↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
不幸少女は、二度目の人生で勇者を救いたい  作者: 梅道
第1部 魔王退治 第7章 勇者処刑
PR
55/63

大混乱な処刑場

処刑場に突如現れた勇者パーティーの三人組。

その先頭に陽光を弾く金髪、宝石のような碧眼を持つ姫騎士が、堂々と胸を張って叫んだ。


サクナ「勇者アイカ! 僕達が助けに来たよ!!」


その声は処刑場全体に響き渡り、群衆は一斉に息を呑む。


だが、処刑台に固定されているのは、魔王が化けた“偽アイカ”である。

魔王はぽかんとした顔で姫騎士を見つめた。


魔王「え、あ、はい……?」


姫騎士は処刑台へ駆け寄り、真剣な瞳で魔王を見つめる。


サクナ「勇者アイカ! 僕達は君が無罪だと知っている! 君は昨日この国に到着したばかりなんだから!」


国民「え?」

国民「勇者が城で暴れたのは二日前のはずでは?」


魔王「え、あ、はい……?」


姫騎士は魔王の顔をじっと見つめた。

その瞳は揺るぎない確信に満ちている。


サクナ「この顔……間違いない。僕が守るべき勇者アイカだ」


魔王(……俺、姫騎士に守られてる? いや、勇者扱いだからか? やっぱ勇者は得だな)

※魔王です。


そのとき、陰から本物のアイカが叫んだ。


アイカ「節穴!!!!!!!!!!!!!!!!」


ナギ「アイカ君、叫んだらダメ!!!!!!!!!!!!」


衛兵が慌てて声を張り上げる。

衛兵「姫様! この男は王に暴行したんですよ!」


サクナ「王が悪いんだよ!」


処刑人「姫様!? それはまずいです!!」


サクナ「僕はまずくない!!」


魔王「え、あ、はい……?」


そこへマイマイが涙を流しながら魔王に近寄る。

マイマイ「アイカさん!! 生きててよかった!!」


魔王「え、あ、はい……?」


マイマイはさらに泣きじゃくる。

マイマイ「もう……もう死んじゃったと思ったんですから……!」


魔王(……俺、なんかモテてるな。勇者しててよかった。)

※あなたは魔王です。


処刑人「聖女殿、落ち着いてください!」


サクナ姫は国民へ向き直り、真剣な瞳で宣言した。

サクナ「勇者アイカ……僕を……魔王から救ってくれた」


魔王「え、あ、はい……?」

魔王「大変だったよ。たぶん。」


サクナ「勇者は僕の大切な人だ。僕は勇者と一緒に生きるんだ」


王はサクナ姫の言葉に驚いた。


王(娘が男に告白した……あの子が、男の子に生まれたがっていたあの子が……)


王(これは……孫を拝めるチャンスなのでは……)


王(どうしよう……勇者の処刑を止めるか?……どうしよう。)


魔王(……俺、姫騎士に告白された? いや、勇者だからか? やっぱ勇者は得だな)

※あなたは魔王です。


処刑人はギロチンの刃を持ち上げた。

処刑人「では、処刑を再開する!!」


魔王「ちょっと待てぇぇぇぇぇぇぇ!! 今告白されたばっかりだろ!? 死ぬ流れじゃないだろ!? 普通ハッピーエンドだろ!!」


サクナ「告白!? してないしてない!!」


顔を真っ赤にしながら叫ぶ。

サクナは呼吸を整える。


サクナ「処刑は僕が許さない!!」


処刑人「姫様、しかし」


サクナ「僕は勇者アイカを守るためなら、王にだって逆らうよ!」


衛兵「姫様!? それはまずいです!!」


サクナ「僕はまずくない!!」


魔王「え、あ、はい……?」

魔王「これが真実の愛ってやつか」


サクナ姫は腰の剣を抜き放つ。


サクナ「さあ、勇者アイカ。僕と一緒に逃げよう」


魔王「え、あ、はい……?」


処刑人「姫様!? 勝手に連れ去らないでください!!」


サクナ「僕は勝手じゃない!! 勇者を守るのは僕の義務だ!!」


衛兵「義務じゃないんだよなぁ……」


サクナ「義務だよ!!」


その頃、陰から見ている本物のアイカ達。


ナギ「全然、魔王。処刑されませんね」


メイメイ「だねぇ」


アイカ「おい、メイメイ。お前が“いい案がある”って言うから任せたんだぞ」


メイメイ「だねぇ」


アイカ「なぁ、この作戦……成功しても俺、この世界に居場所なくない?」


メイメイ「だねぇ」


アイカはメイメイを殴るが、幽霊なので当たらない。


アイカ「おまえ、本当にふざけんな!!」


メイメイ「ごめん」


アイカはぶち切れ寸前だった。

アイカ「こっからどうすんだ」


メイメイは目を閉じて。眉間にしわを寄せる。

そして、叫んだ。


メイメイ「あぴゃー」


アイカはぶち切れた。

アイカ「こいつ、考えること放棄した。」


アイカ「もういい。俺が何とかする」


アイカは魔王の処刑場へ走り出した。


ナギ「アイカ君。あいかわらず脳筋なんだから。」


ナギとメイメイが追いかける。


最後まで読んでいただきありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。