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超王道RPG  作者: 梅道
第4章 魔王軍四天王ユウキュ 編 (前編)
19/22

19.聖堂潜入作戦

ナギたちは、魔王軍四天王・ユウキュが支配する大聖堂の前に立っていた。

巨大な扉を見上げながら、侵入方法を話し合う。


ナギ「どうやって侵入するの?」

ナギは小さく首を傾けた。


バイオレット「いい案、浮かばない」

なぜか自信満々に腕を組んでいる。


アイカ「メイメイ、同じ仲間だったんだろ。なんかいいアイデアはないか。ユウキュの弱点、教えろよ」


メイメイ「うん。あいつの能力は“憑依”。あと……美少女と、美少女の人形が大好き」


アイカ「おお……」

アイカは、どう反応していいか分からず言葉を濁した。


アイカ「ナギ、前の人生の記憶だと、メイメイはどうやって倒したんだ?」


ナギ「ごめん、それ……前の人生のアイカに聞けてない」


一瞬の沈黙。


ナギは申し訳なさそうな顔をした。


アイカ「……いいんだよ」

ぶっきらぼうに言いながらも、その声はどこかやわらかい。

アイカは、ナギにはやさしかった。


バイオレット「……なら、俺の魔法の杖の出番だな!!」

バイオレット「美少女のフィギアか、おれなら作れるぜ」


バイオレットは得意げに杖を構える。


バイオレット「ほい!!」


次の瞬間、どこからともなく“美少女の人形”が現れた。

アイカ「でかいな!? 等身大かよ!」

アイカ「…そうだな、何かにつかえるかもなぁ」


現れたのは、金髪碧眼の、やけに整った顔立ちの人形だった。


ナギ「バイオレット君、金髪碧眼がタイプなんだね」

ナギはじっとバイオレットを見つめる。


バイオレット「ちがうしな!!!」

思わず顔を赤くするバイオレット。


その横で、メイメイがふわりと人形に近づく。

そして、すっとその体の中へ入り込んだ。


カタカタ。


人形が、不自然に動き出す。

ぎこちない足取りで歩き、バイオレットの目の前で止まった。


メイメイ「あなたのタイプの美少女ですよ!!」


バイオレット「うおっ!?」


ナギ「そんなことできるんだ……」


メイメイ「声は俺の声だけどな!!!」



アイカは顎に手を当て、何かを思いつく。


アイカ「それ……憑依じゃない?」


メイメイ「うん、憑依だね」


アイカ「他の魔王軍四天王の個性まで奪って、お前なんでもありかよ……」


メイメイ「………」


一瞬の沈黙。


アイカ「あと、絶対! 俺らに憑依すんなよ!?」


メイメイは、カタカタと音を立てながら人形をアイカの方へ動かす。

ゆっくりと、にじり寄る。


メイメイ「……わかったよ」


アイカ「間が怖いんだよ!!!」


ナギはその光景を見て、はっと何かに気づく。


ナギ「……!!」


その瞬間、ナギの目が見開かれた。

ナギ「ひらめいた」


アイカ「本当か!?」


ナギ「バイオレットの杖で、ユウキュの部下っぽい人形を作るでしょ?」


ナギ「そこにメイメイが憑依して」


ナギ「私たちは段ボールに入って、台車で運ばれる」


ナギ「そのまま魔王軍四天王ユウキュのところまで潜入するの!」


一瞬の沈黙。


バイオレットは、雷に打たれたように固まった。

バイオレット「……天才か」


アイカ「悪くないな」

アイカは腕を組み、うなずく。

アイカはナギに甘い。


メイメイ「面白くなってきた」

人形のまま、どこか楽しそうに揺れる。


アイカ「まずは外見だな。バイオレット、魔族をイメージした人形を作れ」


バイオレット「まかせなさい」


バイオレットは杖を構える。


バイオレット「ほい!!」


次の瞬間、魔族の人形が現れた。


アイカ「どうだ、メイメイ」


メイメイ「うん、魔族はいろんな形があるから、見た目は大丈夫」


メイメイは少し首を傾げる。


メイメイ「でもこれだと……台車を運べないよ」


その人形は、関節がなく、ただ立っているだけだった。


バイオレット「なるほど……なら、関節のある人形を作ればいいんだな」


再び杖を構える。


バイオレット「ほい!!」


ぽろぽろ。


今度は、関節のある人形が床に落ちた。

メイメイはすっとその人形に近づき、迷いなく中へ入り込む。


メイメイ「憑依完了」


次の瞬間。


人形は、人間のように滑らかな動きで立ち上がった。


メイメイ「これ、完璧じゃない!!」


アイカ「いける!! 最高だぜ」


バイオレット「完璧だ!!」


ナギ「うん、こわいけどこれしかない」


その頃、金髪碧眼の美少女の人形は、ポン、と音もなくこの世から消えた。

バイオレットは忘れていた。

この魔法の杖で具現化したモノは、“10分で消える”制限があることを。


最後まで読んでいただきありがとうございます。

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