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不幸少女は、二度目の人生で勇者を救いたい  作者: 梅道
第2部 亡き王女との約束 第1章 恋愛
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63/70

恋の逃避行

アイカとサクナは、ジミー率いる兵士たちの追跡を振り切るため、 城の廊下を風のように駆け抜けた。

床を蹴るたびに二人の影が長く伸び、壁に揺れて跳ね返る。


サクナ「こっち!! この階段を降りるよ!!」


サクナはアイカの手をぎゅっと握ったまま、 まるでデートのようなテンションで軽やかに跳ねる。


アイカ「お前……なんでそんな楽しそうなんだよ!! これ逃走だぞ!!」


サクナ「追いかけっこみたいで……楽しいね……!」


アイカ「いかれている!! この状況を楽しんでやがる!!」


後ろからジミーの怒号が響く。


ジミー「勇者がサクナ姫を誘拐した!! 誰か止めろーー!!」


兵士たち「ははぁ!!」


アイカ「違うって言ってるだろ!!」


二人は階段を一気に駆け下り、 城門へ向かって一直線に走り抜けた。

城門を抜けた瞬間、 夜の城下町の光が二人を包んだ。

祭りのように賑わう街。 人々の視線が一斉に二人へ向く。

そして、手をつないで走るアイカとサクナを見た国民たちは、 黄色い声援を爆発させた。


「キャーーー!! 勇者様ーー!!」

「姫様ーー!! お似合いですよーー!!」

「みせつけか!? あついねーー!!」

「結婚式はいつですかーー!!」

「勇者様ーー!! こっち向いてーー!!」


サクナは顔を真っ赤にしながらも、 どこか嬉しそうに笑った。

サクナ「アイカ……みんな応援してるね……!」


サクナは手を振り返した。


アイカ「おまえ、その表情やめろ!! 誤解をまねく!!」

アイカは大声で叫んだ。

アイカ「なにもかも誤解だ!! 誤解だよ!! 誤解なんだよ!!」


しかし国民はさらに盛り上がる。

「照屋さんかわいいーー!!」

「若いねぇ……わしにもそんな時代があったな。ばあさんーー!!」

「ええ、じいさん。」

「見せつけやがってーー!! お似合い夫婦ーー!!」


アイカ「やめろーー!! 不幸だーー!!」


サクナはアイカの手をぎゅっと握り直した。

その瞳はまっすぐで、迷いがない。


サクナ「アイカ……このまま国を出よう……!」

アイカ「いや、なんで!! でもそれしかないか!!!」


後ろからジミーの声が響く。

ジミー「勇者ーー!! 姫様ーー!! 式場はこっちですーー!!」


アイカ「行かねぇよ!! 結婚しねぇよ!!」


ジミー「この、嘘つきが!!!!!!!!!!!」

ジミー「男なら、覚悟を決めろや!!!!!!!」


アイカ「おまえ!! お前だけには言われたくねぇ!!」

アイカはジミーに殺意が沸いた。


国の入り口が見えてきた。 門兵たちが武器を構え、道を塞ぐ。


ジミー「おい、姫様とヘタレ勇者をとらえろ!!」


アイカ「サクナはまかせた!!」


サクナ「任された」

サクナは剣を抜き、 一瞬で門兵たちを気絶させた。


ドン!!


倒れた兵士たちの鎧が地面に響き、 その音が夜の街に広がった。


アイカ「よし!! 走れ!!」


サクナ「うん!!」


二人はワクワク王国の正門を駆け抜け、 国の外へと飛び出していった。


ジミーは震えたこぶしを握り締めて。

ジミー「勇者がサクナ姫を誘拐した。探し出して勇者を殺せ!!!」

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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