入寮申請書を見る。1号寮を除く5つの寮しか載ってないではないか。なんてコトだ。真面目に見てなかったので気が付かなかった。え?ということは。700円の?
「僕、1号寮にメールしてみたんだ。入れるって。」
「マジで?いつの間に?なんで?」
「マジで。申請出したとこ通らなかったらヤバいし、面白そうかなと思って。」
「やるな、ニーニー。じゃあユニバーシティ・ハウスが通らなくても安心だね。」
しかし、もしかして入るかもと思ってよくよく1号量の資料を見てみると、なかなかにスゴイ。冷暖房が無いとか。ヒーターは入れられるだろうけど、エアコン入れられなかったら熱中症で死者出たりしないのか?仙台って普通に夏暑いよね。
そして、パンフレットを見る限り大学側はハッキリお薦めしていない。曰く、「大学は運営に関与していない」「大学が修繕を実施しているが老朽化が著しい」「かつての中核派系全学連の拠点の一つ」などだ。最後の全学連についてはこの情報必要か?と疑問を感じるが、もしかしてそれを面白いと魅力に感じる向きもあるかもしれないので何とも言えない。後日この件に言及したところ、次男が言った。
「寮側はね、そんな事実は無いって大学側に正式に抗議して、修正を求めてるんだって。」
へー。何か色々あるのね。でも寮側も学生自治だと当時の資料とか残ってるか疑問。というか、これは面白くしようとしてる?いや、そんなわけないか。面白いから良いけど。
この時、まだユニバーシティ・ハウスの結果待ちだったので何処か呑気だった。




